建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第52回(令和4年度(2022年))
問63 (空気環境の調整 問63)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第52回(令和4年度(2022年)) 問63(空気環境の調整 問63) (訂正依頼・報告はこちら)

個別方式の空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 水熱源ヒートポンプ方式のパッケージ型空調機は、圧縮機を内蔵するため騒音源として注意が必要である。
  • 分散設置型空気熱源ヒートポンプ方式には、電動のヒートポンプ(EHP)の他に、ガスエンジン駆動のヒートポンプ(GHP)がある。
  • ビル用マルチパッケージとは、1台の室外機に複数の室内機を接続するタイプである。
  • ビル用マルチパッケージには、同一室外機系統でも室内機ごとに冷暖房が選択できる冷暖房同時型というタイプがある。
  • 空気熱源ヒートポンプは、冷房時にデフロスト運転(除霜運転)による効率低下が発生することがある。

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この過去問の解説 (1件)

01

「空気熱源ヒートポンプは、冷房時にデフロスト運転(除霜運転)による効率低下が発生することがある。」が不適当です。
デフロスト運転は、主に暖房運転時に屋外機の熱交換器に付く霜を溶かすために行われます。冷房時には通常発生しません

選択肢1. 水熱源ヒートポンプ方式のパッケージ型空調機は、圧縮機を内蔵するため騒音源として注意が必要である。

適当です。 水熱源ヒートポンプ(WSHP)は室内側ユニットに圧縮機が入るため、振動・騒音対策(防振・遮音)が必要になります。

選択肢2. 分散設置型空気熱源ヒートポンプ方式には、電動のヒートポンプ(EHP)の他に、ガスエンジン駆動のヒートポンプ(GHP)がある。

適当です。ビル用マルチなどの分散設置では、EHP(電動)GHP(ガスエンジン)の方式が使われます。

選択肢3. ビル用マルチパッケージとは、1台の室外機に複数の室内機を接続するタイプである。

適当です。 いわゆるVRF(マルチ)で、1室外機系統に多数の室内機を接続してゾーンごとに空調します。

選択肢4. ビル用マルチパッケージには、同一室外機系統でも室内機ごとに冷暖房が選択できる冷暖房同時型というタイプがある。

適当です。 熱回収型(冷暖同時型)では、同一系統内で冷房・暖房を同時に行え、室内機ごとにモードを選べます(配管切替ユニット等を使用)。

選択肢5. 空気熱源ヒートポンプは、冷房時にデフロスト運転(除霜運転)による効率低下が発生することがある。

不適当です。 デフロストは暖房時の現象です。外気が低温多湿のとき、屋外機が蒸発器として働き霜が付くため暖房能力が一時低下します。冷房時に除霜運転は起こりません

まとめ

デフロスト=暖房時の屋外熱交換器の霜取り運転、と覚えると混乱しません。

ビル用マルチ(VRF)は「1外機—多室内機」「冷暖同時型あり」が基本ポイントです。

室内に圧縮機がある方式(WSHPなど)は、騒音・振動対策を忘れないことが大切です。

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