建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第52回(令和4年度(2022年))
問87 (空気環境の調整 問87)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第52回(令和4年度(2022年)) 問87(空気環境の調整 問87) (訂正依頼・報告はこちら)

音・振動環境の保守管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 複数の材料を貼り合わせた内装の振動は、部位による振動モードの影響により、測定場所間で異なることがある。
  • 対象となる騒音・振動を測定するには、暗騒音・暗振動が大きい時間帯に実施することが望ましい。
  • 経年変化による遮音性能の低下を把握するために、建設時に壁・床・建具等の遮音性能を測定しておくことが望ましい。
  • 機械室に隣接する居室の床スラブ厚が薄かったため、床振動による固体伝搬音が伝わらないよう、空調機に防振支持を施した。
  • 高い遮音性能の扉であっても、日常的な開閉により、遮音性能が低下することがある。

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この過去問の解説 (2件)

01

音・振動環境の保守管理に関する問題となります。

選択肢2. 対象となる騒音・振動を測定するには、暗騒音・暗振動が大きい時間帯に実施することが望ましい。

「騒音を評価する基準時間帯は、環境基準に基づき、昼 (6:00∼22:00)、夜 (22:00∼6:00) の2時間帯とする」と、法律で決まっています。

よって、この設問は不適切になります。

まとめ

それぞれの設問に必要な知識があれば、解ける問題になっています。

この機会に正しい知識をインプットして下さい。

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02

正解は、「対象となる騒音・振動を測定するには、

暗騒音・暗振動が大きい時間帯に実施することが望ましい。」です。

この問題は、音・振動環境の保守管理に関するものです。

複数の材料を貼り合わせた内装の振動は、振動モードの影響により、

測定場所で異なることがあります。

経年変化による遮音性能の低下を把握するために、

建設時に壁・床・建具等の遮音性能を測定しておきます。

機械室に隣接する居室の床スラブ厚が薄い時は、

床振動による固体伝搬音が伝わらないよう、空調機に防振支持を施します。

高い遮音性能の扉であっても、日常的な開閉により、遮音性能が低下することがあります。

一方、対象となる騒音・振動を測定するには、暗騒音・暗振動が小さい時間帯に実施します。

選択肢1. 複数の材料を貼り合わせた内装の振動は、部位による振動モードの影響により、測定場所間で異なることがある。

正しいです。

複数の材料(石膏ボード+仕上げ材+下地など)を貼り合わせた内装は、

部位ごとに剛性・質量・支持条件が異なり、

振動モード(固有振動の形)が場所によって変わることがあります。

例えば、同じ壁面でも、柱・間柱・開口部周り・下地の有無などによって、

振動の節・腹の位置が変わり、ある場所では大きく振動し、

別の場所ではほとんど振動しない、といったことが起こります。

そのため、振動測定や固体伝搬音の評価では、「どこで測るか」が結果に大きく影響します。

選択肢2. 対象となる騒音・振動を測定するには、暗騒音・暗振動が大きい時間帯に実施することが望ましい。

不適当です。

騒音・振動の測定において、「暗騒音・暗振動」とは、

対象とする音・振動以外の背景成分を指します。

対象を正しく評価するには、暗騒音・暗振動ができるだけ小さい時間帯を選ぶ、

もしくは、暗騒音との差が十分に大きい状態で測定することが望ましいです。

暗騒音・暗振動が大きい時間帯に測定すると、

対象騒音・振動が背景に埋もれてしまう、

正確なレベルが把握できない、

補正が困難になるといった問題が生じます。

選択肢3. 経年変化による遮音性能の低下を把握するために、建設時に壁・床・建具等の遮音性能を測定しておくことが望ましい。

正しいです。

遮音性能は、建具の建付けの変化、パッキンの劣化、目地や隙間の発生、

壁・床の改修や貫通部の追加などにより、経年とともに低下することがあります。

どの程度性能が落ちたのかを評価するには、

建設時(竣工時)の性能を把握しておくことが不可欠です。

竣工時に壁・床・建具の遮音性能を測定しておけば、

経年劣化の有無・程度、改修の必要性、

改修後の性能回復状況を定量的に評価できます。

選択肢4. 機械室に隣接する居室の床スラブ厚が薄かったため、床振動による固体伝搬音が伝わらないよう、空調機に防振支持を施した。

正しいです。

機械室に隣接する居室に伝わる固体伝搬音は、

機器の振動、床スラブの剛性・厚さ、支持条件などに依存します。

床スラブ厚が薄いと、振動が伝わりやすく、

居室側で「ブーン」「ゴー」といった、

低周波の固体伝搬音として感じられる場合、

空調機に防振支持(防振ゴム・防振架台など)を施すことは、

振動源対策として非常に有効です。

選択肢5. 高い遮音性能の扉であっても、日常的な開閉により、遮音性能が低下することがある。

正しいです。

高遮音扉は、扉本体の質量・構造、枠との密閉性(パッキン・ガスケット)、

丁番・クローザーの調整などによって性能が決まります。

しかし、日常的な開閉を繰り返すことで、

パッキンのへたり・劣化、建付けの狂い、枠との隙間の増加などが生じ、

当初の遮音性能が維持されなくなることがあります。

特に、わずかな隙間でも高周波成分は抜けやすく、

実効遮音性能が大きく低下することがあります。

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