建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第53回(令和5年度(2023年))
問179 (ねずみ、昆虫等の防除 問179)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第53回(令和5年度(2023年)) 問179(ねずみ、昆虫等の防除 問179) (訂正依頼・報告はこちら)

建築物とねずみ・害虫に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 防虫・防鼠(そ)構造については、建築物の新築時の構造設計段階で取り入れておく必要がある。
  • 通常、20メッシュより細かい網目であれば、多くの昆虫の侵入を防止できる。
  • 環境的対策は、特定建築物維持管理権原者のもとで、当該区域の管理者が日常的に行う必要がある。
  • 建築物衛生法に基づく特定建築物では、生息密度がいずれの維持管理水準値に該当していても、1年以内に1回の防除作業を実施することになっている。
  • 室内で換気扇を使用した場合、窓や扉の隙間からの害虫の侵入が増加する。

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

正解は、「建築物衛生法に基づく特定建築物では、生息密度がいずれの維持管理水準値に該当していても、

1年以内に1回の防除作業を実施することになっている。」です。

 

この問題は、建築物とねずみ・害虫に関するものです。

建築物の設計・管理段階での防虫・防鼠対策は非常に重要です。

網目の選定や換気の影響まで考慮した環境整備が求められます。

また、防除の実施タイミングはモニタリングに基づくべきで、

必要性のない散布は避けるべきです。

誤った理解に基づく過剰な作業は無駄とリスクの両方を生じさせます。

注意しましょう。

選択肢1. 防虫・防鼠(そ)構造については、建築物の新築時の構造設計段階で取り入れておく必要がある。

正しいです。建築段階から防虫・防鼠構造を計画することで、

後からの発生を大幅に抑制可能です。

管理対策よりも設計段階の対応が重要です。

設計段階での対策が不十分だと、後からの施工ではコストがかかり、

完全な封鎖が困難になります。

選択肢2. 通常、20メッシュより細かい網目であれば、多くの昆虫の侵入を防止できる。

正しいです。20メッシュ(約1.3mm目開き)は小型昆虫の侵入を防ぐ標準的なサイズです。

20メッシュ(約1.03mm目開き)以上の網戸は、

蚊やハエなどの侵入を防げます。

コバエなど微小昆虫には更に細かく、26〜30メッシュ(約0.58~0.5mm)が有効です。

細かすぎる網目は通気性が低下するため、用途に応じた選定が必要です。

選択肢3. 環境的対策は、特定建築物維持管理権原者のもとで、当該区域の管理者が日常的に行う必要がある。

正しいです。特定建築物では、

環境衛生維持のために区域の管理者が日常的に清掃・点検を行い、

ねずみや昆虫の発生を予防する必要があります。

管理者の意識と教育が重要です。放置されたゴミや水たまりが発生源になります。

選択肢4. 建築物衛生法に基づく特定建築物では、生息密度がいずれの維持管理水準値に該当していても、1年以内に1回の防除作業を実施することになっている。

誤りです。生息密度が「許容水準以下」であれば、

必ずしも1年に1回の防除は義務付けられていません。

実施の必要性はモニタリング結果で判断します。

無駄に薬剤散布すると、環境負荷や耐性害虫のリスクが高まります。

注意が必要です。

選択肢5. 室内で換気扇を使用した場合、窓や扉の隙間からの害虫の侵入が増加する。

正しいです。換気扇作動により室内が負圧になると、

隙間から外気が流入し、害虫も一緒に侵入する可能性が高くなります。

換気扇作動で室内が負圧 → 外気が隙間から流入 → 害虫が侵入 になります。

特に夜間、照明に誘引された虫が侵入しやすいです。

隙間対策(パッキン、防虫網)や照明の工夫(紫外線少ないLED)も有効です。

参考になった数20

02

最も不適当なものは「建築物衛生法に基づく特定建築物では、
生息密度がいずれの維持管理水準値に該当していても、1年以内に
1回の防除作業を実施することになっている」です。

選択肢1. 防虫・防鼠(そ)構造については、建築物の新築時の構造設計段階で取り入れておく必要がある。

正しいです。
防虫・防鼠は新築時の構造設計段階で取り入れることで、
根本的な対策に繋がります。

選択肢2. 通常、20メッシュより細かい網目であれば、多くの昆虫の侵入を防止できる。

正しいです。
20メッシュとは1インチ(25.4mm)に20個の網目があり、
線径を考慮すると1mm程度の目開きになります。
コバエなどの小さな虫は侵入できますが、
多くの昆虫の侵入防止として有効です。

