建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第48回(平成30年度(2018年))
問81 (空気環境の調整 問81)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第48回(平成30年度(2018年)) 問81(空気環境の調整 問81) (訂正依頼・報告はこちら)

空気調和・換気設備の維持管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 物理的劣化とは、機器の持つ機能と時代とともに高度化していく要求機能との乖離が次第に大きくなることをいう。
  • 点検、整備、検査、修理を行う業務は保全業務に位置づけられる。
  • 予防保全は、部品の劣化を保全計画に組み入れて計画的に修理、交換する方法である。
  • 維持管理の目的として、故障、事故の発生の予知、危険・災害の未然防止がある。
  • 平均故障間隔( MTBF )とは、システム、機器、部品等で発生する故障間の動作時間の平均値をいう。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は(1)です。

(1) 不適当です。

物理的劣化とは、単純に経年、繰り返しの使用によって機能が劣化していくことです。

設問の記述は社会的劣化の説明です。

(2) 適当です。記述の通りです。

(3) 適当です。

予防保全とは、劣化する部品が壊れる前に計画的に修理・交換することをいいます。

(4) 適当です。維持管理を仕事にする人の重要な役割です。

(5) 適当です。

平均故障間隔とは、ある機器が壊れるまでに稼働した時間の平均です。

ちなみに、ある機器が壊れてから復旧が完了するまでの時間の平均をMTTR

(平均修復時間)と言います。

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02

正解は、「物理的劣化とは、機器の持つ機能と時代とともに高度化していく要求機能との乖離が次第に大きくなることをいう。」 です。

 

この問題は、空気調和・換気設備の維持管理に関するものです。

劣化には「物理的劣化」「機能的劣化」などがあり、

物理的劣化は部品の摩耗や腐食などによる性能低下です。

一方、機能的劣化は社会や技術の進歩により、既存設備が要求性能に追いつかなくなる状態です。

保全業務は、点検・整備・検査・修理を含み、

予防保全は故障を未然に防ぐために計画的に部品交換を行います。

また、維持管理の目的は安全性確保、故障予知、災害防止であり、信頼性指標として、

MTBF(平均故障間隔)が用いられます。

選択肢1. 物理的劣化とは、機器の持つ機能と時代とともに高度化していく要求機能との乖離が次第に大きくなることをいう。

不適当です。物理的劣化は、摩耗、腐食、疲労、変形など、

機器の構造や部品が時間の経過や使用によって物理的に損耗し、

性能が低下する現象を指します。

一方、機能的劣化は、社会や技術の進歩により、

既存設備が新しい要求性能に対応できなくなる状態です。

選択肢2. 点検、整備、検査、修理を行う業務は保全業務に位置づけられる。

正しいです。保全業務は、設備の機能を維持し、故障や事故を防ぐために行う一連の活動であり、

点検・整備・検査・修理が含まれます。

点検は異常の有無を確認する作業、整備は性能維持のための調整や清掃、検査は、

基準に適合しているかを確認する作業、修理は故障や損傷を復旧する作業です。

選択肢3. 予防保全は、部品の劣化を保全計画に組み入れて計画的に修理、交換する方法である。

正しいです。予防保全(Preventive Maintenance)は、故障が発生する前に、

劣化の進行を予測し、計画的に部品交換や修理を行うことで、

突発的な故障を防ぐ保全方式です。

設備の稼働率を高め、緊急修理によるコスト増加や業務停止を防ぐことができます。

選択肢4. 維持管理の目的として、故障、事故の発生の予知、危険・災害の未然防止がある。

正しいです。維持管理の目的は、設備の安全性・信頼性を確保し、

快適な環境を維持することです。

そのため、故障や事故の発生を予知し、危険や災害を未然に防ぐことが重要です。

例えば、空調機の冷媒漏れや電気系統の異常を事前に把握することで、

火災や環境汚染のリスクを低減できます。

選択肢5. 平均故障間隔( MTBF )とは、システム、機器、部品等で発生する故障間の動作時間の平均値をいう。

正しいです。MTBF(Mean Time Between Failures)は、

信頼性工学で用いられる指標で、故障と故障の間に機器が正常に動作する平均時間を示します。

例えば、MTBFが1000時間の部品は、平均して1000時間ごとに故障することを意味します。

設備の信頼性を評価し、保全計画を立てる際に重要な指標です。

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