建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第54回(令和6年度(2024年))
問54 (空気環境の調整 問9)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第54回(令和6年度(2024年)) 問54(空気環境の調整 問9) (訂正依頼・報告はこちら)

微生物とアレルゲンに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 黄色ブドウ球菌は、細菌に分類される。
  • 浮遊ダニアレルゲン粒子の除去にエアフィルタが有効である。
  • ウイルスは、結露水中で増殖しやすい。
  • アスペルギルスは、カビアレルゲンとして挙げられる。
  • ダンプネスは、過度の湿気を原因とするカビ臭さや微生物汚染等の問題が確認できるような状態をいう。

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この過去問の解説 (2件)

01

最も不適当な記述は、「ウイルスは、結露水中で増殖しやすい。」です。

この問題は、建築物内の空気環境における微生物とアレルゲンの知識に関してです。

ウイルスは細菌やカビとは異なり、自ら栄養を摂取して増殖することはできず、あくまで生きた細胞内でのみ複製が可能です。

正しく理解しましょう。

選択肢1. 黄色ブドウ球菌は、細菌に分類される。

正しいです。黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)は、ヒトの皮膚や粘膜に常在するグラム陽性の球菌であり、

細菌に分類されます。

感染症の原因になることも多く、一般的な細菌の代表例です。

選択肢2. 浮遊ダニアレルゲン粒子の除去にエアフィルタが有効である。

正しいです。浮遊するダニアレルゲン(主にダニの糞や死骸の微粒子)は、HEPAフィルタなどの高性能エアフィルタで、

物理的に捕集・除去することができ、室内空気の清浄化に効果があります。

選択肢3. ウイルスは、結露水中で増殖しやすい。

不適当です。ウイルスは自己複製能力を持たず、増殖には宿主細胞が必要です。

そのため、結露水などの無生物環境中では増殖できません。

ウイルスは湿潤環境で一時的に生存することはあっても、増殖することはありません。

他力本願の細菌です。

選択肢4. アスペルギルスは、カビアレルゲンとして挙げられる。

正しいです。アスペルギルス属のカビは、室内空気中によく見られる真菌で、胞子が吸入されるとアレルゲンとなります。

喘息やアレルギー性鼻炎などの健康被害の原因となるため、空気環境の管理では重要な対象です。

選択肢5. ダンプネスは、過度の湿気を原因とするカビ臭さや微生物汚染等の問題が確認できるような状態をいう。

正しいです。ダンプネス(湿潤状態)は、WHOなどでも健康リスクの一因として認識されています。

高湿度環境ではカビや細菌の繁殖が促進され、建物の空気環境悪化やシックハウス症候群などのリスクが高まります。

夏場は特に管理が求められます。

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02

微生物とアレルゲンに関する問題です。

 

選択肢1. 黄色ブドウ球菌は、細菌に分類される。

誤:黄色ブドウ球菌は、細菌類に挙げられます。

選択肢2. 浮遊ダニアレルゲン粒子の除去にエアフィルタが有効である。

誤:浮遊ダニアレルゲン粒子除去はエアフィルタが友好的です。

選択肢3. ウイルスは、結露水中で増殖しやすい。

正:ウイルスは、乾燥状態で増殖しやすいです。

冬場に風邪が多くなるのは寒さよりもこちらの原因が大きいです。

選択肢4. アスペルギルスは、カビアレルゲンとして挙げられる。

誤:アスペルギルスは、カビアレルゲンとして挙げられています。

選択肢5. ダンプネスは、過度の湿気を原因とするカビ臭さや微生物汚染等の問題が確認できるような状態をいう。

誤:ダンプネスは、湿気が原因でのカビ臭さや微生物汚染等がみられる状態です。

まとめ

アレルゲンや微生物に関しての問題でした。

対策法がそれぞれ異なる為、どれかを重視すればよいという訳ではないことが分かります。

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