建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第51回(令和3年度(2021年))
問123 (給水及び排水の管理 問124)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第51回(令和3年度(2021年)) 問123(給水及び排水の管理 問124) (訂正依頼・報告はこちら)

雑用水に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 地区循環方式は、複数の建物間で排水再利用設備を共同利用するものである。
  • 雑用水の原水は、年間を通じて安定して確保できる排水を優先する。
  • 雑用水は、洗面器、手洗器等に連結しない。
  • 雑用水受水槽は、耐食性及び耐久性のある材質のものを用いる。
  • 原水にし尿を含む雑用水を、散水、水景用に使用する場合は、規定された水質基準に適合する必要がある。

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この過去問の解説 (3件)

01

不適当なのは「原水にし尿を含む雑用水を、散水、水景用に使用する場合は、規定された水質基準に適合する必要がある。」です。
建物内の雑用水システムでは、し尿を含む排水(いわゆる黒水)は原水として扱いません。衛生上のリスクが高く、散水や水景のように人の目や飛沫に触れやすい用途には使用しないのが前提です。「基準に適合すれば使える」という書き方は不適当です。

選択肢1. 地区循環方式は、複数の建物間で排水再利用設備を共同利用するものである。

そのとおりです。地域内で再生設備や配管を共同利用し、各建物へ再生水(雑用水)を供給する考え方です。

選択肢2. 雑用水の原水は、年間を通じて安定して確保できる排水を優先する。

適切です。例えば手洗い・洗面・浴室・洗濯などの雑排水は通年で比較的安定して発生するため、原水として優先されます。

選択肢3. 雑用水は、洗面器、手洗器等に連結しない。

適切です。洗面や手洗いは直接人体に触れる用途なので、上水のみを使います。雑用水は便器洗浄水・散水・清掃などに限定します。

選択肢4. 雑用水受水槽は、耐食性及び耐久性のある材質のものを用いる。

適切です。再生水は水質が変動しやすいため、腐食しにくく耐久性の高い材質(FRPなど)を選定します。

選択肢5. 原水にし尿を含む雑用水を、散水、水景用に使用する場合は、規定された水質基準に適合する必要がある。

不適切です。し尿を含む排水は原水対象外で、建物内の雑用水としては利用しません。特に散水・水景は飛沫や接触の機会が多く、衛生上のリスクが大きいため、「基準に合えば使用可」ではありません。

まとめ

雑用水計画の基本は、原水の範囲(し尿は除外)、用途の限定(人が触れる用途へは使わない)、設備材質の耐久・耐食、方式(個別・地区循環)の整理です。今回のポイントは、黒水は雑用水の原水にしないという原則でした。

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02

雑用水とは、雨水、建築物内の排水を処理した再生水、下水処理水などを、便所の洗浄、散水、修景、清掃など、飲用以外の用途に利用する水です。水資源の有効利用に役立つ一方、誤飲、飛沫の吸入、飲料水系統への逆流などによる健康被害を防ぐ必要があります。そのため、原水の種類に応じた用途制限、飲料水配管との明確な区別、水槽や配管の衛生的な維持管理が重要です。

選択肢1. 地区循環方式は、複数の建物間で排水再利用設備を共同利用するものである。

適切です。地区循環方式は、一定の地区内にある複数の建物から排水を集め、共同の処理施設で再生した後、それぞれの建物へ雑用水として供給する方式です。一つの建物内だけで排水の処理と再利用を行う個別循環方式とは、利用する建物の範囲が異なります。処理設備を共同利用することで、設備の集約化や効率的な運転管理が可能になります。

選択肢2. 雑用水の原水は、年間を通じて安定して確保できる排水を優先する。

適切です。雑用水設備を継続的に運用するには、便所の洗浄水などの需要に対応できる量の原水を、年間を通して安定的に確保する必要があります。原水量の変動が大きいと、雑用水が不足して水道水による補給が増え、設備を設けることによる節水効果や経済性が低下します。このため、原水の水質だけでなく、発生量、季節変動、利用量とのバランスを考慮して選定します。

選択肢3. 雑用水は、洗面器、手洗器等に連結しない。

適切です。洗面器や手洗器の水は、人の皮膚や口に触れたり、誤って飲まれたりする可能性があるため、原則として飲料水と同等の衛生性が求められます。雑用水の配管をこれらの器具へ接続すると、利用者が飲料水と誤認する危険に加え、逆流やクロスコネクションによって飲料水系統を汚染するおそれがあります。そのため、雑用水は用途を限定し、飲料水の配管や器具から明確に分離します。

選択肢4. 雑用水受水槽は、耐食性及び耐久性のある材質のものを用いる。

適切です。雑用水受水槽は、水分や消毒用の塩素などに継続して接触するため、腐食しにくく、長期間の使用に耐えられる材質で構成する必要があります。腐食や劣化が進むと、さびや槽の構成材料が水中へ混入するだけでなく、ひび割れや漏水によって外部から汚水や有害物が侵入するおそれがあります。衛生的な水質を保つには、適切な材質の採用とともに、定期的な点検や清掃も重要です。

選択肢5. 原水にし尿を含む雑用水を、散水、水景用に使用する場合は、規定された水質基準に適合する必要がある。

不適切です。し尿を含む水は、腸管系の病原微生物などに汚染されている可能性が高いため、処理後に規定の水質基準を満たしていたとしても、散水や水景などの原水として使用することはできません。これらの用途では、人が水に直接触れたり、噴水などから発生した細かな飛沫を吸い込んだりする可能性があるためです。し尿を含む再生水は、用途が水洗便所の洗浄水に限定されます。厚生労働省の建築物環境衛生管理基準でも、散水、修景、清掃用水には、し尿を含む水を原水として使用しないことが定められています。

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03

最も不適当なものは「原水にし尿を含む雑用水を、散水、
水景用に使用する場合は、規定された水質基準に適合する必要がある」です。

選択肢1. 地区循環方式は、複数の建物間で排水再利用設備を共同利用するものである。

正しいです。
地区循環方式は複数の建物間で排水再利用設備を共同利用します。

選択肢2. 雑用水の原水は、年間を通じて安定して確保できる排水を優先する。

正しいです。
雑用水の安定供給には年間を通じて安定して確保できる排水を
原水とすることが合理的です。

選択肢3. 雑用水は、洗面器、手洗器等に連結しない。

正しいです。
洗面器、手洗器など人が触れる箇所は上水を接続します。
雑用水は便器の洗浄水などに使用されます。

選択肢4. 雑用水受水槽は、耐食性及び耐久性のある材質のものを用いる。

正しいです。
雑用水受水槽は耐食性、耐久性のある材質を使用します。

選択肢5. 原水にし尿を含む雑用水を、散水、水景用に使用する場合は、規定された水質基準に適合する必要がある。

誤りです。
原水にし尿を含む雑用水は散水、水景用に使用してはいけません。

まとめ

雑用水が使用できる用途を覚えておきましょう。

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