建築物環境衛生管理技術者（ビル管理士） 過去問
第48回（平成30年度（2018年））
問68 (空気環境の調整 問68)
問題文
冷却塔に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
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問題
建築物環境衛生管理技術者（ビル管理士）試験 第48回（平成30年度（2018年）） 問68（空気環境の調整 問68） （訂正依頼・報告はこちら）
冷却塔に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 開放式冷却塔は、密閉式冷却塔よりも一般に大型である。
- 空調用途における冷却塔は、主として冷凍機の凝縮熱を大気に放出するためにある。
- 密閉式冷却塔は、冷却水の汚染は少なく、冷凍機の性能低下が少ない。
- 開放式冷却塔では冷却水の水質管理、密閉式冷却塔では散布水の水質管理が重要である。
- 密閉式冷却塔は、開放式冷却塔に比べて一般に送風機動力が大きい。
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この過去問の解説 （2件）
01
正解は(1)です。
(1) 不適当です。
密閉式冷却塔は、構造が複雑になるので大型で高価になります。
(2) 適当です。ちなみに、暖房時には凝縮熱を放出せず利用します。
(3) 適当です。
密閉式冷却塔は、その字を見て分かる通り密閉されていて、循環水が外気に触れないので汚染されにくいです。
(4) 適当です。
開放式冷却塔は循環水が外気に触れるので適切な水質管理が必要です。
密閉式では循環水（冷却水）は外気に触れませんが、散布水が外気に触れるので水質管理が必要です。
(5) 適当です。開放式では冷却水を蒸発させて気化熱により冷やします。
密閉式では冷却水に散布水をあてて、いわば間接的に冷やします。
このため開放式よりも大きな送風機動力が必要になります。
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02
正解は、「 開放式冷却塔は、密閉式冷却塔よりも一般に大型である。」です。
この問題は、冷却塔の種類と特徴に関するものです。
冷却塔は、冷凍機や空調設備で凝縮器の熱を外気に放散するための装置です。
主な種類は開放式冷却塔と密閉式冷却塔です。
開放式冷却塔は、冷却水を直接外気に接触させて冷却する方式で、
構造がシンプルで効率が高いですが、水質管理が重要です。
密閉式冷却塔は、冷却水をコイル内に封じ、外部の散布水で間接冷却する方式で、
水質汚染が少なく、冷凍機性能の低下も抑えられます。
一般に、密閉式は熱交換効率が低いため、同じ能力なら密閉式の方が大型になります。
不適当です。開放式冷却塔は、冷却水を直接外気に接触させるため、
熱交換効率が高く、同じ能力なら密閉式よりコンパクトにできます。
一方、密閉式は冷却水をコイル内に封じ、外部の散布水で間接冷却するため、
熱交換効率が低く、装置が大型化します。
正しいです。冷却塔は、冷凍機の凝縮器で発生する熱を外気に放散する役割を担います。
冷凍機の冷媒を冷却するために冷却水を循環させ、その水を冷却塔で冷却します。
空調用途では、冷却塔の性能が冷凍機の効率に直結します。
正しいです。密閉式冷却塔は、冷却水をコイル内に封じるため、
外気や散布水と直接接触しません。そのため、水質汚染が少なく、
スケールや腐食のリスクが低減されます。
結果として、冷凍機の性能低下も抑えられます。
正しいです。開放式では冷却水が外気に直接触れるため、
スケールや藻類の発生を防ぐために水質管理が不可欠です。
密閉式では冷却水は密閉されているため汚染しにくいですが、
散布水は外気に触れるため、同様に水質管理が必要です。
正しいです。密閉式冷却塔は、熱交換効率が低いため、
冷却性能を確保するために送風機の風量を増やす必要があります。
その結果、送風機動力が開放式より大きくなる傾向があります。
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