建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第53回(令和5年度(2023年))
問40 (建築物の環境衛生 問40)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第53回(令和5年度(2023年)) 問40(建築物の環境衛生 問40) (訂正依頼・報告はこちら)

電離放射線に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 感受性が最も高い細胞は、消化管の上皮細胞である。
  • アルファ線は紙一枚で遮断できる。
  • 人体に与える影響の単位はシーベルト(Sv)である。
  • 放射線による悪性腫瘍の発生は、確率的影響に分類される。
  • 妊娠可能な婦人の骨盤照射は、月経開始後10日以内に行う。

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この過去問の解説 (3件)

01

問1の「感受性が最も高い細胞は、消化管の上皮細胞である。」は不適切です。

分裂が活発な造血細胞や生殖細胞が最も感受性が高いです。

選択肢1. 感受性が最も高い細胞は、消化管の上皮細胞である。

分裂が活発な造血細胞や生殖細胞が最も感受性が高いです。

選択肢2. アルファ線は紙一枚で遮断できる。

アルファ線は透過力が非常に弱く、紙や皮膚で容易に遮断されます。

選択肢3. 人体に与える影響の単位はシーベルト(Sv)である。

シーベルトは放射線の人体影響を測る単位として広く使用されます。

選択肢4. 放射線による悪性腫瘍の発生は、確率的影響に分類される。

確率的影響は閾値がなく、腫瘍発生率が線量に比例します。

選択肢5. 妊娠可能な婦人の骨盤照射は、月経開始後10日以内に行う。

妊娠の可能性が低い時期で安全性が高いため選ばれます。

まとめ

放射線感受性が最も高いのは造血細胞など分裂の盛んな細胞です。放射線影響の基本特性や安全指針も正確に理解しておきましょう。

参考になった数35

02

電離放射線には、アルファ線、ベータ線、ガンマ線、X線などがあり、それぞれ透過力や人体への影響が異なります。この問題では、放射線に対する細胞の感受性、遮へい方法、人体影響を表す単位、障害の分類、妊娠可能な女性への照射時期についての基本的な知識が問われています。最も不適当なのは、消化管の上皮細胞を最も感受性の高い細胞としている記述です。

選択肢1. 感受性が最も高い細胞は、消化管の上皮細胞である。

不適切です。放射線に対する感受性が特に高い細胞として、リンパ球などの造血系細胞や、生殖細胞などが挙げられます。一般に、細胞分裂が盛んで、未分化な細胞ほど放射線の影響を受けやすいとされています。消化管の上皮細胞も新陳代謝が活発で放射線感受性の高い細胞ですが、最も高いとするのは適切ではありません。高線量の被ばくでは、造血組織の障害が比較的早い段階から現れます。

選択肢2. アルファ線は紙一枚で遮断できる。

適切です。アルファ線は、ヘリウムの原子核に相当する重い粒子からなる放射線です。物質中を進む際に多くのエネルギーを短い距離で失うため、透過力は非常に弱く、紙一枚や衣服、皮膚の表面などでほぼ遮断できます。ただし、アルファ線を出す放射性物質を吸い込んだり、飲み込んだりして体内に取り込むと、周囲の組織に集中的にエネルギーを与えるため、内部被ばくでは大きな影響を及ぼす可能性があります。

選択肢3. 人体に与える影響の単位はシーベルト(Sv)である。

適切です。シーベルトは、放射線が人体に及ぼす生物学的な影響を考慮して表す単位です。放射線の種類による影響の違いや、被ばくした臓器・組織による影響の違いを加味した等価線量や実効線量に用いられます。一方、物質が放射線から実際に吸収したエネルギー量を表す吸収線量にはグレイが用いられます。したがって、人体への影響や被ばくによるリスクを示す単位をシーベルトとする記述は適切です。

選択肢4. 放射線による悪性腫瘍の発生は、確率的影響に分類される。

適切です。確率的影響とは、被ばく線量が増えるほど障害が発生する確率が高くなると考えられている影響です。代表例には、白血病を含む悪性腫瘍や遺伝性影響があります。発症した場合の重症度が線量に比例して大きくなるのではなく、発症する可能性が線量とともに上昇する点が特徴です。放射線防護では、低い線量でも一定の発生可能性があると仮定し、合理的に達成できる範囲で被ばく線量を低減することが重視されます。

