建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第51回(令和3年度(2021年))
問60 (空気環境の調整 問60)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第51回(令和3年度(2021年)) 問60(空気環境の調整 問60) (訂正依頼・報告はこちら)

空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • HEMSと呼ばれる総合的なビル管理システムの導入が進んでいる。
  • 空気調和機には、広くはファンコイルユニットも含まれる。
  • 熱搬送設備は、配管系設備とダクト系設備に大別される。
  • 冷凍機、ボイラ、ヒートポンプ、チリングユニットは、熱源機器にあたる。
  • 自動制御設備における中央監視装置は、省エネルギーや室内環境の確保を目的に設備機器を監視、制御する設備である。

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この過去問の解説 (1件)

01

不適当なのは「HEMSと呼ばれる総合的なビル管理システムの導入が進んでいる。」です。
HEMSは家庭向けのエネルギー管理(Home Energy Management System)です。ビルで使う総合管理はBEMS(Building Energy Management System)や中央監視・BASが適切です。したがって、「ビル管理システム=HEMS」という表現は不適当です。

選択肢1. HEMSと呼ばれる総合的なビル管理システムの導入が進んでいる。

不適当です。ビルで導入が進んでいるのはBEMS/BAS(中央監視)です。HEMSは住宅向けで、用途が異なります。

選択肢2. 空気調和機には、広くはファンコイルユニットも含まれる。

適当です。空気調和機(空調機)は広義にはAHUやFCUなどの空気を調整・送風する機器の総称として扱われます(狭義にAHUを指す場面もありますが、本記述は「広くは」としており妥当です)。

選択肢3. 熱搬送設備は、配管系設備とダクト系設備に大別される。

適当です。配管系(冷温水・蒸気などの液体や気体で搬送)ダクト系(空気で搬送)に大きく分けられます。

選択肢4. 冷凍機、ボイラ、ヒートポンプ、チリングユニットは、熱源機器にあたる。

適当です。いずれも冷熱・温熱をつくる機器=熱源機器に分類されます(チリングユニット=冷凍機内蔵の水冷・空冷チラー)。

選択肢5. 自動制御設備における中央監視装置は、省エネルギーや室内環境の確保を目的に設備機器を監視、制御する設備である。

適当です。中央監視(BAS/BEMS)は、空調・電気・衛生などを監視・記録・最適制御して省エネと室内環境の維持に役立てます。

まとめ

ポイントは用語の範囲と用途です。

HEMS=住宅BEMS/BAS=ビル

空調機(広義)にはFCUも含められます。

熱を運ぶ方法配管系ダクト系に分かれ、熱源機器冷凍機・ボイラ・ヒートポンプ・チラーです。
名称の使い分けを押さえると、紛らわしい表現を確実に見抜けます。

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