建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第50回(令和2年度(2020年))
問170 (ねずみ、昆虫等の防除 問170)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第50回(令和2年度(2020年)) 問170(ねずみ、昆虫等の防除 問170) (訂正依頼・報告はこちら)

衛生害虫に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • カツオブシムシ類の幼虫は、乾燥食品や毛織物等を加害する。
  • シバンムシアリガタバチの幼虫は、シバンムシの体表に寄生する。
  • コナチャタテ類は、ドライフラワーなどから発生する。
  • トコジラミは、シラミの仲間の吸血昆虫である。
  • ノミはシラミと異なり、飢餓に耐えることができる。

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この過去問の解説 (2件)

01

最も不適当なものは「トコジラミは、シラミの仲間の吸血昆虫である。」です。

トコジラミ(ナンキンムシ)はカメムシ目(半翅目)トコジラミ科に属し、アタマジラミ・ケジラミなどのシラミ目とは系統がまったく異なります。両者とも吸血性ですが、分類学上は別のグループです。このため「シラミの仲間」という表現は誤りです。

選択肢1. カツオブシムシ類の幼虫は、乾燥食品や毛織物等を加害する。

幼虫は動物質の繊維・乾燥魚肉・標本などを食害し、衣料や保管食品に被害を与えます。適当です。

選択肢2. シバンムシアリガタバチの幼虫は、シバンムシの体表に寄生する。

成虫メスがシバンムシ幼虫や蛹に産卵し、ハチの幼虫は宿主内部で発育する内寄生です。体表寄生という表現は厳密には誤差がありますが、「トコジラミ=シラミの仲間」という誤りほど致命的ではありません。

選択肢3. コナチャタテ類は、ドライフラワーなどから発生する。

コナチャタテは乾燥植物片やカビを餌とし、乾物・ドライフラワーから多発することがあります。適当です。

選択肢4. トコジラミは、シラミの仲間の吸血昆虫である。

トコジラミは半翅目、シラミはシラミ目で系統が異なります。不適当です。

選択肢5. ノミはシラミと異なり、飢餓に耐えることができる。

ノミは絶食状態でも数週間〜数か月生存できる一方、シラミは寄主体外で数日しか生きられません。適当です。

まとめ

分類の違いを押さえると誤答を見抜きやすくなります。

トコジラミは半翅目、シラミはシラミ目、ノミはノミ目と、吸血性でも出自が別々です。

防除では、生態を正しく理解し、発生源や習性に合った対策(清掃・環境整備・薬剤処理)を行うことが重要です。

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02

この問題は、衛生害虫の分類や生態、被害の特徴について理解しているかを確認する問題です。カツオブシムシやチャタテムシは食品・繊維害虫として重要であり、トコジラミやノミは吸血性害虫として建築物衛生管理でも頻出です。特に注意したいのは、見た目や吸血習性が似ていても、生物学的な分類が異なる場合がある点です。害虫ごとの特徴や発生環境を整理して覚えることが、正確な判断につながります。

選択肢1. カツオブシムシ類の幼虫は、乾燥食品や毛織物等を加害する。

適切です。カツオブシムシ類の幼虫は、動物性たんぱく質を含む物を好んで加害します。乾燥魚介類やペットフードなどの乾燥食品だけでなく、羊毛、毛皮、絹製品などの繊維製品にも被害を与えることで知られています。家庭や倉庫、博物館などでも問題となり、衣類や標本を食害する代表的な害虫です。特に幼虫期に加害性が強く、成虫は花粉などを摂取する種類もあります。

選択肢2. シバンムシアリガタバチの幼虫は、シバンムシの体表に寄生する。

適切です。シバンムシアリガタバチは、シバンムシ類を宿主とする寄生性昆虫です。雌成虫はシバンムシの幼虫に産卵し、ふ化した幼虫は宿主の体表に付着して栄養を吸収しながら成長します。住宅内ではシバンムシの発生に伴って見られることがあり、人を刺して皮膚炎を起こす場合もあります。そのため、シバンムシの防除が結果的にアリガタバチ対策にもつながります。

選択肢3. コナチャタテ類は、ドライフラワーなどから発生する。

適切です。コナチャタテ類は高湿度環境を好み、カビを主な餌として生活しています。ドライフラワーや古本、段ボール、畳などにカビが発生すると、それを餌として増殖することがあります。特に梅雨時や換気不良の室内では大量発生することがあり、食品工場や倉庫でも問題となります。直接大きな被害を与える害虫ではありませんが、不快害虫として扱われることが多いです。

選択肢4. トコジラミは、シラミの仲間の吸血昆虫である。

不適切です。トコジラミは「南京虫」とも呼ばれる吸血性害虫ですが、分類上はカメムシ目に属しており、シラミの仲間ではありません。一方、シラミはシラミ目に属する別系統の昆虫です。トコジラミは夜間に人から吸血し、ホテルや宿泊施設などで問題となっています。近年は薬剤抵抗性を持つ個体群も報告されており、防除が難しい衛生害虫として注目されています。

選択肢5. ノミはシラミと異なり、飢餓に耐えることができる。

適切です。ノミは吸血昆虫ですが、シラミと比較すると絶食への耐性が高い特徴があります。シラミは宿主から長時間離れると生存しにくい一方、ノミは環境中で比較的長期間生存できる種類があります。そのため、宿主がいなくなった室内でも再び吸血被害が発生する場合があります。建築物内でノミを防除する際には、動物だけでなく床面やカーペットなど環境全体への対策が重要です。

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