建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第49回(令和元年度(2019年))
問111 (給水及び排水の管理 問111)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第49回(令和元年度(2019年)) 問111(給水及び排水の管理 問111) (訂正依頼・報告はこちら)

給水設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • ウォータハンマとは、給水管路において、弁を急激に閉止するときに弁の下流に生じる著しい圧力上昇が、圧力変動の波として管路に伝わる現象である。
  • 逆サイホン作用とは、給水管内が負圧になったときに生ずる吸引作用で、汚れた水が吐水口を通じて給水管内に逆流することをいう。
  • メカニカル形接合とは、ステンレス鋼管などで採用されている接合方法で、ねじ込み、溶接、接着等によらない機械的な接合方法をいう。
  • さや管ヘッダ工法とは、集合住宅などで、ヘッダから各器具にそれぞれ単独に配管する工法である。
  • クリープ劣化とは、合成樹脂管などで発生する劣化で、応力が長時間継続してかかり、材料変形が時間とともに進んでいく状態をいう。

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この過去問の解説 (2件)

01

不適当なのは「ウォータハンマとは、給水管路において、弁を急激に閉止するときに弁の下流に生じる著しい圧力上昇が、圧力変動の波として管路に伝わる現象である。」です。

選択肢1. ウォータハンマとは、給水管路において、弁を急激に閉止するときに弁の下流に生じる著しい圧力上昇が、圧力変動の波として管路に伝わる現象である。

誤りです。
ウォータハンマ(水撃作用)は、弁を急激に閉めたとき、管内の水の流れが急停止し、その衝撃によって管内の圧力が急上昇する現象を指します。
「弁の下流」に生じるのではなく、主に弁の上流側で圧力が上昇するため、この記述は誤りです。

選択肢2. 逆サイホン作用とは、給水管内が負圧になったときに生ずる吸引作用で、汚れた水が吐水口を通じて給水管内に逆流することをいう。

正しいです。
給水管内の圧力が下がると、外部の汚染水が逆流し、飲料水が汚染されることがあります。この現象を逆サイホン作用といい、逆流防止対策が必要です。

選択肢3. メカニカル形接合とは、ステンレス鋼管などで採用されている接合方法で、ねじ込み、溶接、接着等によらない機械的な接合方法をいう。

正しいです。
メカニカル形接合は、溶接や接着を使わずに、専用の工具で継手を締め付けて接続する方法です。ステンレス鋼管や樹脂管などでよく用いられます。

選択肢4. さや管ヘッダ工法とは、集合住宅などで、ヘッダから各器具にそれぞれ単独に配管する工法である。

正しいです。
この工法では、さや管と呼ばれる保護管の中に給水管を通し、ヘッダ(分配器)から各水まわり設備へ直接つなぐ配管方式です。水圧の安定や施工のしやすさが特徴です。

選択肢5. クリープ劣化とは、合成樹脂管などで発生する劣化で、応力が長時間継続してかかり、材料変形が時間とともに進んでいく状態をいう。

正しいです。
クリープ劣化は、樹脂製の配管などに見られる現象で、長期間荷重がかかることで、材料が徐々に変形する劣化のことです。

まとめ

ウォータハンマの説明の中で、「弁の下流」に圧力上昇が起こるという記述が誤りです。実際には、弁の上流側で圧力が急上昇することが正しいため、この選択肢が不適当です。

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02

給水設備では、水の流れ方や圧力の変化、配管材料の性質、施工方法などを正しく理解することが重要です。とくに試験では、用語の定義が少しだけずらされて出題されることが多く、方向や位置関係の誤りを見抜けるかがポイントになります。この問題でも、逆流防止や配管接合、樹脂管の劣化などは基本事項として押さえつつ、水撃作用がどこに生じるかを正確に理解しているかが問われています。

選択肢1. ウォータハンマとは、給水管路において、弁を急激に閉止するときに弁の下流に生じる著しい圧力上昇が、圧力変動の波として管路に伝わる現象である。

不適切です。ウォータハンマは、水が流れている配管で弁を急に閉めたとき、水の流れが急停止して衝撃圧が発生する現象です。この圧力上昇は、閉止した弁の上流側に主として生じます。設問では下流に生じるとしていますが、ここが誤りです。実務上もこの現象は配管の振動、異音、継手の損傷、器具の故障の原因となるため、急閉止を避けることや緩閉式器具の採用が重要です。

選択肢2. 逆サイホン作用とは、給水管内が負圧になったときに生ずる吸引作用で、汚れた水が吐水口を通じて給水管内に逆流することをいう。

適切です。逆サイホン作用は、断水や配水管の圧力低下などで給水管内が負圧になったときに起こる現象です。本来は外へ出るはずの水が、吸い込まれるようにして給水管内へ逆流し、汚染の原因となります。たとえば吐水口が汚水や洗浄液に浸かっていると、その液体が吸い戻される危険があります。このため、吐水口空間の確保やバキュームブレーカの設置など、逆流防止対策が重要になります。

選択肢3. メカニカル形接合とは、ステンレス鋼管などで採用されている接合方法で、ねじ込み、溶接、接着等によらない機械的な接合方法をいう。

適切です。メカニカル形接合は、専用継手や締付け機構を用いて接合する方法で、ねじ切りや溶接、接着を行わずに施工できる点が特徴です。ステンレス鋼管や一部の金属管で広く用いられ、施工の省力化や品質の安定化に役立ちます。また、火気を使わないため、改修工事や火気使用が制限される場所でも採用しやすい利点があります。定義としても設問の説明は妥当です。

選択肢4. さや管ヘッダ工法とは、集合住宅などで、ヘッダから各器具にそれぞれ単独に配管する工法である。

適切です。さや管ヘッダ工法は、ヘッダを起点として各給水器具へ個別に配管する方式で、樹脂管を保護管であるさや管の中に通して施工するのが一般的です。各器具に単独配管されるため、他の器具の使用による流量や水圧の影響を受けにくく、維持管理もしやすい特徴があります。さらに、管の更新や交換が比較的しやすいことから、集合住宅や戸建住宅で広く採用されている合理的な工法です。

選択肢5. クリープ劣化とは、合成樹脂管などで発生する劣化で、応力が長時間継続してかかり、材料変形が時間とともに進んでいく状態をいう。

適切です。クリープとは、材料に大きすぎない力であっても、それが長期間かかり続けることで徐々に変形が進む現象です。とくに合成樹脂管は金属に比べて時間依存の変形が生じやすく、温度や内圧の影響も受けます。そのため、支持間隔が不適切であったり、無理な応力がかかった状態が続いたりすると、たわみや寸法変化が進行することがあります。設問の説明はクリープ劣化の内容として適切です。

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