建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第48回(平成30年度(2018年))
問76 (空気環境の調整 問76)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第48回(平成30年度(2018年)) 問76(空気環境の調整 問76) (訂正依頼・報告はこちら)

室内環境の測定に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 微生物の測定には、ATP法がある。
  • アスベストの測定には、分析透過電子顕微鏡法がある。
  • 臭気の測定には、官能試験法がある。
  • 花粉アレルゲンの測定には、表面プラズモン共鳴法がある。
  • オゾンの測定には、赤外線吸収法がある。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は(5)です。

オゾンの測定に用いられているのは紫外線吸収法などです。赤外線吸収法ではありません。オゾン層は太陽からの有害な紫外線を吸収してくれているのでした。

ちなみに、赤外線吸収法で測定されるのは二酸化炭素などです。

(5)以外の選択肢は全て適当です。

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02

正解は、「オゾンの測定には、赤外線吸収法がある。」です。

 

室内環境の測定法に関するものです。

室内環境の測定は、空気質管理や健康リスク評価に不可欠であり、

対象物質に応じて適切な測定法が選ばれます。

微生物、アスベスト、臭気、アレルゲン、オゾンは、それぞれ異なる原理で測定します。

オゾンは強い酸化力を持つ気体で、通常は紫外線吸収法(UV法)や電気化学センサー法で測定します。

赤外線吸収法は、CO₂やCOなど赤外線を吸収する分子に適用されます。

選択肢1. 微生物の測定には、ATP法がある。

正しいです。ATP法は、微生物や有機物に含まれる、

アデノシン三リン酸(ATP)を検出する方法で、発光反応を利用します。

迅速で簡便なため、食品衛生や室内環境の清浄度確認に広く使われます。

ただし、ATPは微生物以外の有機物にも含まれるため、

補助的な指標になります。

選択肢2. アスベストの測定には、分析透過電子顕微鏡法がある。

正しいです。アスベストは微細な繊維状鉱物であり、

透過電子顕微鏡(TEM)による分析は、繊維の形状や組成を高精度で確認できるため、

最も信頼性の高い方法の一つです。

特に、建材や空気中の微量アスベストの検出に用いられます。

選択肢3. 臭気の測定には、官能試験法がある。

正しいです。官能試験法は、人間の嗅覚を利用して、

臭気の強度や快不快度を評価する方法で、

日本では「三点比較式臭袋法」が代表的です。

機器による測定が難しい臭気成分に対して、

官能試験法は実用的な評価手段です。

選択肢4. 花粉アレルゲンの測定には、表面プラズモン共鳴法がある。

正しいです。表面プラズモン共鳴法(SPR)は、

抗原抗体反応を利用してアレルゲンを高感度で検出する方法です。

花粉アレルゲンの測定に応用され、

リアルタイムで定量できる利点があります。

選択肢5. オゾンの測定には、赤外線吸収法がある。

不適当です。オゾンは赤外線吸収特性が弱いため、赤外線吸収法は適用されません。

オゾン濃度測定は、紫外線吸収法(UV法)が標準で、

オゾンが紫外線を強く吸収する性質を利用します。

また、電気化学センサー法も簡易測定として使用されます。

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