建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第54回(令和6年度(2024年))
問122 (給水及び排水の管理 問17)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第54回(令和6年度(2024年)) 問122(給水及び排水の管理 問17) (訂正依頼・報告はこちら)

給湯設備の配管に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 横管が凹配管となる場合は、水抜きのための止水弁を設ける。
  • ポンプの揚程は、循環管路系で最も長くなる管路における摩擦抵抗と局部抵抗による圧力損失から決定する。
  • 架橋ポリエチレン管の線膨張係数は、ステンレス鋼管のそれより小さい。
  • 銅管は、循環配管を設けない一管式配管において腐食の発生がほとんどない。

  • 樹脂管を温度の高い湯に使用すると、塩素による劣化が生じやすい。

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この過去問の解説 (3件)

01

給湯設備の配管に関しての問題です。

配管といっても一般家庭でよく用いられている塩ビ管のみでなく様々なものがあります。

選択肢1. 横管が凹配管となる場合は、水抜きのための止水弁を設ける。

誤:横管が凹配管となっている場合は、水抜きのための止水弁を設けます。

 

選択肢2. ポンプの揚程は、循環管路系で最も長くなる管路における摩擦抵抗と局部抵抗による圧力損失から決定する。

誤:ポンプの揚程は、循環管路系で最も長くなる管路においての摩擦抵抗及び局部抵抗によっての圧力損失から導き出されます。

選択肢3. 架橋ポリエチレン管の線膨張係数は、ステンレス鋼管のそれより小さい。

正:架橋ポリエチレン管の線膨張係数はステンレス鋼管のモノよりも大きくなります。

膨張係数(膨張率)は温度上昇によって物体の長さや体積が膨張する割合を示したものです。

線膨張は長さが変化するときのモノです。

選択肢4.

銅管は、循環配管を設けない一管式配管において腐食の発生がほとんどない。

誤:銅管は、循環配管を設けない一管式においての腐食発生がほとんどありません。

 

選択肢5. 樹脂管を温度の高い湯に使用すると、塩素による劣化が生じやすい。

誤:樹脂管を温度が高い湯に使用すると、塩素劣化が生じやすいです。

温度が高いと気体である塩素が水に溶けにくいからです。

まとめ

配管の材質やその構造によって様々な面が見られることが分かる問題でした。

見えにくいところにあるものがほとんどですが目にしたときに思い出せるようにしていきたいものです。

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02

正解は、「架橋ポリエチレン管の線膨張係数は、ステンレス鋼管のそれより小さい。」です。

 

この問題は、給湯設備の配管に関するものです。

横管が凹配管となる場合には水抜きのための止水弁を設ける必要があり、

これは凍結防止や衛生管理の観点から必要です。

ポンプの揚程は、

循環管路系で最も長い管路の摩擦抵抗と局部抵抗による圧力損失から決定します。

銅管は一管式配管では、腐食はほとんど発生しません。

樹脂管は高温水と塩素により劣化しやすいです。

一方、架橋ポリエチレン管の線膨張係数はステンレス鋼管より大きいです。

選択肢1. 横管が凹配管となる場合は、水抜きのための止水弁を設ける。

正しいです。横管が凹状に配管されると、

管内に水が滞留しやすくなり、

凍結や衛生上の問題を引き起こす可能性があります。

そのため水抜きのための止水弁を設けることは合理的です。

特に寒冷地や長期使用では重要です。

選択肢2. ポンプの揚程は、循環管路系で最も長くなる管路における摩擦抵抗と局部抵抗による圧力損失から決定する。

正しいです。ポンプの揚程は、循環管路の設計において最も重要な要素です。

管路の摩擦抵抗や局部抵抗による圧力損失を考慮し、

最も長い管路で必要な圧力を確保できるように決定します。

これにより全系統で安定した給湯が可能になります。

選択肢3. 架橋ポリエチレン管の線膨張係数は、ステンレス鋼管のそれより小さい。

 不適当です。架橋ポリエチレン管は樹脂管であり、

金属管に比べて線膨張係数が大きいのが特徴です。

ステンレス鋼管は金属であるため熱膨張が小さく、

樹脂管よりも安定しています。

選択肢4.

