建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第48回(平成30年度(2018年))
問177 (ねずみ、昆虫等の防除 問177)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第48回(平成30年度(2018年)) 問177(ねずみ、昆虫等の防除 問177) (訂正依頼・報告はこちら)

殺虫・殺鼠剤の毒性や安全性に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • ヒトや動物に対するLD50の値が小さいほど、その薬剤の安全性は確保されやすい。
  • 薬剤のヒトや動物に対する安全性は、毒性の強弱、摂取量、摂取期間等によって決まる。
  • 害虫の種類が同じでも、幼虫と成虫により薬剤感受性が異なる場合がある。
  • 殺鼠剤の有効成分の濃度は低く抑えられているので、ヒトとネズミの体重差から誤食による人体への影響は少ない。
  • 衛生害虫用殺虫剤は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の規制に基づき、安全性、薬理、効力等の資料の審査により承認される。

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この過去問の解説 (2件)

01

最も不適当な記述は、「ヒトや動物に対するLD50の値が小さいほど、その薬剤の安全性は確保されやすい」です。

選択肢1. ヒトや動物に対するLD50の値が小さいほど、その薬剤の安全性は確保されやすい。

この記述は誤りです。LD50は薬剤の急性毒性を示す指標であり、値が小さいほど毒性が高いことを意味します。したがって、LD50の値が小さい薬剤は、安全性が低い可能性があります。この記述は誤解を招く内容です。

選択肢2. 薬剤のヒトや動物に対する安全性は、毒性の強弱、摂取量、摂取期間等によって決まる。

この記述は正しいです。安全性は毒性の強さだけでなく、摂取量や摂取期間など複数の要因に左右されます。

選択肢3. 害虫の種類が同じでも、幼虫と成虫により薬剤感受性が異なる場合がある。

この記述は正しいです。同じ種類の害虫でも、発育段階によって薬剤への感受性が異なることがあります。

選択肢4. 殺鼠剤の有効成分の濃度は低く抑えられているので、ヒトとネズミの体重差から誤食による人体への影響は少ない。

この記述は正しいです。殺鼠剤はヒトへの安全性を考慮して有効成分の濃度が調整されていますが、誤食には注意が必要です。

選択肢5. 衛生害虫用殺虫剤は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の規制に基づき、安全性、薬理、効力等の資料の審査により承認される。

この記述は正しいです。衛生害虫用殺虫剤は法規制に基づき、安全性や有効性が審査され、承認を受けて使用されています。

まとめ

LD50に関する記述が不適当です。LD50の値が小さいほど毒性が強いことを示し、安全性が高いわけではありません。他の選択肢は正確な内容を示しています。

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02

本問は、殺虫剤・殺鼠剤の「毒性」と「安全性」を混同せずに理解できているかを問う問題です。LD50の意味、毒性の強さだけでなく曝露量や曝露期間でリスクが決まること、対象生物の発育段階で薬剤感受性が変わること、誤食時の考え方、さらに衛生害虫用殺虫剤が法規制のもとで承認・管理されていることを踏まえ、最も不適当な記述を判定します。結論として、LD50の解釈に関する記述が不適当です。

選択肢1. ヒトや動物に対するLD50の値が小さいほど、その薬剤の安全性は確保されやすい。

不適切です。LD50は、一定条件下で試験動物の半数が死亡する投与量を表す指標で、一般に「急性毒性の強さ」を比較するために使われます。LD50の値が小さいほど、少ない量で致死に至りやすいことを意味し、毒性が強い(危険性が高い)です。
したがって、「LD50が小さいほど安全性が確保されやすい」という説明は逆です。

選択肢2. 薬剤のヒトや動物に対する安全性は、毒性の強弱、摂取量、摂取期間等によって決まる。

適切です。薬剤の安全性は、単に毒性が強いか弱いかだけでなく、どれくらいの量が、どれくらいの期間、どの経路で体内に入るかで大きく変わります。
同じ薬剤でも、少量を短時間だけ触れた場合と、大量を誤って飲み込んだ場合では影響が全く異なります。また、繰り返し曝露されると慢性的な影響が出ることもあります。このように、毒性の強弱、摂取量、摂取期間などの組合せで安全性が左右されます。
 

選択肢3. 害虫の種類が同じでも、幼虫と成虫により薬剤感受性が異なる場合がある。

適切です。害虫が同じ種類であっても、幼虫と成虫では体の構造や代謝能力、表皮の性質、神経系の成熟度などが異なります。そのため、同じ薬剤でも効きやすさ(薬剤感受性)が変わることがあります。
例えば、成長段階によって薬剤の取り込みやすさや分解の速さが変われば、致死に至る濃度や必要量も変わります。

選択肢4. 殺鼠剤の有効成分の濃度は低く抑えられているので、ヒトとネズミの体重差から誤食による人体への影響は少ない。

適切です。殺鼠剤は、ねずみに対して有効となるように設計される一方で、一般に毒餌中の有効成分濃度は一定の範囲に調整され、誤食リスクを考慮した運用(設置方法、管理、注意表示)も前提になります。さらに、ヒトはねずみより体重が大きいため、同じひとかけらを食べた場合の体重あたり摂取量は小さくなりやすい、という考え方は成り立ちます。
ただし、これは「絶対に安全」を意味しません。小児やペットの誤食、摂取量が多い場合、もともとの健康状態、成分の種類によっては重篤化し得ます。実務では「影響は少ないと決めつけない」ことが重要ですが、設問の趣旨としては、体重差と製剤濃度の観点から相対的にリスクが小さくなる場合がある、という説明として扱われます。

選択肢5. 衛生害虫用殺虫剤は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の規制に基づき、安全性、薬理、効力等の資料の審査により承認される。

適切です。衛生害虫用の殺虫剤のうち、人体に使用するものや一般用医薬品・医薬部外品として扱われる製品は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(いわゆる薬機法)」の枠組みで承認・管理されます。
承認にあたっては、有効成分の性質、安全性、薬理(作用の仕組み)、効力などに関する資料が審査され、表示や用法・用量、注意事項なども含めて規制されます。

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