建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第53回(令和5年度(2023年))
問180 (ねずみ、昆虫等の防除 問180)
問題文
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問題
建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第53回(令和5年度(2023年)) 問180(ねずみ、昆虫等の防除 問180) (訂正依頼・報告はこちら)
- 喫食抵抗性は、毒餌の基剤に対する喫食忌避によって発達する。
- ペストコントロールのペストとは、ネズミや害虫等の有害な生物を指す。
- 定期的で頻繁な薬剤処理は、チャバネゴキブリやチカイエカ等の薬剤抵抗性の急激な発達要因となる。
- 選択毒性とは、単位体重当たりで比較したとき、ある化合物の毒性が生物種によって異なることをいう。
- 人獣共通感染症とは、ヒトから動物ではなく、動物からヒトに病原体が伝播(ぱ)される感染症を指す。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は、「人獣共通感染症とは、ヒトから動物ではなく、
動物からヒトに病原体が伝播(ぱ)される感染症を指す。」です。
この問題は害虫や薬剤に関するです。
殺虫剤や害虫に関する知識では、喫食忌避性や抵抗性などの進化的適応への理解が重要です。
薬剤の使用頻度と方法が抵抗性発現に直結し、注意が必要です。
また、「人獣共通感染症」の定義の誤解が多く、
正確な理解が衛生管理上不可欠です。
正しいです。喫食抵抗性とは毒餌の匂いや味、食感などを嫌って餌を摂取しない傾向であり、
長期的な誤使用により選択的に発達することがあります。
例えば、チャバネゴキブリが、ヒドラメチルノンを含む、
ジェルベイト剤を避けるようになった事例や。
東京・千葉などで採集された個体群が、
毒餌の匂いや味に反応して喫食量が著しく減少し、致死率が低下した報告があります。
正しいです。「ペスト」とは一般にネズミ・害虫・雑菌などの有害生物を指し、
Pest Controlはこれらの制御・排除を意味する専門用語です。
ペストコントロール協会では、
ネズミ・ゴキブリ・蚊・ハエ・ダニなどの有害生物全般を「ペスト」と定義していて、
例えば、食品工場でのペストコントロールでは、
チョウバエやコバエの侵入防止策が重要視されています。
正しいです。過剰な薬剤処理は生き残った個体が薬剤耐性を持ち、
結果的に抵抗性集団を形成しやすくなってしまいます。
とくにゴキブリやイエカが典型です。
飲食店でチャバネゴキブリに対してジェルベイト剤を繰り返し使用した結果、
喫食量が減少し、薬剤抵抗性が発達しました。
チカイエカに対しても、同一薬剤の空間処理を繰り返すことで抵抗性が確認されています。
正しいです。生物種ごとの代謝や吸収特性の違いにより、
同一薬剤でも異なる毒性を示す現象です。
人には安全でも昆虫に強力な毒性を持つ例があります。
ピレスロイド系殺虫剤は、人間には低毒性ですが、
昆虫には神経系に強く作用し高い致死性を示します。
昆虫成長制御剤(IGR)は、昆虫のホルモンに作用しますが、
哺乳類にはほとんど影響がありません。
誤りです。「人獣共通感染症(ズーノーシス)」とは、
ヒトと動物間で病原体が双方向に伝播するものです。
例えば、狂犬病は動物→ヒトだけでなく、ヒト→動物への感染も可能です。
インフルエンザは、ブタや鳥からヒトへ、またヒトから動物へも感染する双方向性がある。
WHOや厚労省の定義でも「ヒトと動物の間で自然に感染が伝播する病気」とされています。
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02
最も不適当なものは「人獣共通感染症とは、ヒトから動物ではなく、
動物からヒトに病原体が伝播(ぱ)される感染症を指す」です。
正しいです。
喫食抵抗性は毒餌の喫食を避ける行動をとる性質です。
薬剤そのものへの耐性である薬剤抵抗性とは異なります。
正しいです。
有害生物のことを英語でペストと言います。
正しいです。
頻繁な薬剤使用はチャバネゴキブリやチカイエカの薬剤抵抗性を高めます。
正しいです。
体重の重い人間には影響が出ない薬剤でも昆虫には有効となるものがあります。
誤りです。
人獣共通感染症は双方向に感染するものを言います。
害虫や薬剤に関する問題でした。
喫食抵抗性や薬剤抵抗性など似たような用語が多いですが
違いを覚えておきましょう。
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03
この問題では、毒餌への忌避、ペストコントロール、薬剤抵抗性、選択毒性、人獣共通感染症の定義を確認します。害虫の反応には、薬剤成分への生理的抵抗性だけでなく、餌を食べない行動的な抵抗性もあります。また、感染症の分類は伝播方向を一方向に限定しません。用語の範囲を正確に理解し、似た概念を混同しないことが重要です。
適切です。喫食抵抗性は、毒餌の有効成分に耐えて生き残る生理的抵抗性とは異なり、毒餌の基剤や味、においなどを避けて食べなくなる行動的な変化です。チャバネゴキブリで糖類を避ける集団などが知られています。毒餌の摂食が進まない場合は、設置場所、餌の劣化、周囲の競合食品、基剤への忌避を確認します。実務では、対象の性質と使用条件を事前に確認し、記録を残して適切に管理することが重要です。
適切です。ペストコントロールにおけるペストは、感染症のペストだけを意味せず、人の健康、生活、財産へ害を及ぼすネズミ、昆虫、ダニなどの有害生物を広く指します。防除は殺すことだけではなく、生息調査、侵入防止、環境改善、捕獲、薬剤使用を組み合わせ、被害が許容できる水準以下になるよう管理する考え方です。実務では、対象の性質と使用条件を事前に確認し、記録を残して適切に管理することが重要です。
適切です。同じ薬剤を定期的かつ頻繁に使用すると、感受性の高い個体が除かれ、抵抗性を持つ個体が生き残って繁殖します。世代交代の速いチャバネゴキブリや、閉鎖水域で増えるチカイエカでは、強い選抜圧によって抵抗性が急速に発達することがあります。作用機構の異なる薬剤の選択と、発生源対策を組み合わせます。実務では、対象の性質と使用条件を事前に確認し、記録を残して適切に管理することが重要です。
適切です。選択毒性とは、同じ化合物を単位体重当たりで比較しても、生物種によって毒性の強さが異なる性質です。害虫には強く作用し、人やその他の動物には相対的に毒性が低いことが、衛生害虫用薬剤の選択で重要になります。ただし、選択性があっても無害ではありません。用法・用量を守り、非標的生物へのばく露を防ぎます。
不適切です。人獣共通感染症は、脊椎動物と人の間で自然に伝播する感染症を指し、動物から人への一方向だけに限定されません。病原体によっては人から動物へ伝わる場合や、双方が共通の媒介動物から感染する場合もあります。対策では、人の衛生管理、動物の健康管理、媒介動物や環境の管理を一体的に行う必要があります。実務では、対象の性質と使用条件を事前に確認し、記録を残して適切に管理することが重要です。
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