建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第48回(平成30年度(2018年))
問96 (建築物の構造概論 問96)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第48回(平成30年度(2018年)) 問96(建築物の構造概論 問96) (訂正依頼・報告はこちら)

建築物の荷重又は構造力学に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 床の構造計算をする場合、事務室の積載荷重は、住宅の居室の積載荷重より小さく設定されている。
  • 積雪荷重は、作用時間により常時荷重(長期)と非常時荷重(短期)に分類される。
  • 曲げモーメント荷重は、部材のある点を湾曲させようとする荷重をいう。
  • 単純支持形式において、部材の一端は回転端、もう一端は移動端で支持されている。
  • トラス構造の部材の接点は、ピン接点として取り扱われる。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は(1)です。

(1) 不適当です。イメージ通りだと思いますが、事務室には重量のあるOA機器やたくさんの机などの備品があり、その上多くの人の出入りがあります。そのため、事務室の積載荷重は住宅の居室の積載荷重より大きく設定されています。

(2) 適当です。記述の通りです。

(3) 適当です。記述の通りです。

(4) 適当です。回転端はピン、移動端はローラーとも言います。

(5) 適当です。このため、トラス構造の部材には曲げモーメントが生じません。

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02

正解は、「床の構造計算をする場合、事務室の積載荷重は、住宅の居室の積載荷重より小さく設定されている。」です。

 

この問題は、建築物の荷重又は構造力学に関するものです。

事務室は机や書類、キャビネットなど重量物が多く、

積載荷重は通常 300 kg/m²程度です

一方、住宅の居室は家具や人の荷重が中心で、

180 kg/m²程度 が一般的です。

積雪荷重は作用時間により常時荷重と非常時荷重に分類されます。

曲げモーメントは部材を湾曲させる力で、梁やスラブに作用します。

単純支持形式では一端が回転端、他端が移動端で支持されます。

トラス構造はピン接点で解析され、部材は軸力のみを負担します。

選択肢1. 床の構造計算をする場合、事務室の積載荷重は、住宅の居室の積載荷重より小さく設定されている。

不適当です。事務室は机や書類、キャビネットなど重量物が多く、

積載荷重は住宅より大きく設定されます。

建築基準法や設計指針では、

事務室は 300 kg/m²程度、住宅居室は 180 kg/m²程度 が標準です。

選択肢2. 積雪荷重は、作用時間により常時荷重(長期)と非常時荷重(短期)に分類される。

正しいです。積雪荷重は、長期間作用する場合は長期荷重、

短期間で融解や除去される場合は短期荷重として扱います。

構造設計では、荷重の組み合わせに応じて安全率を設定します。

選択肢3. 曲げモーメント荷重は、部材のある点を湾曲させようとする荷重をいう。

正しいです。曲げモーメントは、梁やスラブに作用し、部材を曲げる力です。

荷重が部材に偏心して作用すると、曲げモーメントが発生します。

設計では、断面の曲げ強度を確認する必要があります。

選択肢4. 単純支持形式において、部材の一端は回転端、もう一端は移動端で支持されている。

正しいです。単純支持は、部材の両端が回転可能で、水平移動を許容する支持形式です。

これにより、部材に曲げモーメントが生じず、軸力とせん断力のみが作用します。

選択肢5. トラス構造の部材の接点は、ピン接点として取り扱われる。

正しいです。トラス構造は、部材が軸力のみを負担するように設計され、

接点はピン接合と仮定します。

これにより、曲げモーメントが発生せず、軽量で効率的な構造が実現します。

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