建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第50回(令和2年度(2020年))
問45 (建築物の環境衛生 問45)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第50回(令和2年度(2020年)) 問45(建築物の環境衛生 問45) (訂正依頼・報告はこちら)

消毒薬に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • クレゾールは、食器の消毒には不適である。
  • 逆性石けんは、緑膿菌や結核菌に対する殺菌力は弱い。
  • ホルマリンは、全ての微生物に有効である。
  • 消毒用エタノールは、一部のウイルスには無効である。
  • 次亜塩素酸ナトリウムは、芽胞にも有効である。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は、「次亜塩素酸ナトリウムは、芽胞にも有効である。」です。

 

この問題は、消毒薬に関するものです。消毒薬の適用範囲は薬剤特性に依存します。

一般的に使用される、クレゾール、逆性石けん、ホルマリン、消毒用エタノール、

次亜塩素酸ナトリウムの効能は確実に理解しておきましょう。

選択肢1. クレゾールは、食器の消毒には不適である。

正しいです。不揮発性フェノール系消毒薬であり、強い殺菌力を持つ一方、

毒性が高く食器や手指への使用は推奨されません。

揮発性が低く残留しやすく、人体や食品への影響が懸念されるため、

器具消毒には適さず、専用の衛生管理場面でのみ使用されます。

法令や消毒指針でも器具消毒での使用制限が明確に示されています。

選択肢2. 逆性石けんは、緑膿菌や結核菌に対する殺菌力は弱い。

正しいです。陰イオン性界面活性剤であり、

緑膿菌や結核菌に対する殺菌力は限定的です。

手指消毒や器具消毒では他の消毒剤との併用が望ましいです。

生理的安全性は高いが、微生物耐性への配慮が必要です。

選択肢3. ホルマリンは、全ての微生物に有効である。

正しいです。ホルマリンは広範囲の微生物に有効で、殺菌・滅菌効果が高いです。

揮発性が強く吸入毒性があるため、換気や曝露防止措置を徹底する必要があります。

選択肢4. 消毒用エタノールは、一部のウイルスには無効である。

正しいです。消毒用エタノールは、一般的にインフルエンザや新型コロナウイルスなどの

エンベロープ(脂質膜)を持つウイルスには有効ですが、

ノロウイルスなどのエンベロープを持たないウイルスには効果が低いです。

選択肢5. 次亜塩素酸ナトリウムは、芽胞にも有効である。

不適当です。芽胞は非常に耐性が高く、

通常の濃度(約0.02~0.1%)の次亜塩素酸ナトリウムでは

十分な殺菌効果が得られません。

芽胞を不活化するには、より高濃度の薬剤や加熱などの特殊な処理が必要です。

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02

この問題で覚えておくポイントは以下の通りです。消毒薬はその殺菌スペクトルによって高水準・中水準・低水準に分類されます。特に「芽胞」への有効性は高水準消毒薬にのみ認められており、次亜塩素酸ナトリウムは中水準消毒薬に分類されるため、芽胞への殺菌効果は十分ではありません。

選択肢1. クレゾールは、食器の消毒には不適である。

正しいです。
クレゾールはフェノール系の強い臭気があるため食器への使用には向きません。主に排泄物の消毒や器具消毒に用いられます。

選択肢2. 逆性石けんは、緑膿菌や結核菌に対する殺菌力は弱い。

正しいです。
逆性石けん(塩化ベンザルコニウム等)は一般細菌・真菌には有効ですが、緑膿菌・結核菌・芽胞形成菌・非エンベロープウイルスへの殺菌力が弱く、低水準消毒薬に分類されます。

選択肢3. ホルマリンは、全ての微生物に有効である。

正しいです。
ホルマリンは細菌・結核菌・芽胞・ウイルス・真菌のすべてに有効な高水準消毒薬です。ただし毒性・刺激性が強いため取り扱いに注意が必要です。

選択肢4. 消毒用エタノールは、一部のウイルスには無効である。

正しいです。
消毒用エタノールはエンベロープを持たないウイルス、例えばノロウイルスなどに対しては殺菌効果が不十分です。

選択肢5. 次亜塩素酸ナトリウムは、芽胞にも有効である。

誤りです。
次亜塩素酸ナトリウムは中水準消毒薬に分類されており、芽胞に対しては十分な殺菌効果を持ちません。芽胞を死滅させるにはグルタラールや過酢酸などの高水準消毒薬が必要です。

まとめ

消毒薬の整理のポイントは「芽胞への有効性」と「各種微生物への殺菌スペクトル」です。次亜塩素酸ナトリウムは漂白や環境消毒に広く使われますが、芽胞への効果が不十分な中水準消毒薬であることを押さえてください。

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