建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第48回(平成30年度(2018年))
問172 (ねずみ、昆虫等の防除 問172)
問題文
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問題
建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第48回(平成30年度(2018年)) 問172(ねずみ、昆虫等の防除 問172) (訂正依頼・報告はこちら)
- 有機リン剤を有効成分とするマイクロカプセル(MC)剤がある。
- 乳剤は、水で希釈すると白濁(乳濁化)する。
- ピレスロイド剤によりノックダウンした虫は、蘇生する場合がある。
- フィプロニルを有効成分とするゴキブリ用の食毒剤がある。
- ジクロルボスは、残効性が高い殺虫剤である。
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この過去問の解説 (2件)
01
最も不適当な記述は、「ジクロルボスは、残効性が高い殺虫剤である」です。
この記述は正しいです。有機リン剤は、マイクロカプセル化することで、徐放性を持たせて長時間効果を発揮するように設計されることがあります。
この記述は正しいです。乳剤は有効成分を溶かした有機溶剤と界面活性剤を混ぜたものです。水で希釈すると、乳濁液となり、散布しやすくなります。
この記述は正しいです。ピレスロイド剤にはノックダウン効果がありますが、致死性がない場合には虫が蘇生することがあります。
この記述は正しいです。フィプロニルは毒餌型の製品に使用される有効成分で、ゴキブリの駆除に効果的です。
この記述は誤りです。ジクロルボスは即効性に優れていますが、残効性は低いという特徴があります。そのため、長期間効果を持続させたい場合には適していません。
ジクロルボスは残効性が高いとする記述は誤りです。正しくは、即効性が高いものの、残効性は低いという特性を持っています。他の選択肢は、それぞれ殺虫剤やその剤型の特徴について正確に記述されています。
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02
本問は、殺虫剤の「有効成分の種類(有機リン、ピレスロイド、フェニルピラゾールなど)」と、「剤型(乳剤、マイクロカプセル剤、食毒剤など)」の基本的な性質を理解しているかを問う問題です。とくに、効き方(ノックダウンと致死の違い)や、残効性(効き目がどれくらい持続するか)といった実務上重要なポイントについて、誤った説明がどれかを判定します。
適切です。マイクロカプセル(MC)剤は、有効成分を微小なカプセルに封入した剤型で、揮散や分解を抑えたり、対象害虫が接触したときに成分が移行しやすくしたりして、効果の安定化や持続性の向上を狙うものです。
有機リン系殺虫成分でも、このような技術を用いて製剤化されたものがあります。したがって、「有機リン剤を有効成分とするMC剤がある」という説明は適切です。
適切です。乳剤は、有効成分(油に溶けやすい成分)を溶剤に溶かし、界面活性剤を加えて「水で希釈したときに油滴が細かく分散する」ように作った製剤です。
水で薄めると、油滴が微細に分散して光を散乱するため、見た目が白く濁ったように見えます。これが白濁(乳濁化)です。よって記述は適切です。
適切です。ピレスロイド系は、昆虫の神経(主にナトリウムチャネル)に作用して、すばやく動けなくする「ノックダウン効果」が強い成分として知られます。
ただし、ノックダウンは「一時的に麻痺して倒れる状態」を含み、条件によっては致死に至らず、時間が経って回復(蘇生)することがあります。特に、薬量が十分でない場合や、虫体への付着量が少ない場合、環境条件によって代謝が進む場合などに起こり得ます。したがって記述は適切です。
適切です。フィプロニルは、ゴキブリ防除で用いられる代表的な有効成分の一つで、遅効性の性質を利用してベイト剤(食毒剤)として製品化されています。
食毒剤は、害虫が餌として摂取することで体内に有効成分が入り、神経系に作用して致死させるタイプです。ゴキブリでは、巣に戻ってから死ぬことで二次的な効果(いわゆるドミノ効果)が期待される設計のものもあります。よって記述は適切です。
不適切です。ジクロルボスは有機リン系の殺虫成分で、一般に「揮発しやすい」「速効性が出やすい」性質を持ち、蒸散・気化による効果(空間的に効かせる使い方)が特徴になりやすい成分です。
一方で、揮発しやすい成分は、処理面に長くとどまり続けにくく、時間とともに失われやすいため、通常「残効性が高い」とは言いにくいです。残効性が高いとは、処理後も成分が処理面に残り、接触した害虫に効果が持続する性質を指します。
したがって、「ジクロルボスは残効性が高い」という説明は不適当です。
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