建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第48回(平成30年度(2018年))
問54 (空気環境の調整 問54)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第48回(平成30年度(2018年)) 問54(空気環境の調整 問54) (訂正依頼・報告はこちら)

室内における空気汚染物質に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 一酸化炭素の発生源は、燃焼器具、たばこ等である。
  • 二酸化炭素の室内の発生源は、ヒトの活動(呼吸)などであり、換気の指標とされている。
  • ホルムアルデヒドの室内の発生源は、コピー機、レーザプリンタ等である。
  • 浮遊粉じんの発生源は、たばこ、ヒトの活動、外気等である。
  • 二酸化炭素の濃度が経時的に高くなる場合には、居室の過密使用などが考えられる。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は(3)です。

(1) 適当です。一酸化炭素は主に不完全燃焼が起こった時に発生します。

(2) 適当です。

二酸化炭素が多くある環境では他の汚染物質も多くあることが多いので、換気の指標とされています。

最近ではコロナウイルス感染予防として室内のCO濃度を1000ppm以下にしよう、などとよく聞きますね。

(3) 不適当です。ホルムアルデヒドの室内の主な発生源は合板です。

また、喫煙や暖房器具の使用などでも発生します。

コピー機やレーザプリンタ等から発生するのはオゾンです。

(4) 適当です。イメージ通りだと思います。

(5) 適当です。経時的とは時間が経つごとに、みたいな意味です。

人は呼吸で二酸化炭素を排出するので、居室を過密使用する(たくさんの人が入る)と時間が経つごとに二酸化炭素が増えていきます。

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02

正解は、「ホルムアルデヒドの室内の発生源は、コピー機、レーザプリンタ等である。」です。

この問題は、室内における空気汚染物質の発生源等に関するものです。

室内空気汚染物質は、健康や快適性に大きな影響を与えるため、

発生源と特性を正しく理解することが重要です。

代表的な汚染物質には、一酸化炭素、二酸化炭素、ホルムアルデヒド、浮遊粉じんなどがあります。

一酸化炭素は不完全燃焼で発生し、二酸化炭素は人の呼吸により増加し、

換気の指標として利用されます。

ホルムアルデヒドは主に建材や家具の接着剤から発生し、

シックハウス症候群の原因物質として知られています。

コピー機やプリンタはオゾンや微粒子を発生しますが、発生源ではありません。

選択肢1. 一酸化炭素の発生源は、燃焼器具、たばこ等である。

正しいです。一酸化炭素(CO)は、炭素を含む燃料が不完全燃焼した際に発生します。

ガスコンロ、石油ストーブ、暖房器具などが主な発生源であり、

換気不足の室内では濃度が上昇しやすく、

頭痛やめまい、重症の場合は中毒死の危険があります。また、喫煙もCOの発生源です。

COは無色・無臭で感知しにくいため、換気やCO警報器の設置が重要です。

選択肢2. 二酸化炭素の室内の発生源は、ヒトの活動(呼吸)などであり、換気の指標とされている。

正しいです。二酸化炭素(CO₂)は人間の呼吸によって発生し、

室内の換気状態を評価する指標として広く利用されています。

CO₂自体は低濃度では有害ではありませんが、

濃度が高い場合は換気不足を示し、酸素濃度低下や眠気の原因です。

一般的に、1,000 ppmを超えると換気不足となります。

選択肢3. ホルムアルデヒドの室内の発生源は、コピー機、レーザプリンタ等である。

不適当です。ホルムアルデヒドは、

主に建材や家具に使用される接着剤や塗料から発生します。

特に合板、フローリング、壁紙などに含まれる樹脂が原因で、

シックハウス症候群の主要因とされています。

コピー機やレーザプリンタはオゾンや微粒子を発生しますが、

ホルムアルデヒドの主要な発生源ではありません。

選択肢4. 浮遊粉じんの発生源は、たばこ、ヒトの活動、外気等である。

正しいです。浮遊粉じんは、喫煙、掃除、歩行などの人の活動によって室内で発生します。

また、外気からの侵入も大きな要因です。

浮遊粉じんは粒径によって健康影響が異なり、

PM2.5など微小粒子は呼吸器疾患や循環器疾患のリスクを高めます。

選択肢5. 二酸化炭素の濃度が経時的に高くなる場合には、居室の過密使用などが考えられる。

正しいです。CO₂濃度が時間とともに上昇する場合、換気不足や人の密集が原因です。

特に会議室や教室では、人数が多いとCO₂濃度が急上昇し、

集中力低下や眠気を引き起こします。

換気設備の能力不足や運転停止も原因となるため、

CO₂センサーを用いた換気制御が推奨されます。

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