銅管は、循環配管を設けない一管式配管において腐食の発生がほとんどない。

正しいです。一管式配管は水が循環しないため、銅管内部の酸素がすぐに消費され、

以後は腐食が進みにくくなります。

二管式は配管が2本あり、水が循環しますので、腐食しやすくなります。

選択肢5. 樹脂管を温度の高い湯に使用すると、塩素による劣化が生じやすい。

正しいです。樹脂管は高温水にさらされると塩素による酸化劣化が進みやすく、

耐久性が低下します。

特に給湯設備では塩素消毒が行われるため、

樹脂管の選定や使用条件には注意が必要です。

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03

給湯配管では、水や湯を確実に流すための配管形状、循環ポンプの能力、配管材料の熱膨張や腐食・劣化などを考慮する必要があります。特に給湯では配管温度が大きく変化するため、材料ごとの線膨張係数の違いが重要です。樹脂管は一般に金属管より熱による伸びが大きく、また高温になるほど残留塩素などによる化学的な劣化も進みやすくなります。

選択肢1. 横管が凹配管となる場合は、水抜きのための止水弁を設ける。

適切です。横管の途中が下がった凹配管になっていると、その低い部分に水がたまり、通常の排水操作だけでは配管内の水を完全に抜けないことがあります。このような箇所では、保守や修理、凍結防止などの際に配管内の水を排出できるよう、水抜きができる弁を設けることが必要です。給湯配管は点検や更新時に排水することがあるため、水が滞留する低部への配慮が重要です。

選択肢2. ポンプの揚程は、循環管路系で最も長くなる管路における摩擦抵抗と局部抵抗による圧力損失から決定する。

適切です。給湯循環ポンプは、配管内で湯を循環させるために生じる圧力損失を克服できる能力が必要です。圧力損失には、管の内壁との摩擦による摩擦抵抗と、弁、継手、曲がり部などで生じる局部抵抗があります。循環系の中でも圧力損失が最も大きくなる管路を基準として必要な揚程を求めることで、末端まで安定して湯を循環させることができます。

選択肢3. 架橋ポリエチレン管の線膨張係数は、ステンレス鋼管のそれより小さい。

不適切です。架橋ポリエチレン管の線膨張係数は、ステンレス鋼管よりも大きいため、記述は大小関係が逆です。線膨張係数とは、温度が変化したときに材料がどの程度伸び縮みするかを示す値です。樹脂である架橋ポリエチレンは金属であるステンレス鋼より温度変化による寸法変化が大きく、給湯配管に使用する場合には、配管の伸縮を吸収できる施工方法や支持方法に配慮する必要があります。

選択肢4.

銅管は、循環配管を設けない一管式配管において腐食の発生がほとんどない。

適切です。銅管の腐食には、水質だけでなく水温や流速なども関係しています。循環式給湯設備では、高温の湯が長時間にわたって配管内を流れ続けるため、流速が過大になると銅管の保護皮膜が損傷し、潰食などの腐食が生じやすくなります。これに対して、循環配管を設けない一管式では湯が常時循環しないため、循環による継続的な流速の影響が小さく、こうした腐食は発生しにくくなります。

選択肢5. 樹脂管を温度の高い湯に使用すると、塩素による劣化が生じやすい。

適切です。給水中には消毒のための残留塩素が含まれており、樹脂材料は長期間この塩素にさらされることで酸化劣化することがあります。一般に化学反応は温度が高くなるほど進行しやすいため、高温の給湯に使用すると塩素による樹脂の劣化も促進されます。長期間使用すると材料の強度低下や亀裂などにつながる可能性があるため、樹脂管では使用可能な温度や圧力、水質条件を守ることが重要です。

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