建築物環境衛生管理技術者（ビル管理士） 過去問
第52回（令和4年度（2022年））
問53 (空気環境の調整 問53)

正しいです。建築物衛生法に基づく「建築物環境衛生管理基準」では、

居室における気流の基準値は 0.5m/s以下 と定められています。

これは、居住者の快適性を確保するための値です。

特に冷房期や暖房期において、吹き出し口付近で気流が強すぎると、

「ドラフト感」が生じ、居住者の不満につながります。

誤りです。空気環境管理項目には、温度、湿度、CO₂濃度、浮遊粉じん量、気流などがありますが、

実際の調査結果では、気流の不適率は比較的低い傾向にあります。

多くの場合、空調設備の設計や運用で気流は安定しています。

正しいです。気流が極端に低い状態、つまり空気がほとんど動かない状態は、

室内の空気が滞留し、温度ムラや汚染物質の局所的な蓄積を招く恐れがあります。

特にCO₂や臭気の拡散が不十分になると、

居住者の快適性や健康に悪影響を及ぼします。

正しいです。冷房期に節電目的で設定温度を高めにし、

扇風機を併用するケースがありますが、

扇風機の風速は局所的に非常に高くなるため、

基準値である0.5m/sを超えることがあります。

これは一時的な対策としては有効ですが、

建築物衛生法の観点からは注意が必要です。

正しいです。気流の改善には、空調設備の調整だけでなく、

室内レイアウトの工夫も重要です。

例えば、吹出口の風が直接人に当たる場合、間仕切りを設置することで「ドラフト感」を軽減できます。

また、複数の吹出口がある場合、風量のバランスを調整することで、

特定の場所に過剰な気流が集中するのを防ぎます。

正解です。

空気環境管理項目の中で、不適率が高い項目は

「二酸化炭素の含有率」および「相対湿度」です。

気流は比較的不適格率が数％と低く、達成率は高いです。