建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第49回(令和元年度(2019年))
問121 (給水及び排水の管理 問121)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第49回(令和元年度(2019年)) 問121(給水及び排水の管理 問121) (訂正依頼・報告はこちら)

給湯設備に使用される材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • ステンレス鋼管の線膨張係数は、架橋ポリエチレン管の線膨張係数より小さい。
  • 金属材料の曲げ加工を行った場合には、応力腐食の原因になる。
  • 樹脂管を温度の高い湯に使用すると、塩素による劣化が生じやすい。
  • 返湯管に銅管を用いた場合は、他の配管材料を用いた場合と比較して、流速を速く設定できる。
  • ステンレス鋼管は、隙間腐食、もらい錆(さび)等による腐食が生じる可能性がある。

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この過去問の解説 (2件)

01

返湯管に銅管を用いた場合は、他の配管材料を用いた場合と比較して、流速を速く設定できる。」は不適当な記述です。
銅管は、流速が速すぎると管内でエロージョン・コロージョン(侵食・腐食)が発生しやすくなるため、適正な流速管理が求められます。他の配管材料より流速を速くできるわけではありません。

選択肢1. ステンレス鋼管の線膨張係数は、架橋ポリエチレン管の線膨張係数より小さい。

適切な記述です。
線膨張係数とは、温度変化による材料の膨張や収縮の度合いを示す数値です。一般に、金属よりも樹脂の方が膨張しやすいため、ステンレス鋼管の線膨張係数は架橋ポリエチレン管より小さくなります。

選択肢2. 金属材料の曲げ加工を行った場合には、応力腐食の原因になる。

適切な記述です。
金属を加工すると、加工部分に残留応力が生じ、特定の環境条件(高温・高湿度・塩分など)では応力腐食が発生しやすくなります。特にステンレス鋼などでは、この影響を考慮した適切な処理が必要です。

選択肢3. 樹脂管を温度の高い湯に使用すると、塩素による劣化が生じやすい。

適切な記述です。
給湯設備に使用される樹脂管(ポリブテン管や架橋ポリエチレン管など)は、塩素による劣化の影響を受けやすいです。特に高温環境では、この劣化が進行しやすいため、適切な使用条件を守ることが重要です。

選択肢4. 返湯管に銅管を用いた場合は、他の配管材料を用いた場合と比較して、流速を速く設定できる。

不適当な記述です。
銅管は耐久性が高い材料ですが、流速が速すぎると、エロージョン・コロージョン(流体の摩擦による腐食)が発生しやすくなります。そのため、流速を速くできるわけではなく、適正な管理が必要です。

選択肢5. ステンレス鋼管は、隙間腐食、もらい錆(さび)等による腐食が生じる可能性がある。

適切な記述です。
ステンレス鋼は耐食性に優れていますが、酸素が不足する環境では隙間腐食が発生することがあります。また、もらい錆(異種金属の影響による錆)が生じる可能性もあるため、設置環境に配慮する必要があります。

まとめ

銅管は流速が速すぎるとエロージョン・コロージョンが発生しやすいため、適正な流速管理が求められます。他の配管材料より流速を速く設定できるわけではありません。

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02

給湯設備では、湯の温度、水質、配管内の流速、熱による伸縮などを考慮して材料を選定することが重要です。金属管と樹脂管では性質が大きく異なり、耐食性や施工性にも差があります。また、給湯は常温給水より材料への負担が大きく、腐食や劣化が進みやすい分野です。各材料の特徴を正しく理解し、用途に応じて適切に使い分ける知識が求められます。

選択肢1. ステンレス鋼管の線膨張係数は、架橋ポリエチレン管の線膨張係数より小さい。

適切です。物体は温度が上がると膨張しますが、その伸びやすさを示すのが線膨張係数です。一般にステンレス鋼の線膨張係数は樹脂材料より小さく、架橋ポリエチレン管のほうが温度変化による伸び縮みが大きくなります。そのため樹脂管では、たわみや伸縮吸収のための配管経路や支持方法に配慮が必要です。金属管のほうが寸法変化を抑えやすいという理解で適切です。

選択肢2. 金属材料の曲げ加工を行った場合には、応力腐食の原因になる。

適切です。金属管を曲げ加工すると、材料内部に引張応力や残留応力が残ることがあります。この応力が、水質中の塩化物イオンなど腐食要因と重なると、応力腐食割れを起こす場合があります。見た目では問題なくても、時間の経過とともに微細な割れが進行することがあります。加工後の処理や適切な施工方法が重要になるため、この記述は妥当です。

選択肢3. 樹脂管を温度の高い湯に使用すると、塩素による劣化が生じやすい。

適切です。給湯用の水には消毒のため残留塩素が含まれることがあり、高温になるほど化学反応が進みやすくなります。そのため樹脂管は冷水使用時よりも給湯使用時のほうが劣化が進みやすい傾向があります。材質によって耐久性は異なりますが、給湯用途では耐熱性・耐塩素性を備えた製品を選ぶ必要があります。内容として正しい説明です。

選択肢4. 返湯管に銅管を用いた場合は、他の配管材料を用いた場合と比較して、流速を速く設定できる。

不適切です。銅管は耐食性や加工性に優れ、給湯設備でも広く使われますが、返湯管で常に流速を速くできるとはいえません。銅管は流速が過大になると、摩耗や潰食と呼ばれる現象が起こり、管内面が損傷するおそれがあります。特に循環配管では長時間流れ続けるため、適正流速の管理が重要です。他材料より一律に速く設定できるとする表現は誤りです。

選択肢5. ステンレス鋼管は、隙間腐食、もらい錆(さび)等による腐食が生じる可能性がある。

適切です。ステンレス鋼は錆びにくい材料ですが、絶対に腐食しないわけではありません。継手部や支持金具との接触部など酸素が届きにくい部分では隙間腐食が起こることがあります。また、鉄粉などが付着すると、その部分からもらい錆が発生することもあります。施工時の養生や異種金属との接触防止が重要であり、記述内容は正しいです。

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