建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第48回(平成30年度(2018年))
問91 (建築物の構造概論 問91)
問題文
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問題
建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第48回(平成30年度(2018年)) 問91(建築物の構造概論 問91) (訂正依頼・報告はこちら)
- 室温は、屋外の気温やその他の気候要素の影響を受けて時々刻々と変化する。
- アルベドとは、任意の面に入射した日射量に対し、その面での反射した日射量の割合をいう。
- 温室効果とは、太陽光線が大気中の二酸化炭素などに吸収され、大気が温まることで地球上の気温が上昇することをいう。
- 熱容量の相異なる材料に、同一熱量をそれぞれ与えた場合、同じ容積なら熱容量の大きい方が温まりにくい。
- 水が蒸発すると、その蒸発面は気化熱が奪われ冷える。
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この過去問の解説 (2件)
01
正解は(3)です。
(1) 適当です。部屋で過ごしていたら実感する当たり前のことですね。
(2) 適当です。任意の面に入射した日射量に対する反射した日射量の比をアルベドと言います。たくさん反射するならアルベドは大きくなる、ということです。
(3) 不適当です。温室効果とは、太陽光線が大気に吸収されることではなく、太陽によって温められた地球の熱が、宇宙へ逃げて行かずに大気に吸収され、また地球の表面上に戻ってくることで、地表付近を温める効果のことです。
(4) 適当です。熱容量は、例えるならレベルアップに必要な経験値です。レベルの低い時はちょっとの経験値でレベルが上がるのに、高い時に同じだけの経験値をためてもレベルが上がらないように、熱容量の小さな材料はちょっとの熱でもすぐに温まり、熱容量の大きな材料は同じ熱を与えてもなかなか温まりません。
(5) 適当です。水が水蒸気になるのにエネルギーが必要なので、その分の熱を周囲から奪います。そのため周囲は冷えてしまいます。
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02
正解は、「温室効果とは、太陽光線が大気中の二酸化炭素などに吸収され、
大気が温まることで地球上の気温が上昇することをいう。」です。
都市や建築の熱環境は、気候要素、材料特性、放射・対流・蒸発などの熱移動現象に影響されます。
室温は外気温や日射、風速などにより変化します。
アルベドは反射率を示し、都市のヒートアイランド現象や建築外皮設計に重要です。
熱容量が大きい材料は温まりにくく、冷めにくい性質を持ちます。
水の蒸発は気化熱を奪い、冷却効果を生じます。
温室効果は、太陽光が地表に到達し、
地表から放射される赤外線が大気中の温室効果ガスに吸収されることで起こります。
正しいです。室温は外気温、日射、風速、湿度などの気候要素に影響されます。
例えば、夏季は外気温上昇や日射によって室温が上がり、
冬季は外気温低下で室温が下がります。
正しいです。アルベドは反射率を意味し、都市や建築の熱環境に大きく影響します。
アルベドが高い材料(白色塗装など)は日射を反射し、表面温度上昇を抑えます。
逆に、アルベドが低い材料(黒色舗装など)は日射を吸収し、
ヒートアイランド現象を助長します。
不適当です。温室効果は、太陽光が地表に到達し、
地表から放射される赤外線が大気中の温室効果ガス(CO₂、CH₄など)に吸収されることで起こります。
太陽光が直接吸収されるのではなく、赤外線の吸収による大気の加熱です。
正しいです。熱容量が大きい材料は、単位温度上昇に必要な熱量が多いため、
温まりにくく冷めにくい性質を持ちます。
例えば、コンクリートは熱容量が大きく、温度変化が緩やかです。
正しいです。水の蒸発には気化熱が必要で、
蒸発面から熱が奪われるため冷却効果が生じます。
これは打ち水や蒸発冷却の原理であり、
夏季の都市環境改善や冷却塔の動作に利用されます。
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