建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第55回(令和7年度(2025年))
問48 (空気環境の調整 問3)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第55回(令和7年度(2025年)) 問48(空気環境の調整 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

下の図は、外壁の断面図上に、冬期暖房時の壁内定常温度分布を示している。この図に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
問題文の画像
  • 温度分布はAとなり、壁内結露の防止のためにアに防湿層を設けることは有効である。
  • 温度分布はBとなり、壁内結露の防止のためにウに防湿層を設けることは有効である。
  • 温度分布はCとなり、壁内結露の防止のためにイに防湿層を設けることは有効である。
  • 温度分布はAとなり、壁内結露の防止のためにイに防湿層を設けることは有効である。
  • 温度分布はCとなり、壁内結露の防止のためにウに防湿層を設けることは有効である。

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この過去問の解説 (2件)

01

問題文は、冬期に暖房している室内から外気へ向かって熱が移動する際、外壁内部の温度がどのように下がるか、また壁内結露を防ぐために防湿層をどこに設けるのが適切かを問うものです。壁体内の温度は、熱抵抗の大きい断熱材部分で大きく低下します。また、冬期の壁内結露対策では、室内側から壁内へ水蒸気が入り込むのを防ぐため、一般に断熱層の室内側に防湿層を設けることが有効です。したがって、温度分布は断熱材部分で大きく下がるAとなり、防湿層の位置は室内側に当たるイが適切です。

選択肢1. 温度分布はAとなり、壁内結露の防止のためにアに防湿層を設けることは有効である。

不適切です。温度分布がAであるという判断自体は妥当と考えられますが、防湿層の位置が不適切です。冬期暖房時は、室内の暖かく湿った空気に含まれる水蒸気が壁の中へ移動し、内部で冷やされることで結露が起こります。これを防ぐには、水蒸気が断熱材側へ入る前、つまり断熱層の室内側に防湿層を設ける必要があります。アが室内側ではない位置を示しているなら、結露防止としては十分な効果を期待できません。

選択肢2. 温度分布はBとなり、壁内結露の防止のためにウに防湿層を設けることは有効である。

不適切です。まず、外壁内の定常温度分布は、熱を通しにくい断熱材部分で温度が大きく低下する形になるため、均一に近い下がり方や断熱位置と合わない分布であるBは適切ではありません。さらに、防湿層をウのような室外側に近い位置へ設けても、室内から進入する水蒸気を壁内へ入る前に止めにくく、壁内結露の防止としては不利です。防湿層は基本的に断熱層の室内側に設けるのが原則です。

選択肢3. 温度分布はCとなり、壁内結露の防止のためにイに防湿層を設けることは有効である。

不適切です。防湿層をイに設ける考え方は、断熱層の室内側であれば適切です。しかし、この選択肢は温度分布をCとしている点が誤りです。壁体内の温度は各材料の熱抵抗に応じて変化し、特に断熱材部分で大きく温度が下がります。そのため、正しい温度分布は断熱材部分に急な温度低下が表れる形でなければなりません。Cがそれに当てはまらない以上、選択肢全体としては不適切です。

選択肢4. 温度分布はAとなり、壁内結露の防止のためにイに防湿層を設けることは有効である。

適切です。断熱材は熱を伝えにくいため、壁内の温度は断熱材部分で大きく低下します。このため、図の温度分布はAになると考えるのが妥当です。また、冬期暖房時の壁内結露は、室内の水蒸気が壁内へ侵入し、内部の低温部で露点に達することで生じます。したがって、水蒸気の侵入を早い段階で抑えるため、防湿層は断熱層の室内側、すなわちイの位置に設けるのが有効です。これは住宅の断熱・防露設計の基本的な考え方です。

選択肢5.

