建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第55回(令和7年度(2025年))
問180 (ねずみ、昆虫等の防除 問15)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第55回(令和7年度(2025年)) 問180(ねずみ、昆虫等の防除 問15) (訂正依頼・報告はこちら)

有害動物や防除に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
  • 補助者をつけ、ヘルメットや墜落制止用器具を着用しなければならない高所作業は、労働安全衛生法において1.5m以上と定められている。
  • 基礎的な殺虫力や羽化阻害効力は、LD50,LC50やIC50等で評価され、この値が大きいほどそれらの効力が高いことを示す。

  • ダニ類の成虫の体は、頭部・胸部・腹部の3つの部分に区別される。
  • ハトの巣を卵ごと撤去する場合には、自治体の長などの許可が必要となる。
  • ネコノミの幼虫は、吸血を繰り返して発育する。

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この過去問の解説 (3件)

01

最も適当なものは「ハトの巣を卵ごと撤去する場合には、
自治体の長などの許可が必要となる」です。

選択肢1. 補助者をつけ、ヘルメットや墜落制止用器具を着用しなければならない高所作業は、労働安全衛生法において1.5m以上と定められている。

誤りです。
墜落制止用器具は2m以上の高所作業で着用が義務付けられています。

選択肢2.

基礎的な殺虫力や羽化阻害効力は、LD50,LC50やIC50等で評価され、この値が大きいほどそれらの効力が高いことを示す。

誤りです。
LD50(50%致死薬量)、LC50(50%致死濃度)、IC50(50%羽化阻害濃度)は
数値が小さいほど少ない量で効果が出ることを示しています。

選択肢3. ダニ類の成虫の体は、頭部・胸部・腹部の3つの部分に区別される。

誤りです。
ダニは顎体部と胴体部の2つの部分に区別されます。

選択肢4. ハトの巣を卵ごと撤去する場合には、自治体の長などの許可が必要となる。

正しいです。
ハトは鳥獣保護管理法により保護されているため巣を卵ごと撤去する際は
自治体の長などの許可が必要です。

選択肢5. ネコノミの幼虫は、吸血を繰り返して発育する。

誤りです。
ネコノミの成虫は吸血しますが、幼虫は吸血しません。

まとめ

鳥獣保護管理法について覚えておきましょう。

参考になった数3

02

この問題で覚えておくポイントは以下の通りです。有害動物の防除に関する問題は、法令知識・生物の分類や形態・薬剤評価の考え方など、幅広い分野から出題されます。

選択肢1. 補助者をつけ、ヘルメットや墜落制止用器具を着用しなければならない高所作業は、労働安全衛生法において1.5m以上と定められている。

誤りです。
労働安全衛生規則では、高さ2m以上の場所での作業において、墜落により労働者に危険が生じるおそれのある場合に安全対策が義務付けられています。

選択肢2.

基礎的な殺虫力や羽化阻害効力は、LD50,LC50やIC50等で評価され、この値が大きいほどそれらの効力が高いことを示す。

誤りです。
LD50(半数致死量)・LC50(半数致死濃度)・IC50(50%阻害濃度)は、対象の半数に影響を与えるのに必要な量や濃度を示す指標です。これらの値が小さいほど少量・低濃度で効果が出るため、効力が高いことを意味します。

選択肢3. ダニ類の成虫の体は、頭部・胸部・腹部の3つの部分に区別される。

誤りです。
ダニ類は節足動物門鋏角亜門クモ形綱に分類され、昆虫ではありません。昆虫のように頭部・胸部・腹部の3区分には分かれておらず、体は前体と後体の2部分、または外観上ほぼ一体となった袋状の胴体部と前方の顎体部という構造をしています。

選択肢4. ハトの巣を卵ごと撤去する場合には、自治体の長などの許可が必要となる。

正しいです。
ハトは鳥獣保護管理法により保護されており、無断で捕獲・殺傷することは禁止されています。卵も同様に法律の保護対象であるため、巣を卵ごと撤去する場合には、都道府県知事や市町村長など自治体の長への許可申請が必要となります。
 

