建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第48回(平成30年度(2018年))
問60 (空気環境の調整 問60)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第48回(平成30年度(2018年)) 問60(空気環境の調整 問60) (訂正依頼・報告はこちら)

湿り空気の状態変化に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 単純加熱操作では、露点温度は変化しない。
  • 単純冷却操作では、相対湿度は上昇する。
  • 冷却除湿操作では、絶対湿度は低下する。
  • 液体吸収除湿操作では、乾球温度は低下する。
  • 水噴霧加湿操作では、露点温度は上昇する。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は(4)です。

(1) 適当です。露点温度とは簡単に言えば結露を始める温度のことです。単純加熱操作をしても露点温度に影響はありません。

(2) 適当です。空気は温度が高いほどたくさんの水分を含むことができます。

ここで空気を箱に例えてみます。この箱は温度を上げると大きくなり温度を下げると小さくなります。また、箱の中には水が入っています。この箱の温度をどんどん下げていくと、箱はどんどん小さくなりますが、水の量に変わりはないので、箱全体の大きさに対する水の量の割合はどんどん大きくなっていきます。この割合が相対湿度です。

ちなみに、この例えの中で箱から水が溢れ出す時の温度が露点温度です。

(3) 適当です。除湿しているのだから絶対湿度が低下するのは当然ですね。

(4) 不適当です。液体吸収除湿操作では、乾球温度は(若干)上昇します。水分が吸収される際に吸収熱が生じるからです。

(5) 適当です。水噴霧加湿操作により、絶対湿度が上がります。絶対湿度が上がれば、より結露しやすく(高い温度で結露しやすく)なりますね。

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02

正解は、「液体吸収除湿操作では、乾球温度は低下する。」です。

 

この問題は、湿り空気の状態変化に関するものです。

単純加熱では、空気に熱を加えるだけなので水分量は変わらず、露点温度も一定です。

単純冷却では、温度が下がるため相対湿度が上昇します。

冷却除湿では、空気を露点以下に冷却し水分を凝縮させるため、絶対湿度が低下します。

水噴霧加湿では、水分が蒸発し、露点温度が上昇します。

液体吸収除湿は、塩化リチウムなどの吸湿液で水分を除去する方式で、

通常は空気の温度がほぼ一定か、むしろわずかに上昇します。

 

選択肢1. 単純加熱操作では、露点温度は変化しない。

正しいです。単純加熱は、空気に熱を加えて乾球温度を上げる操作であり、

水分量は変わりません。

露点温度は空気中の水蒸気量に依存するため、

水分量が一定なら露点温度も変化しません。

絶対湿度は一定、乾球温度のみ上昇します。

選択肢2. 単純冷却操作では、相対湿度は上昇する。

正しいです。単純冷却は、空気を冷却するだけで水分量は変わりません。

乾球温度が下がると、飽和水蒸気量が減少するため、相対湿度は上昇します。

冷却が進み、露点温度に達すると結露が始まります。

選択肢3. 冷却除湿操作では、絶対湿度は低下する。

正しいです。冷却除湿は、空気を露点以下に冷却し、

水蒸気を凝縮させて除去する操作です。

乾球温度が下がると同時に、絶対湿度も低下します。

 

選択肢4. 液体吸収除湿操作では、乾球温度は低下する。

不適当です。液体吸収除湿は、塩化リチウムなどの吸湿液を用いて空気中の水分を吸収する方式です。

この操作では、空気の水分量は減少しますが、

熱交換によって乾球温度はほぼ一定か、むしろわずかに上昇します。

 

選択肢5. 水噴霧加湿操作では、露点温度は上昇する。

正しいです。水噴霧加湿は、空気中に水を噴霧し、

蒸発によって加湿する方式です。

水分量が増えるため、露点温度は上昇します。

乾球温度はほぼ一定か、わずかに低下する場合があります。

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