建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第48回(平成30年度(2018年))
問82 (空気環境の調整 問82)
問題文
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問題
建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第48回(平成30年度(2018年)) 問82(空気環境の調整 問82) (訂正依頼・報告はこちら)
- 冷却塔に供給する水は、水道法第4条に規定する水質基準に適合していることが求められる。
- スケール防止剤、レジオネラ属菌の殺菌剤等を含有するパック剤は、冷却水中に薬剤が徐々に溶け出す加工がされていて、効果は約1年間持続する。
- 冷却塔及び冷却水は、使用開始時及び使用期間中の1ヵ月以内ごとに1回、定期に、汚れの状況を点検する。
- 連続ブローなどの冷却水濃縮管理は、スケール防止に有効である。
- 開放型冷却塔では、一般に循環水量の2%程度の補給水量を見込んでおく必要がある。
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この過去問の解説 (2件)
01
正解は(2)です。
(1) 適当です。
汚染された水を供給していると冷却水が蒸発した際に菌を撒き散らしてしまいます。
(2) 不適当です。
スケール防止剤、レジオネラ属菌の殺菌剤等を含有するパック剤の効果が持続する期間は1〜3ヶ月です。
(3) 適当です。建築物環境衛生管理基準により定められています。
(4) 適当です。
冷却水を放置して使用していると冷却水が濃縮していくので、その対策として適当な頻度でブロー(排水)して新しい水と入れ替えることは有効です。
(5) 適当です。
開放型冷却等では冷却水を蒸発させて冷却させているので、蒸発した分を補給する必要があります。
2%という数字も覚えておくといいかもしれません。
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02
正解は、「スケール防止剤、レジオネラ属菌の殺菌剤等を含有するパック剤は、
冷却水中に薬剤が徐々に溶け出す加工がされていて、効果は約1年間持続する。」 です。
この問題は、冷却塔と冷却水の維持管理に関するものです。
冷却塔は外気に開放されているため、スケール付着、腐食、
微生物汚染(特にレジオネラ属菌)などのリスクが高いです。
供給水は水道法第4条に適合する水質であることが基本で、
補給水や循環水の濃縮管理、スケール防止剤や殺菌剤の適切な使用が求められます。
パック剤は便利ですが、効果は長期間持続せず、定期的な交換が必要です。
冷却塔と冷却水は1か月以内ごとに点検し、汚れやスライムの付着を防ぐことが義務付けられています。
連続ブローによる濃縮管理はスケール防止に有効であり、補給水量は循環水量の約2%が目安です。
正しいです。冷却塔に供給する水は、衛生上の安全性を確保するため、
水道法第4条に定める水質基準に適合している必要があります。
水道水を使用する場合は基本的に基準を満たしていますが、
井戸水や工業用水を使用する場合は水質検査を行い、
必要に応じて浄化処理を施すことが求められます。
不適当です。パック剤は、冷却水中に薬剤を徐々に溶出させることで、
スケール防止や殺菌効果を発揮しますが、
その効果は通常1年間も持続しません。
一般的には数週間から数か月程度で交換が必要です。
冷却塔は外気に開放されているため、
微生物やスライムの繁殖が早く、薬剤の消耗も早いです。
正しいです。冷却塔は外気に開放されているため、
スライムやスケールの付着、微生物の繁殖が起こりやすく、衛生管理が重要です。
厚生労働省の指針では、冷却塔および冷却水の汚れの状況を、
使用開始時と使用期間中は、1か月以内ごとに点検することが求められています。
正しいです。冷却塔では水の蒸発により溶解成分が濃縮され、
スケール(炭酸カルシウムなど)が付着しやすくなります。
連続ブローは、濃縮された冷却水の一部を排出し、
補給水で希釈することで濃縮度を管理する方法です。
これにより、スケール付着や腐食のリスクを低減できます。
正しいです。開放型冷却塔では、蒸発や飛散によって水が失われるため、補給水が必要です。
一般的な目安として、循環水量の約2%程度を補給水量として見込むことが推奨されています。
補給水は水質基準を満たす必要があり、濃縮管理や薬剤管理と合わせて行うことで、
冷却塔の効率と衛生性を維持できます。
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