選択肢5. ネコノミの幼虫は、吸血を繰り返して発育する。

誤りです。
ネコノミの幼虫はウジムシ型で、吸血はしません。

まとめ

ハトは鳥獣保護管理法の保護対象で、卵を含む巣の撤去には自治体の長の許可が必要です。

参考になった数1

03

この問題は、有害動物や衛生害虫に関する基礎知識と、防除作業に伴う法令・生態の理解を問うものです。選択肢には、高所作業の安全基準、薬剤効力の見方、ダニやノミの形態・発育、さらにハトの巣の撤去に関する法的取扱いが含まれています。防除の実務では、薬剤の知識だけでなく、対象生物の生態や関係法令まで正しく理解しておくことが重要です。今回は、それぞれの選択肢を一つずつ整理して確認することが大切です。

選択肢1. 補助者をつけ、ヘルメットや墜落制止用器具を着用しなければならない高所作業は、労働安全衛生法において1.5m以上と定められている。

不適切です。その理由は、高所作業で問題となる墜落防止の基準として代表的に示されるのは、一般に高さ2m以上の箇所です。厚生労働省の資料でも、特別教育の対象となるのは「高さが2メートル以上の箇所」で、作業床を設けることが困難な場所で墜落制止用器具を用いる作業とされています。したがって、1.5m以上とするこの記述は基準を誤っています。現場では、数字をあいまいに覚えず、2mという基準を正確に押さえることが大切です。

選択肢2.

基礎的な殺虫力や羽化阻害効力は、LD50,LC50やIC50等で評価され、この値が大きいほどそれらの効力が高いことを示す。

不適切です。その理由は、LD50、LC50、IC50はいずれも「半数に作用が現れる量や濃度」を示す指標であり、通常は値が小さいほど少ない薬量で効果が出る、つまり効力が高いと判断するからです。たとえば、同じ条件で比較してLD50が小さい薬剤は、より少ない量で半数を致死させられることを意味します。したがって、「値が大きいほど効力が高い」という説明は逆です。数値の大小と効力の関係は、試験問題でも実務でも混同しやすい重要ポイントです。

選択肢3. ダニ類の成虫の体は、頭部・胸部・腹部の3つの部分に区別される。

不適切です。その理由は、ダニ類は昆虫のように頭部・胸部・腹部が明瞭に分かれているわけではないからです。ダニでは、これらが外見上ほぼ融合して胴体部となっており、前方に口器をもつ部分が見られます。つまり、昆虫と同じ感覚で三つの体区に分けて理解するのは誤りです。ダニは節足動物ではありますが、体のつくりは昆虫とは異なります。この違いを理解しておくと、害虫ごとの分類や生態の整理がしやすくなります。

選択肢4. ハトの巣を卵ごと撤去する場合には、自治体の長などの許可が必要となる。

適切です。その理由は、ハトは野鳥として法的保護の対象となり、卵の採取や巣の撤去には、原則として勝手に行えず、捕獲場所の市町村長などの許可が必要になるためです。大阪府や自治体の案内でも、迷惑だからといって卵を取り捨ててはいけないこと、卵を採取するには市町村長の許可が必要であることが示されています。防除の場面では、単に困っているからすぐ除去してよいとは限りません。生物保護に関する法令を踏まえて対応する必要があります。

選択肢5. ネコノミの幼虫は、吸血を繰り返して発育する。

不適切です。その理由は、吸血するのは成虫であり、幼虫は吸血しないからです。ネコノミの幼虫は宿主の体表に寄生して血を吸うのではなく、周囲のほこりや有機物、特に成虫の糞などを食べて成長します。つまり、幼虫と成虫では生活場所も食性も大きく異なります。この違いを知らないと、防除の重点を誤るおそれがあります。成虫対策だけでなく、幼虫が育つ塵埃やごみの除去、環境清掃が重要になる理由もここにあります。

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