温度分布はCとなり、壁内結露の防止のためにウに防湿層を設けることは有効である。

不適切です。温度分布Cは、断熱材による大きな温度低下の特徴を正しく表していないため、壁内の定常温度分布として不適切です。さらに、防湿層をウの位置に設ける方法も適切ではありません。結露対策で重要なのは、室内の湿気を壁内へ入れないことです。室外側に近い位置で防湿しても、すでに壁内に入り込んだ水蒸気を止めることはできず、かえって内部に湿気をためやすくなる場合があります。そのため、この記述は二重に不適切です。

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02

この問題は、冬期暖房時の壁内定常温度分布に関するものです。

冬期暖房時の外壁では、室内が高温・高湿、室外が低温・低湿となるため、

室内側から外側へ向かって温度が低下していきます。

このとき、各材料の熱抵抗の大きさに応じて温度降下の割合が変わることが重要です。

断熱材は熱伝導率が小さく熱抵抗が大きいため、

その部分で温度が大きく低下し、コンクリート部分では比較的なだらかな温度変化になります。

したがって、図中の温度分布としては、断熱材部分で急激に温度が下がり、

コンクリート部分で緩やかに変化する曲線、すなわちAの温度分布が正しいです。

また、冬期の壁内結露は、室内側の水蒸気が壁体内に侵入し、温度の低い部分で露点に達して発生します。そのため、防湿層は室内側表面寄り(イの位置)に設けて、水蒸気が断熱材内部やコンクリート側へ入り込むのを防ぐことが有効です。

選択肢1. 温度分布はAとなり、壁内結露の防止のためにアに防湿層を設けることは有効である。

誤りです。

防湿層の位置が不適切です。冬期暖房時には、室内側が高温・高湿であり、

水蒸気は室内側から壁体内へ向かって移動します。

結露を防ぐためには、この水蒸気が壁体内部、

特に温度の低い部分に到達する前に食い止める必要があります。

そのため、防湿層は室内側にできるだけ近い位置に設けます。

選択肢2. 温度分布はBとなり、壁内結露の防止のためにウに防湿層を設けることは有効である。

誤りです。

温度分布Bは、断熱材とコンクリートの熱抵抗の違いではありません。

断熱材は熱抵抗が大きいため、その部分で温度が大きく低下し、

コンクリート部分では比較的なだらかな温度変化となりますが、

Bはその関係を適切に表していません。

さらに、防湿層をウの位置(壁体の中間あるいは外側寄り)に設けると、

室内側から侵入した水蒸気がその手前の断熱材内部やコンクリート側で露点に達し、

壁内結露の可能性があります。

選択肢3. 温度分布はCとなり、壁内結露の防止のためにイに防湿層を設けることは有効である。

誤りです。

イの位置の室内側表面寄りに防湿層を設けることは、

室内側からの水蒸気が壁体内部へ侵入するのを防ぐという意味で、

壁内結露防止の観点から正しいですが、

材料構成(断熱材+コンクリート)と冬期暖房時の熱流方向を考えると、

温度分布は断熱材部分で大きく低下し、

コンクリート部分で緩やかに変化するAのような形になります。

選択肢4. 温度分布はAとなり、壁内結露の防止のためにイに防湿層を設けることは有効である。

正しいです。

温度分布Aは、断熱材とコンクリートの熱抵抗の違いを正しく反映しています。

断熱材は熱抵抗が大きいため、その部分で温度が大きく低下し、

コンクリート部分では比較的なだらかな温度変化となります。

また、防湿層をイの位置、すなわち室内側表面寄りに設けることで、

室内の水蒸気が壁体内部へ侵入するのを効果的に防ぐことができます。

これにより、断熱材内部やコンクリートとの境界付近で露点に達して結露するリスクを低減できます。

選択肢5.

温度分布はCとなり、壁内結露の防止のためにウに防湿層を設けることは有効である。

誤りです。

温度分布Cは、断熱材とコンクリートの熱抵抗関係を正しく表していなく、

冬期暖房時の実際の壁内温度分布ではありません。

さらに、防湿層を壁体の中間あるいは外側寄りに設けると、

室内側から侵入した水蒸気がその手前の断熱材内部やコンクリート側で露点に達し、

壁内結露を起こします。

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