選択肢5. 妊娠可能な婦人の骨盤照射は、月経開始後10日以内に行う。

適切です。これは、妊娠の可能性が低い時期に骨盤部への放射線照射を行い、受精卵や胎児が放射線にさらされる危険を避けるという考え方です。従来、月経開始後およそ10日以内は受精している可能性が比較的低いとされ、この期間に検査を行う「10日規則」が用いられてきました。ただし、現在の医療現場ではこの期間だけで一律に判断せず、妊娠の可能性の確認、検査の必要性、照射範囲や線量などを総合的に評価します。

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03

最も不適当なものは、「感受性が最も高い細胞は、消化管の上皮細胞である。」です。

電離放射線の影響を受けやすい細胞は、一般に、分裂が盛んな細胞や、これから成長・分化していく細胞です。
消化管の上皮細胞も放射線に弱い細胞ですが、「最も高い」とまではいえません。放射線への感受性が特に高いものとしては、リンパ球や造血に関わる細胞、生殖細胞などが挙げられます。
そのため、「感受性が最も高い細胞は、消化管の上皮細胞である」という記述が不適当です。

選択肢1. 感受性が最も高い細胞は、消化管の上皮細胞である。

これが最も不適当です。

放射線の影響を受けやすい細胞は、分裂が盛んで、まだ十分に成熟していない細胞です。
消化管の上皮細胞は入れ替わりが早いため、放射線に弱い細胞の一つです。

しかし、「最も感受性が高い」とするのは適切ではありません。
特に感受性が高いものとしては、リンパ球、造血に関わる細胞、生殖細胞などが挙げられます。
そのため、この記述は「最も高い」としている点が合っていません。

選択肢2. アルファ線は紙一枚で遮断できる。

これは適当です。

アルファ線は、物を通り抜ける力が弱い放射線です。
空気中でもあまり遠くまで進まず、紙一枚や皮膚の表面で止めることができます。

ただし、体の外からは防ぎやすくても、アルファ線を出す物質を体内に取り込むと、近くの細胞に強い影響を与えることがあります。
この記述は、アルファ線の遮へいの説明として合っています。

選択肢3. 人体に与える影響の単位はシーベルト(Sv)である。

これは適当です。

放射線が人体にどのくらい影響を与えるかを考えるときには、シーベルト(Sv)という単位を使います。
シーベルトは、放射線の種類や体への影響の大きさを考えた単位です。

放射線そのものの量を表す単位にはグレイ(Gy)などもありますが、人体への影響を考えるときはシーベルトが使われます。
そのため、この記述は適当です。

選択肢4. 放射線による悪性腫瘍の発生は、確率的影響に分類される。

これは適当です。

放射線の影響には、大きく分けて確定的影響と確率的影響があります。
確定的影響は、ある線量を超えると症状が出やすくなる影響です。たとえば皮膚障害などがこれに当たります。

一方、確率的影響は、線量が増えるほど発生する確率が高くなる影響です。
悪性腫瘍の発生は、この確率的影響に分類されます。
そのため、この記述は適当です。

選択肢5. 妊娠可能な婦人の骨盤照射は、月経開始後10日以内に行う。

これは適当です。

骨盤に放射線を当てる検査では、妊娠している可能性がある時期を避けることが大切です。
月経開始後10日以内は、妊娠している可能性が比較的低い時期と考えられるため、骨盤照射を行う時期として扱われます。

これは、胎児への不要な放射線被ばくを避けるための考え方です。
そのため、この記述は適当です。

まとめ

この問題では、電離放射線の性質と、人体への影響を整理することが大切です。

アルファ線は紙一枚で遮断でき、人体への影響を考える単位にはシーベルト(Sv)が使われます。
また、放射線による悪性腫瘍の発生は、確率的影響に分類されます。

特に押さえたいのは、放射線への感受性は細胞によって違うという点です。
消化管の上皮細胞は放射線に弱い細胞ですが、「最も感受性が高い」とまではいえません。
そのため、「感受性が最も高い細胞は、消化管の上皮細胞である。」という記述が不適当です。

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