建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第50回(令和2年度(2020年))
問60 (空気環境の調整 問60)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第50回(令和2年度(2020年)) 問60(空気環境の調整 問60) (訂正依頼・報告はこちら)

湿り空気線図(h−x線図)を用いて相対湿度を求める場合に必要となる項目の組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。
  • 乾球温度と湿球温度
  • 湿球温度と絶対湿度
  • 比エンタルピーと乾球温度
  • 露点温度と比エンタルピー
  • 水蒸気分圧と露点温度

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この過去問の解説 (2件)

01

湿り空気線図(h−x線図)を使うと、空気の温度や水分量、エンタルピー(空気が持つ熱エネルギー)などをもとに相対湿度を求めることができます。相対湿度を正しく求めるには、空気の状態を一意に決められるような組合せの情報が必要です。それぞれの組合せを確認し、最も不適当なものを判断します。

選択肢1. 乾球温度と湿球温度

乾球温度(通常の気温)と湿球温度(蒸発による冷却を考慮した温度)が分かれば、h−x線図上で空気の状態を特定し、相対湿度を求めることができます。

選択肢2. 湿球温度と絶対湿度

湿球温度は空気中の水分量と関係が深く、絶対湿度(空気1kgあたりの水蒸気量)が分かれば、空気の状態を決める手がかりとなります。相対湿度を求める上で活用できます。

選択肢3. 比エンタルピーと乾球温度

比エンタルピー(空気と含まれる水蒸気が持つ総エネルギー)と乾球温度が分かれば、h−x線図で空気の状態点を見つけられます。相対湿度を求めることができます。

選択肢4. 露点温度と比エンタルピー

露点温度は、空気を冷やしていったときに水蒸気が凝結し始める温度です。露点温度と比エンタルピーが分かれば、空気中の水蒸気量や温度などの状態を一意に決定できます。相対湿度を求めることができます。

選択肢5. 水蒸気分圧と露点温度

水蒸気分圧は空気中の水蒸気が占める圧力で、露点温度はその分圧が飽和する温度とほぼ同義です。両方とも水分量に関する情報になり、実質的に同じ意味を示すことがあります。空気の温度やエンタルピーが分からないため、相対湿度を求めるには不十分です。

まとめ

「水蒸気分圧と露点温度」の組合せは、どちらも空気中の水分に関するほぼ同じ性質を示すため、相対湿度を求めるには不適当です。空気の温度など、別の情報がないと状態を一意に決めにくいため、最も不適当な選択肢となります。

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02

この問題で覚えておくポイントは以下の通りです。h-x線図(湿り空気線図)上では、独立した2つの状態量を指定することで空気の状態点が一意に定まり、そこから相対湿度を読み取ることができます。「2つの変数が本当に独立しているかどうか」を確認することが解答の鍵です。

選択肢1. 乾球温度と湿球温度

適切な組み合わせです。
乾球温度と湿球温度の2点が定まれば、h-x線図上で状態点が一意に決まり、相対湿度を求めることができます。湿球温度線と乾球温度線の交点が状態点となります。

選択肢2. 湿球温度と絶対湿度

適切な組み合わせです。
湿球温度と絶対湿度(x)が決まれば、h-x線図上で状態点が一意に定まり、相対湿度を読み取ることができます。
 

選択肢3. 比エンタルピーと乾球温度

適切な組み合わせです。
h-x線図の2つの主要な軸は比エンタルピーhと絶対湿度xですが、乾球温度は線図上に斜線として描かれており、比エンタルピーと乾球温度の2値から状態点を一意に決定できます。

選択肢4. 露点温度と比エンタルピー

適切な組み合わせです。
露点温度が決まると、その温度での飽和状態から絶対湿度xが定まります。これと比エンタルピーhの組み合わせにより、状態点が一意に決まり、相対湿度を求めることができます。

選択肢5. 水蒸気分圧と露点温度

不適切な組み合わせです。
水蒸気分圧(pw)と露点温度(Td)は、どちらも空気中に実際に含まれる水蒸気の量を表す指標です。水蒸気分圧は絶対湿度xと一対一の対応があり、露点温度もその温度での飽和水蒸気圧がpwに等しくなる温度として定義されるため、両者は本質的に同じ情報です。この組み合わせだけでは乾球温度(現在の温度での飽和水蒸気圧)がわからず、相対湿度(φ=pw/ps(T))を求めることができません。

まとめ

相対湿度を求めるには、「現在の水蒸気量(絶対湿度・水蒸気分圧・露点温度のいずれか)」と「現在の乾球温度(またはそれを導く別の独立変数)」の2種類の情報が必要です。

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