建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第50回(令和2年度(2020年))
問51 (空気環境の調整 問51)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第50回(令和2年度(2020年)) 問51(空気環境の調整 問51) (訂正依頼・報告はこちら)

空気の流動に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 吸込気流では、吹出気流と同様に、吸込みの影響が遠方まで及ぶ。
  • 自由噴流の中心軸速度が一定速度まで低下する距離を、到達距離と呼ぶ。
  • 自由噴流は、吹出口付近では中心軸速度がそのまま維持される。
  • 自由噴流では、吹出口から離れた中心軸速度が、距離に反比例して減衰する領域がある。
  • 吸込気流には、吹出気流のような強い指向性はない。

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この過去問の解説 (2件)

01

空気の流れには、吹き出し(送風)と吸い込み(吸引)の2種類があり、それぞれ異なる特性を持ちます。各選択肢の内容を確認し、最も不適当なものを見つけます。

選択肢1. 吸込気流では、吹出気流と同様に、吸込みの影響が遠方まで及ぶ。

吹出気流(送風)は勢いよく空気が移動するのに対し、吸込気流(吸引)は周囲から空気をゆっくり集める性質があります。そのため、吸込気流は影響範囲が限られ、吹出気流ほど遠方には及びません。この記述は適切ではありません。

選択肢2. 自由噴流の中心軸速度が一定速度まで低下する距離を、到達距離と呼ぶ。

自由噴流では、吹き出した空気が周囲の空気と混ざりながら徐々に速度を落としていきます。速度が一定値まで低下する距離を「到達距離」と呼ぶため、これは正しいです。

選択肢3. 自由噴流は、吹出口付近では中心軸速度がそのまま維持される。

自由噴流では、吹出口を出た直後はまだ周囲の空気との混合が少なく、中心軸の速度はほぼ変わりません。したがって、この記述は正しいです。

選択肢4. 自由噴流では、吹出口から離れた中心軸速度が、距離に反比例して減衰する領域がある。

自由噴流の速度は、吹出口から離れるほど減少し、距離に反比例する関係で減衰することが知られています。これは正しいです。

選択肢5. 吸込気流には、吹出気流のような強い指向性はない。

吸込気流は、空気を特定の方向に勢いよく動かす吹出気流とは異なり、周囲の空気を広い範囲から集めるため、明確な方向性がありません。これは正しいです。

まとめ

最も不適当なのは「吸込気流では、吹出気流と同様に、吸込みの影響が遠方まで及ぶ。」です。
吸込気流は、吹出気流ほど遠方には影響を与えません。この記述は不適当です。

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02

この問題で覚えておくポイントは以下の通りです。吹出気流(自由噴流)は特定の方向に向かう強い指向性を持ち、影響が遠方まで及びます。一方、吸込気流は全方向から空気が引き寄せられるため指向性がなく、吸込口の近傍にしか影響が及びません。「吹出」と「吸込」のこの違いを理解することが重要です。

選択肢1. 吸込気流では、吹出気流と同様に、吸込みの影響が遠方まで及ぶ。

誤りです。
吸込気流は全方向から空気が集まるため指向性がなく、影響は吸込口の近傍のみに限定されます。遠方まで影響が及ぶのは吹出気流であり、吸込気流の特性とは全く異なります。
 

選択肢2. 自由噴流の中心軸速度が一定速度まで低下する距離を、到達距離と呼ぶ。

正しいです。
到達距離とは、吹出口から吹き出した気流の中心軸速度が所定の速度まで低下するまでの距離です。空調設計において吹出口の配置を決める際に重要な指標です。
 

選択肢3. 自由噴流は、吹出口付近では中心軸速度がそのまま維持される。

正しいです。
吹出口近傍の「コアゾーン」と呼ばれる領域では、中心軸速度はほぼ吹出速度と同じ値が維持されます。コアゾーンを超えると速度は徐々に減衰していきます。
 

選択肢4. 自由噴流では、吹出口から離れた中心軸速度が、距離に反比例して減衰する領域がある。

正しいです。
コアゾーンより遠方の「主流域」では、中心軸速度は吹出口からの距離に反比例して減衰します(v ∝ 1/x)

選択肢5. 吸込気流には、吹出気流のような強い指向性はない。

正しいです。
吸込気流は全方向から均等に空気が集まるため指向性がなく、吸込口から離れると速度が急速に低下します。これが吹出気流との本質的な違いです。

まとめ

吸込と吹出の最大の違いは「指向性と影響範囲」です。以下に整理します。

吹出気流:強い指向性あり・遠方まで及ぶ

吸込気流:指向性なし・近傍のみ影響

自由噴流の速度変化については、「コアゾーンでは一定→主流域では距離に反比例して減衰」という段階的な変化を合わせて覚えておきましょう。

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