建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第48回(平成30年度(2018年))
問86 (空気環境の調整 問86)
問題文
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問題
建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第48回(平成30年度(2018年)) 問86(空気環境の調整 問86) (訂正依頼・報告はこちら)
- 固体伝搬音問題には振動が関与する。
- 対象振動が正弦波の場合、振動加速度の実効値は、最大振幅の1/√2で求められる。
- コインシデンス効果が生じると、壁体の透過損失は増加する。
- 床仕上げ材は、柔らかくなるほど、軽量床衝撃音の減衰性能が向上する。
- 建物内で感じる道路交通による振動は、不規則で変動も大きい。
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この過去問の解説 (2件)
01
正解は(3)です。
(1) 適当です。固体伝搬音とは、建物の床や壁などに衝撃が与えられて振動し、音となって現れるものです。
(2) 適当です。正弦波の実効値は最大値の1/√2倍となります。
(3) 不適当です。コインシデンスとは、ある周波数で透過損失が減少する効果のことを言います。
透過損失とは、言うなれば防音性能で、値が大きいほど防音性能が高いことを示します。
損失、という言葉の響きから値が低い方が良いようにも感じてしまいますが、逆のイメージになります。
(4) 適当です。軽量床衝撃音の対策として、厚めのカーペットを引くことなどが有効です。
(5) 適当です。日常的に実感できると思います。
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02
正解は、「コインシデンス効果が生じると、壁体の透過損失は増加する。」です。
この問題は、振動と遮音に関するものです。
固体伝搬音は、構造体を介して音が伝わる現象で、振動が大きく関与します。
正弦波振動では、加速度の実効値は最大値の 1/√2で求められます。
床衝撃音対策では、柔らかい仕上げ材が軽量床衝撃音を効果的に減衰します。
道路交通振動は不規則で変動が大きく、評価には時間率レベルが用いられます。
コインシデンス効果は、壁の固有振動数と音波の入射角度・周波数が一致することで、
遮音性能が低下する現象です。
正しいです。固体伝搬音とは、音が空気ではなく構造体を介して伝わる現象であり、
振動が直接関与します。
固体伝搬音対策には、防振ゴムや防振支持、構造の絶縁などが有効です。
構造体の剛性や接触部の設計において重要です。
正しいです。正弦波振動では、瞬時値が時間とともに変化するため、
評価には実効値(RMS値)が用いられます。
これは交流電流の実効値と同じ考え方で、エネルギー的な平均値を表します。
振動評価や規制値の算定において重要です。
不適当です。コインシデンス効果とは、壁の固有振動数と音波の入射条件が一致し、
壁が共振する現象です。
このとき、壁の遮音性能は低下し、透過損失が減少します。
特に中高音域で発生しやすく、軽量壁やガラスで問題になります。
正しいです。軽量床衝撃音は、スリッパ歩行など軽い衝撃による音で、
床仕上げ材の柔らかさが減衰性能に大きく影響します。
柔らかいカーペットやクッション材は衝撃を吸収し、音の発生を抑えます。
正しいです。道路交通振動は、車種、速度、路面状態などにより変動し、
規則的な波形ではありません。
評価には時間率レベルが用いられ、最大値ではなく平均的な振動レベルで判断します。
振動は床や壁を通じて室内に伝わり、
不快感や建物損傷の原因となるため、設計段階で防振対策が重要です。
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