建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第54回(令和6年度(2024年))
問67 (空気環境の調整 問22)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第54回(令和6年度(2024年)) 問67(空気環境の調整 問22) (訂正依頼・報告はこちら)

蒸気圧縮冷凍サイクルに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 圧縮機では、冷媒の比エンタルピーが上昇する。
  • 凝縮器では、周囲へ熱を放出し冷媒が液化する。
  • 蒸発器では、周囲から熱を奪い冷媒がガス化する。
  • 膨張弁では、冷媒はガス化し圧力が上昇する。
  • 冷凍サイクルでは、圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器の順に冷媒が循環する。

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この過去問の解説 (3件)

01

最も不適当なものは、「膨張弁では、冷媒はガス化し圧力が上昇する。」です。

 

蒸気圧縮冷凍サイクルは以下の4つの主要な要素から成り、冷媒は以下の順に流れます。

圧縮機・凝縮器・膨張弁・蒸発器です。

各装置での冷媒の状態変化(圧力・温度・相)を正しく理解することが非常に重要です。

 

選択肢1. 圧縮機では、冷媒の比エンタルピーが上昇する。

正しいです。 凝縮器は冷媒は熱を放出して液化します。(気体→液体)

高温高圧の冷媒は凝縮器で周囲に熱を放出し、気体から液体に相変化します。これは冷凍サイクルの基本原理となります。

選択肢2. 凝縮器では、周囲へ熱を放出し冷媒が液化する。

正しいです。 凝縮器は冷媒は熱を放出して液化します。(気体→液体)高温高圧の冷媒は凝縮器で周囲に熱を放出し、

気体から液体に相変化します。これは冷凍サイクルの基本原理となります。

選択肢3. 蒸発器では、周囲から熱を奪い冷媒がガス化する。

正しいです。 蒸発器は冷媒が蒸発し(液体→気体)、周囲から熱を吸収します

。蒸発器では低温・低圧の液体冷媒が周囲の熱を奪い蒸発(気化)し、冷却効果を発揮します。

選択肢4. 膨張弁では、冷媒はガス化し圧力が上昇する。

不適当です。 膨張弁は、冷媒の圧力と温度を急激に下げます。(気液混合の状態になります。

ガス化はここでは起こりません。

選択肢5. 冷凍サイクルでは、圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器の順に冷媒が循環する。

正しいです。 冷媒は、圧縮機 → 凝縮器 → 膨張弁 → 蒸発器 → 圧縮機.の順番で循環します。

この順序は冷凍サイクルの基本構成です。

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02

蒸気圧縮冷凍サイクルに関する問題です。

選択肢1. 圧縮機では、冷媒の比エンタルピーが上昇する。

誤:圧縮機では、圧縮されることで冷媒の比エンタルピーが上昇します。

選択肢2. 凝縮器では、周囲へ熱を放出し冷媒が液化する。

誤:凝縮器では、周囲へ熱を放出するため冷媒自身は液化します。

選択肢3. 蒸発器では、周囲から熱を奪い冷媒がガス化する。

誤:蒸発器では、周囲から熱を吸収して冷媒がガス化します。

選択肢4. 膨張弁では、冷媒はガス化し圧力が上昇する。

正:膨張弁では、冷媒がガス化して圧力は下がります。

選択肢5. 冷凍サイクルでは、圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器の順に冷媒が循環する。

誤:冷凍サイクルは圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器の順に冷媒が循環しています。

まとめ

蒸気圧縮冷凍サイクルに関する問題でした。

それぞれの機器の特徴を理解しましょう。

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03

蒸気圧縮冷凍サイクルは、冷媒を圧縮、凝縮、膨張、蒸発させることで、低温側から高温側へ熱を移動させる仕組みです。各機器では冷媒の圧力、温度、状態および比エンタルピーが変化します。特に膨張弁では、冷媒の圧力が上昇するのではなく急激に低下する点が重要です。したがって、最も不適当な記述は「膨張弁では、冷媒はガス化し圧力が上昇する。」です。

選択肢1. 圧縮機では、冷媒の比エンタルピーが上昇する。

適切です。圧縮機は、蒸発器から送られてきた低圧の冷媒蒸気を圧縮し、高圧の冷媒蒸気にする装置です。圧縮機から冷媒へ機械的な仕事が加えられるため、冷媒の圧力と温度が上昇し、単位質量当たりのエネルギーを示す比エンタルピーも増加します。実際の圧縮では摩擦などの損失も生じますが、圧縮機の入口より出口のほうが比エンタルピーは高くなります。

選択肢2. 凝縮器では、周囲へ熱を放出し冷媒が液化する。

適切です。凝縮器には、圧縮機から高温・高圧の冷媒蒸気が流れ込みます。冷媒は空気や冷却水などへ熱を放出し、基本的には高圧を保ちながら蒸気から液体へ変化します。この状態変化を凝縮といいます。凝縮器で放出される熱には、蒸発器で吸収した熱だけでなく、圧縮機から加えられた仕事に相当する熱も含まれるため、放熱量は蒸発器の吸熱量より大きくなります。

選択肢3. 蒸発器では、周囲から熱を奪い冷媒がガス化する。

適切です。蒸発器には、膨張弁を通過して低温・低圧となった液体を含む冷媒が流れ込みます。冷媒は冷却対象である室内空気、水、食品などから熱を吸収し、その熱を利用して蒸発します。このため、冷媒は主に液体を含む状態から蒸気へ変化し、周囲は冷却されます。蒸発器から出た低圧の冷媒蒸気は圧縮機へ戻り、再び圧縮されます。

選択肢4. 膨張弁では、冷媒はガス化し圧力が上昇する。

不適切です。膨張弁は、凝縮器から送られてきた高圧の液冷媒を狭い通路に通し、蒸発器で蒸発しやすい低圧・低温の状態にする装置です。通過時には冷媒の圧力が上昇するのではなく、大きく低下します。また、冷媒の一部は圧力低下によって直ちに蒸発しますが、すべてがガス化するわけではなく、一般に液体と蒸気が混在した状態になります。膨張前後では比エンタルピーがほぼ一定です。

選択肢5. 冷凍サイクルでは、圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器の順に冷媒が循環する。

適切です。冷媒は圧縮機で高温・高圧の蒸気となり、凝縮器で熱を放出して高圧の液体になります。その後、膨張弁で減圧されて低温・低圧の状態となり、蒸発器で周囲から熱を吸収して蒸発します。蒸発器を出た冷媒蒸気は再び圧縮機へ戻ります。この循環を繰り返すことで、冷却対象から連続的に熱を取り除き、凝縮器側へ放出します。

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