建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第48回(平成30年度(2018年))
問62 (空気環境の調整 問62)
問題文
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問題
建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第48回(平成30年度(2018年)) 問62(空気環境の調整 問62) (訂正依頼・報告はこちら)
- 電動機駆動ヒートポンプ方式は、電動冷凍機とボイラを組合せる方式に比べ夏期と冬期における電力使用量の変化が小さい。
- 空調用蓄熱システムは、熱源装置容量の削減や夏期冷房期における電力のピークカットに寄与する。
- 空調用熱源として、地球温暖化防止のため太陽熱や地中熱などの自然エネルギーが注目されている。
- 不特定多数の需要家に熱供給する熱源プラントは、規模の大小にかかわらず熱供給事業法の適用を受ける。
- 蒸気ボイラと吸収冷凍機を組合せる方式は、病院・ホテルでの採用例が多い。
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この過去問の解説 (2件)
01
正解は(4)です。
(1) 適当です。
電動機駆動ヒートポンプ方式、と言いますが、一般的にイメージされるエアコンと考えても良いかな、と思います。
要するに1台で冷房も暖房もできるものです。
冷房時は冷凍機、暖房時はボイラを使う方式に比べて、冷房時も暖房時も同じ機械を使っている方が夏冬での電力使用量の変化が小さいだろうと想像がつきますね。
(2) 適当です。蓄熱とは熱を蓄えることです。
ちょっとイメージと違うかもしれませんが、氷を作っておくことも蓄熱です。
電力をあまり使わない夜間に氷を作っておき、昼間冷房運転する際に氷の冷気を貰えばその分軽い負荷で冷房運転ができます。
つまりピークをカットできます。
(3) 適当です。特に解説することもないと思います。
(4) 不適当です。
「規模の大小にかかわらず」ではなくある規模以上の熱源プラントが熱供給事業法の適用を受けます。
具体的には、不特定多数の需要化に供給し、加熱能力が21Gj/h以上の能力を持つ熱源プラントです。
(5) 適当です。病院やホテルは日常的に蒸気を使うから、だと思います。
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02
正解は、「不特定多数の需要家に熱供給する熱源プラントは、
規模の大小にかかわらず熱供給事業法の適用を受ける。」です。
この問題は、空気調和設備の熱源方式に関するものです。
電動ヒートポンプ方式は、冷暖房を同一機器で行えるため、
電力使用量の季節変動が比較的小さい特徴があります。
蓄熱システムは、夜間電力を利用して熱を蓄え、昼間のピーク負荷を抑えることで、
電力需給の安定化に寄与します。
地球温暖化防止のため、太陽熱や地中熱などの自然エネルギー利用が注目されています。
熱供給事業法は、供給規模や形態によって適用範囲が決まっています。
正しいです。ヒートポンプは、冷房時も暖房時も同じ機器で運転できるため、
季節による電力使用量の変動が比較的小さくなります。
電動冷凍機+ボイラ方式では、冷房時に電力、暖房時に燃料を使用するため、
電力負荷の変動が大きくなります。ヒートポンプは省エネ性が高く、
年間を通じて安定した運転が可能です。
正しいです。蓄熱システムは、夜間の安価な電力で冷熱や温熱を蓄え、
昼間のピーク時に放出することで、電力需要の平準化に貢献します。
これにより、熱源装置の容量を小さくでき、設備コストを削減できます。
また、電力会社のピークカット要請にも対応できるため、
エネルギー管理の観点からも有効です。
正しいです。再生可能エネルギーの利用は、CO₂排出削減の観点から重要です。
太陽熱は給湯や暖房に利用され、地中熱はヒートポンプの熱源として活用されます。
これらは安定した熱源であり、化石燃料依存を減らす効果があります。
近年、ZEB(ゼロエネルギービル)や省エネ法対応のため、
自然エネルギー利用が推進されています。
不適当です。熱供給事業法の適用は、供給規模や形態によって決まります。
例えば、供給面積が一定以上(例:1,000㎡以上)や、
供給熱量が一定以上の場合に適用されます。
小規模な地域熱供給や専用施設向けの供給は、
適用外となる場合があります。
正しいです。病院やホテルは、給湯や暖房に蒸気を利用する需要が大きく、
同時に冷房も必要です。
蒸気ボイラで発生した蒸気を吸収冷凍機の駆動熱源として利用することで、
効率的なエネルギー利用が可能になります。
この方式は、熱回収や省エネの観点からも有効です。
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