建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第55回(令和7年度(2025年))
問167 (ねずみ、昆虫等の防除 問2)
問題文
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問題
建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第55回(令和7年度(2025年)) 問167(ねずみ、昆虫等の防除 問2) (訂正依頼・報告はこちら)
- 成虫の調査法として、ドライアイスを誘引源としたトラップを用いる方法がある。
- 捕虫綱を用いたスウィーピング法は、ヒトスジシマカ成虫の調査に適している。
- オビトラップは、産卵にきた雌成虫を誘引し、産下された卵を採取するトラップである。
- 幼虫の調査は、柄杓(ひしゃく)などで水域の表面を一定回数すくい取る方法で行う。
-
屋外における調査では、ハエ取りリボンやゴキブリ用粘着トラップを長期間吊(つ)るす方法が効果的である。
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題は、蚊の成虫・幼虫それぞれに対して、どのような調査法が実際に用いられるかを問うものです。蚊の調査では、蚊の習性に合わせて調査法を選ぶことが大切です。例えば、二酸化炭素に誘引される性質、産卵場所を探す性質、水中で幼虫が生息する性質などを利用します。したがって、他の害虫用の資材をそのまま蚊の調査に流用できるとは限りません。各調査法がどの段階の蚊を対象としているのかを整理して理解することが重要です。
適切です。蚊の雌成虫は、吸血対象であるヒトや動物が呼気として放出する二酸化炭素に引き寄せられる性質があります。ドライアイスは昇華すると二酸化炭素を放出するため、この性質を利用して成虫を効率よく誘引できます。特に、吸血活動中の蚊の発生状況や種類を把握する際に有効です。実際の調査では、ドライアイスと吸引装置を組み合わせたトラップが広く使われており、成虫調査の代表的な方法の一つです。
適切です。ヒトスジシマカは、草むらや低木の周辺、建物の周囲のやぶ陰などに潜んでいることが多い蚊です。そのため、植え込みや草地を捕虫網で掃くようにして成虫を採集するスウィーピング法は、有効な調査方法になります。特にヒトスジシマカは昼間に活動し、比較的低い位置にいることが多いため、この方法と相性がよいです。蚊の生息密度や分布状況を把握するうえで、現場で実施しやすい実用的な方法です。
適切です。オビトラップは、蚊が産卵しやすい環境を人工的に作り、そこに産み付けられた卵を採取するための調査器具です。特に、容器内の水や産卵基質を利用して、産卵に訪れた雌成虫の存在を間接的に確認できます。ヒトスジシマカのように小さな水たまりや人工容器に産卵する種類の調査に適しています。成虫そのものを直接捕まえるのではなく、産卵行動を利用して発生状況を把握する点が特徴です。
適切です。蚊の幼虫は水中で生活しますが、呼吸のために水面近くに浮上する性質があります。そのため、柄杓やひしゃく状の器具で水面付近を一定回数すくい取る方法が幼虫調査に用いられます。この方法では、幼虫や蛹の有無、発生密度、おおよその種類を確認することができます。発生源対策を行ううえでは、どの場所にどれだけ幼虫がいるかを把握することが重要であり、この調査法はその基本となる実務的な手法です。
屋外における調査では、ハエ取りリボンやゴキブリ用粘着トラップを長期間吊(つ)るす方法が効果的である。
不適切です。ハエ取りリボンは主にハエ類の捕獲を目的としたものであり、ゴキブリ用粘着トラップも床面などを歩行するゴキブリの捕獲に適した資材です。蚊は飛翔して移動し、誘引の仕組みもハエやゴキブリとは異なるため、これらを長期間設置しても蚊の調査には効果的とはいえません。蚊の調査では、二酸化炭素トラップ、ライトトラップ、オビトラップ、幼虫すくい取り調査など、蚊の生態に合った専用の方法を用いる必要があります。
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02
最も不適当なものは「屋外における調査では、ハエ取りリボンや
ゴキブリ用粘着トラップを長期間吊(つ)るす方法が効果的である」です。
正しいです。
蚊は二酸化炭素に誘引されます。
ドライアイスは二酸化炭素を冷やしたものなので
誘引トラップとして使用されます。
正しいです。
ヒトスジシマカの成虫は草むらなどに潜んでいるため、捕虫網により
草むらを掃くように(スウィーピング)して調査します。
正しいです。
オビトラップは容器に水を入れて設置することで蚊に産卵させます。
採取できた卵の数により調査する方法です。
ヒトスジシマカの調査に効果的です。
正しいです。
幼虫は水面に生息するため柄杓ですくい取る方法が用いられます。
屋外における調査では、ハエ取りリボンやゴキブリ用粘着トラップを長期間吊(つ)るす方法が効果的である。
誤りです。
屋外のような広い空間ではなかなかトラップにかからないため
効果的ではありません。
蚊の生態を把握しておくことで正答しやすくなります。
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03
この問題で覚えておくポイントは以下の通りです。蚊の調査には、成虫を対象としたもの(ドライアイストラップ、スウィーピング法など)と、卵・幼虫を対象としたもの(オビトラップ、ひしゃく法など)があります。それぞれの調査法がどの生活段階の蚊に対して、どのような仕組みで使われるかを整理しておくことが重要です。
正しいです。
ドライアイスは昇華すると二酸化炭素(CO2)を大量に放出します。蚊はヒトや動物の呼気に含まれるCO2に誘引される性質があるため、ドライアイスを誘引源として利用したトラップは成虫調査の方法として実際に活用されています。
正しいです。
ヒトスジシマカは昼間に植物の葉裏など草むらの日陰で休息する習性があります。捕虫網を用いて草むらを繰り返しすくい取るスウィーピング法は、こうした植生に潜む成虫を効率よく採集できる手法として適しています。
正しいです。
オビトラップは、蚊が産卵に利用する人工的な水容器を設置し、産卵のためにやってきた雌成虫が産み付けた卵を採取することで、その地域における蚊の発生状況を評価するためのトラップです。
正しいです。
蚊の幼虫は水面近くで生活するため、柄杓などで水面を一定回数すくい取り、採取されたボウフラの数を記録する方法が幼虫調査の標準的な手法として用いられています。
屋外における調査では、ハエ取りリボンやゴキブリ用粘着トラップを長期間吊(つ)るす方法が効果的である。
誤りです。
ハエ取りリボンはハエ類の捕獲を目的とした粘着テープ、ゴキブリ用粘着トラップはゴキブリを対象としたもので、いずれも蚊の調査を目的として設計されたものではありません。
蚊の調査法はその生活段階ごとに方法が異なります。成虫には誘引源(CO2・光)を用いたトラップやスウィーピング法、卵には産卵誘引のオビトラップ、幼虫には柄杓によるすくい取りが用いられます。
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