建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第52回(令和4年度(2022年))
問27 (建築物の環境衛生 問27)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第52回(令和4年度(2022年)) 問27(建築物の環境衛生 問27) (訂正依頼・報告はこちら)

建築物内の湿度に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 低湿度ではほこりが飛散しやすくなる。
  • 低湿度ではインフルエンザウイルスの生存率が高まる。
  • 加湿器を清潔に保つことは室内環境衛生のために重要である。
  • 高湿度では体感温度が上昇する。
  • 高湿度では壁の塗装の剥離が起きやすくなる。

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この過去問の解説 (2件)

01

湿度は直接的には蒸し暑さや肌の乾燥などに影響しますが、

カビ、ほこりの発生といった人体へ間接的な影響や

結露や静電気の発生などの建物、什器などへの影響もあります。

選択肢1. 低湿度ではほこりが飛散しやすくなる。

不正解です。

説明文の通り、低湿度では

ほこりが飛散しやすくなります。

選択肢2. 低湿度ではインフルエンザウイルスの生存率が高まる。

不正解です。

説明文の通り、低湿度ではインフルエンザウイルスの

生存率が高まります。

選択肢3. 加湿器を清潔に保つことは室内環境衛生のために重要である。

不正解です。

説明文の通り、加湿器を清潔に保つことは

室内環境衛生のために重要です。

加湿器の水を入れっぱなしにしていると

カビを飛散させてしまいます。

選択肢4. 高湿度では体感温度が上昇する。

不正解です。

説明文の通り、高湿度では体感温度が上昇します。

選択肢5. 高湿度では壁の塗装の剥離が起きやすくなる。

正解です。

塗装が剥離しやすくなるのは低湿度時です。

まとめ

選択肢5とは逆に高湿度時は塗装が乾きにくくなるので

塗装作業時は湿度管理が重要になります。

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02

正解は、「高湿度では壁の塗装の剥離が起きやすくなる。」です。

この問題は、建築物内の湿度が人体や建材、室内環境に与える影響に関するものです。

湿度は快適性だけでなく、感染症リスクや建材の耐久性にも関係します。

低湿度ではウイルスの生存率が高まり、ほこりが舞いやすくなるため、室内空気質に悪影響を及ぼします。

一方、高湿度は体感温度を上昇させ、カビや結露の原因となりますが、

塗装剥離は通常、湿度だけでなく水分の直接浸入や施工不良が主因です。

選択肢1. 低湿度ではほこりが飛散しやすくなる。

正しいです。湿度が低いと空気中の水分が少なく、静電気が発生しやすくなるため、

ほこりが床や家具に付着せず舞いやすくなります。

また、乾燥した空気は粒子の沈降を妨げるため、室内の浮遊粉じん濃度が上昇します。

呼吸器系への負担やアレルギー症状の悪化につながるため、適切な加湿が重要です。

選択肢2. 低湿度ではインフルエンザウイルスの生存率が高まる。

正しいです。インフルエンザウイルスは乾燥環境で安定しやすく、

湿度が低いと感染力が長時間維持されます。

逆に、相対湿度が40%以上になるとウイルスの不活化が進みます。

冬季に感染症が流行する一因は、暖房による室内乾燥です。

選択肢3. 加湿器を清潔に保つことは室内環境衛生のために重要である。

正しいです。加湿器の水タンクやフィルターに雑菌やカビが繁殖すると、

加湿と同時に微生物を室内に拡散する「加湿器肺炎」などの健康被害を引き起こします。

定期的な洗浄や水の交換が不可欠です。

特に超音波式加湿器は水中の微生物をそのまま拡散するため、衛生管理が重要です。

選択肢4. 高湿度では体感温度が上昇する。

正しいです。湿度が高いと汗の蒸発が妨げられ、放熱効率が低下するため、

実際の気温以上に暑く感じます。

これは「不快指数」に反映され、湿度が高いほど不快感が増します。

冷房運転時には除湿機能を併用することで快適性を向上できます。

選択肢5. 高湿度では壁の塗装の剥離が起きやすくなる。

不適当です。塗装剥離の主因は、下地処理不良や水分の直接浸入、施工不良であり、

単に湿度が高いだけでは剥離は起こりません。

高湿度はカビや結露の原因にはなりますが、

塗膜の剥離は通常、構造的な問題や水漏れが関与します。

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