建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第51回(令和3年度(2021年))
問127 (給水及び排水の管理 問128)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第51回(令和3年度(2021年)) 問127(給水及び排水の管理 問128) (訂正依頼・報告はこちら)

排水通気配管に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 通気管の末端を、窓・換気口等の付近に設ける場合は、その上端から600mm以上立ち上げて大気に開放する。
  • 特殊継手排水システムは、排水横枝管への接続器具数が比較的少ない集合住宅やホテルの客室系統に多く採用されている。
  • 間接排水管の管径が30mmの場合の排水口空間は、最小50mmである。
  • 結合通気管は、高層建物のブランチ間隔10以上の排水立て管において、最上階から数えてブランチ間隔10以内ごとに設置する。
  • ループ通気管は、最上流の器具排水管が排水横枝管に接続される位置のすぐ下流から立ち上げて、通気立て管に接続する。

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この過去問の解説 (1件)

01

不適当なのは「間接排水管の管径が30mmの場合の排水口空間は、最小50mmである。」です。
排水口空間(エアギャップ)は、一般に「管径の2倍以上」かつ「所定の最小寸法以上」とします。管径30mmなら2倍=60mmが必要で、50mmでは不足します。

選択肢1. 通気管の末端を、窓・換気口等の付近に設ける場合は、その上端から600mm以上立ち上げて大気に開放する。

窓や換気口ににおいや湿気が戻らないよう、開口部より十分高く立ち上げて開放します。600mm以上という目安は妥当です。

選択肢2. 特殊継手排水システムは、排水横枝管への接続器具数が比較的少ない集合住宅やホテルの客室系統に多く採用されている。

特殊継手(単一立て管方式等)は、客室や住戸ごとの小グループで再現される系統に向いています。器具数が多くない系統で配管省力化に有効です。

選択肢3. 間接排水管の管径が30mmの場合の排水口空間は、最小50mmである。

誤りです。排水口空間は管径の2倍以上が原則です。30mm×2=60mmが必要で、50mmは不足します。

選択肢4. 結合通気管は、高層建物のブランチ間隔10以上の排水立て管において、最上階から数えてブランチ間隔10以内ごとに設置する。

高層で立て管内の圧力変動が大きくなるため、一定間隔(おおむね10階以内ごと)で結合通気を設け、圧力バランスをとります。表現は適切です。

選択肢5. ループ通気管は、最上流の器具排水管が排水横枝管に接続される位置のすぐ下流から立ち上げて、通気立て管に接続する。

最上流器具の近くから立ち上げ通気立て管へ戻すのがループ通気の基本です。サイホン作用を防ぎ、封水保護に有効です。

まとめ

ポイントは間接排水のエアギャップです。「管径の2倍以上」(かつ所定の最小寸法以上)が基本なので、30mm管なら60mm以上が必要です。あわせて、高層では結合通気を適間隔で入れる、ループ通気は最上流から立ち上げる特殊継手は小規模な器具群に適する通気末端は開口部より高くという原則をおさえると、判断が安定します。

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