建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第50回(令和2年度(2020年))
問175 (ねずみ、昆虫等の防除 問175)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第50回(令和2年度(2020年)) 問175(ねずみ、昆虫等の防除 問175) (訂正依頼・報告はこちら)

衛生害虫とその健康被害に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • アカイエカは、デング熱の媒介蚊である。
  • ネコノミは、宿主の範囲が広く、ネコ以外の動物からも吸血する。
  • イエバエは、腸管出血性大腸菌の運搬者として注目されている。
  • ホテル、旅館、簡易宿泊所等で、トコジラミによる吸血被害が報告されている。
  • マダニ類は、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の病原体を媒介する。

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この過去問の解説 (2件)

01

最も不適当なのは「アカイエカは、デング熱の媒介蚊である。」です。
デング熱を媒介する蚊はヒトスジシマカ(ヤブカ属)やネッタイシマカであり、アカイエカ(イエカ属)は媒介しません。アカイエカは日本脳炎など別のウイルスを媒介する蚊です。

選択肢1. アカイエカは、デング熱の媒介蚊である。

アカイエカはデングウイルスを媒介しないため、この記述は不適当です。

選択肢2. ネコノミは、宿主の範囲が広く、ネコ以外の動物からも吸血する。

ネコノミは犬やヒトなど多くの哺乳類から吸血します。適当です。

選択肢3. イエバエは、腸管出血性大腸菌の運搬者として注目されている。

イエバエは糞便や汚物に集まり、O157 などの細菌を機械的に運搬します。適当です。

選択肢4. ホテル、旅館、簡易宿泊所等で、トコジラミによる吸血被害が報告されている。

旅行客の荷物などで持ち込まれ、宿泊施設での被害が国内外で増えています。適当です。

選択肢5. マダニ類は、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の病原体を媒介する。

SFTS ウイルスはフタトゲチマダニなど複数種のマダニによって媒介されます。適当です。

まとめ

デング熱の主な媒介蚊はヤブカ属(ヒトスジシマカ・ネッタイシマカ)である点を覚えておくと、選択肢を素早く判断できます。

衛生害虫の媒介する病原体は種ごとに異なるため、害虫の種類と病原体の組合せを正しく理解することが、的確な防除と健康被害の予防につながります。

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02

衛生害虫は、人に吸血被害を与えるだけでなく、病原体を媒介したり、食品を汚染したりすることで健康被害を引き起こします。本問では、蚊・ノミ・ハエ・トコジラミ・マダニといった代表的な衛生害虫について、それぞれが媒介する感染症や生態に関する知識が問われています。特に、どの害虫がどの病気を媒介するのかは頻出分野であり、実際の衛生管理業務でも重要です。害虫ごとの特徴を整理して覚えることが大切です。

選択肢1. アカイエカは、デング熱の媒介蚊である。

不適切です。デング熱を主に媒介するのはヒトスジシマカやネッタイシマカであり、アカイエカではありません。アカイエカは日本脳炎やウエストナイル熱などとの関連が知られていますが、デング熱の主要媒介蚊としては扱われません。ヒトスジシマカは日中に活動し、人を好んで吸血する特徴があり、日本国内でもデング熱対策の中心となっています。媒介昆虫と感染症の組合せは試験で頻繁に問われる重要事項です。

選択肢2. ネコノミは、宿主の範囲が広く、ネコ以外の動物からも吸血する。

適切です。ネコノミはネコだけでなく、イヌやネズミ、さらにはヒトからも吸血することが知られています。そのため、室内でペットを飼育している家庭では広く発生する可能性があります。ネコノミに刺されると強いかゆみや皮膚炎を起こし、アレルギー症状につながることもあります。宿主範囲が広いことから、一度発生すると完全駆除が難しく、動物側と環境側の両方の対策が必要になります。

選択肢3. イエバエは、腸管出血性大腸菌の運搬者として注目されている。

適切です。イエバエは、ごみや汚物、動物の排せつ物など不衛生な場所に接触した後、食品や調理器具へ移動することで病原菌を運搬します。特に腸管出血性大腸菌O157などを機械的に媒介する可能性があり、食品衛生分野で重要視されています。イエバエ自体が体内で病原菌を増殖させるわけではありませんが、体表や消化管に付着した病原体を運ぶことで食中毒の原因となるため、発生防止や侵入防止が重要です。

選択肢4. ホテル、旅館、簡易宿泊所等で、トコジラミによる吸血被害が報告されている。

適切です。トコジラミは別名「ナンキンムシ」とも呼ばれ、近年では宿泊施設を中心に被害が増加しています。人の血を吸う夜行性の昆虫で、ベッドや家具の隙間に潜み、就寝中に吸血します。海外旅行者の荷物に付着して持ち込まれる例も多く、ホテルや簡易宿泊所などで問題となっています。刺されると強いかゆみや発疹を生じることがあり、精神的ストレスにつながる場合もあります。

選択肢5. マダニ類は、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の病原体を媒介する。

適切です。SFTSはウイルスによる感染症であり、主にマダニに刺されることで感染します。発熱、下痢、嘔吐、血小板減少などを引き起こし、重症化すると死亡することもある危険な感染症です。日本国内でも報告例が増えており、野山や草地で活動する際には注意が必要です。マダニは吸血時間が長く、皮膚にしっかり付着するため、屋外活動後は皮膚や衣類を確認し、早期発見することが重要です。

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