選択肢3. 環境的対策は、特定建築物維持管理権原者のもとで、当該区域の管理者が日常的に行う必要がある。

正しいです。
ねずみ・害虫の防除においてまずは発生源対策が必要であり、
環境整備などは特定建築物維持管理権原者の責任で日常的に実施します。

選択肢4. 建築物衛生法に基づく特定建築物では、生息密度がいずれの維持管理水準値に該当していても、1年以内に1回の防除作業を実施することになっている。

誤りです。
許容水準であれば防除の義務はありません。
不必要な薬剤散布などは健康被害や環境負荷の増加に繋がります。

選択肢5. 室内で換気扇を使用した場合、窓や扉の隙間からの害虫の侵入が増加する。

正しいです。
換気扇使用により室内が負圧になることで、屋外からの
害虫侵入が増加します。

まとめ

発生源対策と侵入防止対策がメインの問題でした。
防除においては発生源対策と侵入防止対策が重要なため覚えておきましょう。

参考になった数4

03

この問題では、建築物へ害虫やネズミを侵入・定着させない構造的対策と環境的対策を確認します。防虫・防鼠は完成後の薬剤処理だけでは不十分で、新築時から隙間、配管貫通部、開口部、排水系を設計することが重要です。特定建築物では定期調査を行い、その結果と維持管理水準に応じて必要な防除を選びます。換気による圧力差も侵入要因になります。

選択肢1. 防虫・防鼠(そ)構造については、建築物の新築時の構造設計段階で取り入れておく必要がある。

適切です。防虫・防鼠構造は、完成後にすべて追加するより、新築時の設計段階で侵入口や潜伏場所を作らないよう組み込む方が確実です。配管貫通部の封鎖、扉下の隙間対策、排水口のトラップ、清掃しやすい納まりなどを計画します。建築、設備、運用の担当者が連携し、将来の点検や補修が可能な構造にすることも大切です。実務では、対象の性質と使用条件を事前に確認し、記録を残して適切に管理することが重要です。

選択肢2. 通常、20メッシュより細かい網目であれば、多くの昆虫の侵入を防止できる。

適切です。20メッシュは1インチ当たり約20目の細かさを示し、これより細かい網目であれば、多くの飛翔昆虫の侵入を抑えられます。ただし、網が破損していたり、枠との間に隙間があったりすれば効果は低下します。対象が微小な昆虫の場合はさらに細かい網が必要です。通風抵抗や目詰まりも考慮し、定期的に清掃・補修します。

選択肢3. 環境的対策は、特定建築物維持管理権原者のもとで、当該区域の管理者が日常的に行う必要がある。

適切です。餌、水、潜伏場所を減らす環境的対策は、薬剤施工業者だけに任せる一時的な作業ではありません。特定建築物維持管理権原者の責任のもと、厨房、廃棄物置場、倉庫など各区域の管理者が日常的に清掃、整理整頓、食品管理、漏水補修を行います。専門業者の調査結果を日常管理へ反映し、再発しにくい環境を維持します。

選択肢4. 建築物衛生法に基づく特定建築物では、生息密度がいずれの維持管理水準値に該当していても、1年以内に1回の防除作業を実施することになっている。

不適切です。特定建築物では、ねずみ・昆虫等の生息状況を6か月以内ごとに1回、定期に統一的に調査し、発生しやすい場所は2か月以内ごとに調査します。防除作業は生息密度や維持管理水準、発生原因に応じて必要な方法を実施するもので、どの水準でも一律に年1回薬剤処理する制度ではありません。調査に基づくIPMが基本です。

選択肢5. 室内で換気扇を使用した場合、窓や扉の隙間からの害虫の侵入が増加する。

適切です。換気扇が室内の空気を排出すると、室内が負圧になり、外気が窓、扉、配管周囲などの隙間から流入します。その空気流に伴って、小型の昆虫が侵入しやすくなる場合があります。給気口を適切に確保して圧力差を調整し、開口部へ網やシール材を設けます。換気性能を保ちながら侵入経路を塞ぐことが重要です。実務では、対象の性質と使用条件を事前に確認し、記録を残して適切に管理することが重要です。

参考になった数2