建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第49回(令和元年度(2019年))
問100 (建築物の構造概論 問100)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第49回(令和元年度(2019年)) 問100(建築物の構造概論 問100) (訂正依頼・報告はこちら)

電気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 「非常用の照明装置」は、停電を伴った災害発生時に安全に避難するための設備で、消防法により設置場所・構造が定められている。
  • インバータ制御は、交流電動機の回転速度調整や出力トルク調整が容易で、効率の大幅改善が期待できる。
  • 電動機は、起動時に定格を超える電流が流れ異常振動等を起こすことがあるため、スターデルタ起動方式により運転するのが望ましい。
  • 契約電力50kW以上の建築物の場合、高圧(6.6kV)で受電し、自家用変電設備で低圧(200V・100V)に変圧して給電する。
  • 地階を除く階数が、11階以上の階に、非常コンセント設備の設置が義務付けられている。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は、「「非常用の照明装置」は、停電を伴った災害発生時に安全に避難するための設備で、

消防法により設置場所・構造が定められている。」です。

 

この問題は、電気設備に関するものです。

電気設備に関する知識は建築物の安全管理や省エネに直結します。非

常用照明は停電時の避難に重要であり、設置・構造が法令で定められています。

電気設備は複雑であり、電気主任技術者に任せることが多いですが、

基本を知っておくことがビル管理士として重要です。

選択肢1. 「非常用の照明装置」は、停電を伴った災害発生時に安全に避難するための設備で、消防法により設置場所・構造が定められている。

不適当です。非常用の照明装置は、停電時に避難経路を照らすための設備ですが、

その設置基準は「建築基準法施行令」によって定められています。

建築基準法に基づく規定であり、

設置場所や照度、点灯時間などが詳細に規定されています。

選択肢2. インバータ制御は、交流電動機の回転速度調整や出力トルク調整が容易で、効率の大幅改善が期待できる。

正しいです。インバータ制御は、周波数を可変にすることで、

交流電動機の回転速度やトルクを自在に調整できる技術です。

負荷に応じた制御が可能となり、

無駄な電力消費を抑えることで効率が大幅に向上します。

省エネや設備の長寿命化にも寄与するため、広く採用されています。

選択肢3. 電動機は、起動時に定格を超える電流が流れ異常振動等を起こすことがあるため、スターデルタ起動方式により運転するのが望ましい。

正しいです。電動機は起動時に突入電流が定格の数倍に達することがあり、

異常振動や機器損傷の原因となります。

スターデルタ起動方式は、始動時の電圧を抑えて電流を低減し、

安定した起動を実現するための有効な手法です。

選択肢4. 契約電力50kW以上の建築物の場合、高圧(6.6kV)で受電し、自家用変電設備で低圧(200V・100V)に変圧して給電する。

正しいです。契約電力が50kW以上の建築物では、

電力会社から高圧(6.6kV)で受電し、

自家用変電設備で低圧(200V・100V)に変圧して各設備へ給電するのが一般的です。

これにより電力供給の安定性や効率が確保され、

電気設備の保護や管理も容易になります。

選択肢5. 地階を除く階数が、11階以上の階に、非常コンセント設備の設置が義務付けられている。

正しいです。消防法により、地階を除く階数が11階以上の高層建築物には、

非常コンセント設備の設置が義務付けられています。

これは火災時に消防隊が電動工具などを、

使用するための電源確保を目的としており、

迅速な消火活動と安全確保に不可欠な設備です。

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02

この問題は、建築物に設けられる代表的な電気設備について、法令上の位置づけと設備の技術的な役割を正しく理解しているかを問うものです。電動機の制御方式や受電方法のような実務的知識だけでなく、非常用照明装置や非常コンセント設備が、どの法令に基づいて設置されるかまで押さえておく必要があります。設備の名称が似ている制度は混同しやすいため、根拠法令と目的をセットで整理することが大切です。

選択肢1. 「非常用の照明装置」は、停電を伴った災害発生時に安全に避難するための設備で、消防法により設置場所・構造が定められている。

不適切です。非常用の照明装置は、停電時に避難経路を照らして安全な退避を可能にする設備ですが、設置基準の中心となるのは消防法ではなく建築基準法です。消防法で扱う非常灯や誘導灯などと混同しやすいところですが、非常用照明装置は建築物の避難安全を確保するための建築設備として位置づけられています。したがって、根拠法令を消防法とするこの記述は誤りです。

選択肢2. インバータ制御は、交流電動機の回転速度調整や出力トルク調整が容易で、効率の大幅改善が期待できる。

適切です。インバータ制御は、交流電動機に供給する電源の周波数や電圧を調整することで、回転速度をきめ細かく制御する方式です。ポンプやファンでは、必要な流量や風量に応じて回転数を下げられるため、ダンパーやバルブで無理に絞る方式に比べて消費電力を大きく抑えやすくなります。その結果、省エネルギー効果が高く、設備全体の運転効率改善にもつながるため、この記述は妥当です。

選択肢3. 電動機は、起動時に定格を超える電流が流れ異常振動等を起こすことがあるため、スターデルタ起動方式により運転するのが望ましい。

適切です。電動機は起動時に大きな突入電流が流れやすく、そのまま始動すると電源設備への負担が大きくなり、機械的にも急激な力が加わることがあります。スターデルタ起動方式は、起動時には電圧を低くして電流を抑え、その後通常運転へ切り替える方法であり、大容量電動機でよく用いられます。すべての電動機に必須ではありませんが、起動電流の抑制という観点から、望ましい方式とする説明は適切です。

選択肢4. 契約電力50kW以上の建築物の場合、高圧(6.6kV)で受電し、自家用変電設備で低圧(200V・100V)に変圧して給電する。

適切です。一般に、比較的大きな電力を使用する建築物では、電力会社から高圧で受電し、建物内の受変電設備で使用しやすい低圧へ変圧して各負荷に供給します。日本では高圧受電として6.6kVが広く用いられており、契約電力が50kW以上となる規模ではこの方式が採られることが多いです。低圧で大量の電力をそのまま受けるよりも、送電損失や設備構成の面で合理的であり、実務的にも標準的な内容です。

選択肢5. 地階を除く階数が、11階以上の階に、非常コンセント設備の設置が義務付けられている。

適切です。非常コンセント設備は、火災時などに消防隊が使用する機器へ電力を供給するための設備です。高層階では延焼や煙の影響で消火活動が難しくなりやすく、外部からの電源確保も困難になるため、一定以上の高さの建築物では設置が求められます。地階を除く階数が11階以上の部分に設けるという考え方は、高層建築物の防災対策として重要であり、この記述は法令の趣旨に沿った内容です。

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