建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第51回(令和3年度(2021年))
問122 (給水及び排水の管理 問123)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第51回(令和3年度(2021年)) 問122(給水及び排水の管理 問123) (訂正依頼・報告はこちら)

給湯設備の保守管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 給湯水にレジオネラ属菌汚染が認められた場合は、高濃度塩素により系統内を消毒する対策がある。
  • 無圧式温水発生機の定期検査は、労働安全衛生法に規定されている。
  • 給湯設備は、給水設備に準じた保守管理が必要である。
  • 給湯水を均等に循環させるため、返湯管に定流量弁を設置する。
  • ベローズ形伸縮管継手は、ベローズが疲労破壊により漏水することがある。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (1件)

01

不適当なのは「無圧式温水発生機の定期検査は、労働安全衛生法に規定されている。」です。
無圧式は大気圧で運転するため、圧力容器の規制対象外です。労働安全衛生法で定期検査が義務づけられるのは、ボイラや圧力容器(加圧式)などです。

選択肢1. 給湯水にレジオネラ属菌汚染が認められた場合は、高濃度塩素により系統内を消毒する対策がある。

適切です。ショッククロリネーション(高濃度塩素消毒)は有効な対策の一つです。配管・貯湯槽に所定濃度の塩素を一定時間保持し、その後十分な水洗を行います。

選択肢2. 無圧式温水発生機の定期検査は、労働安全衛生法に規定されている。

不適当です。無圧式(大気開放)は圧力容器に該当しないため、同法のボイラ・圧力容器の定期検査対象外です。安全な運用のための自主点検は必要ですが、法定の定期検査義務とは言えません。

選択肢3. 給湯設備は、給水設備に準じた保守管理が必要である。

適切です。水質・衛生・貯湯槽や配管の点検など、給水設備の管理基準を踏まえた保守が求められます。加えて高温・スケール・腐食など給湯特有の点にも配慮します。

選択肢4. 給湯水を均等に循環させるため、返湯管に定流量弁を設置する。

適切です。枝ごとの流量差を抑えるには、定流量弁やバランス弁循環流量を均等化します。過流入・不足を防ぎ、末端の温度ばらつきを減らせます。

選択肢5. ベローズ形伸縮管継手は、ベローズが疲労破壊により漏水することがある。

適切です。反復変位や振動、据付不良があるとベローズの金属疲労ピンホールや割れが生じ、漏水することがあります。防振・ガイド支持・許容変位内の設計が重要です。

まとめ

給湯設備の管理では、衛生管理(レジオネラ対策)水質・配管の点検循環バランスの確保伸縮・振動への対策が基本です。法律面では、無圧式は圧力容器扱いではないという区別を押さえておくと、今回のようなひっかけに対応しやすくなります。

参考になった数2