建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第49回(令和元年度(2019年))
問39 (建築物の環境衛生 問39)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第49回(令和元年度(2019年)) 問39(建築物の環境衛生 問39) (訂正依頼・報告はこちら)

有機水銀に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 生物濃縮が起こる。
  • 水(みな)俣(また)病はメチル水銀による。
  • 小脳性失調を認める。
  • 水質汚濁防止法に基づく排水基準の項目に含まれる。
  • 慢性曝(ばく)露で低分子蛋(たん)白尿を認める。

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この過去問の解説 (2件)

01

不適切な記述は「慢性曝露で低分子蛋白尿を認める」です。

選択肢1. 生物濃縮が起こる。

この記述は正しいです。
有機水銀は食物連鎖の中で蓄積され、生物濃縮が起こります。特に魚介類での濃縮が顕著であり、これが人体に悪影響を及ぼす原因となります。

選択肢2. 水(みな)俣(また)病はメチル水銀による。

この記述は正しいです。
水俣病は、メチル水銀による中毒が原因で発生しました。主に汚染された魚介類を摂取することで発症し、神経症状が特徴です。

選択肢3. 小脳性失調を認める。

この記述は正しいです。
メチル水銀中毒では、小脳が障害を受けることで運動失調やふらつきといった小脳性失調が現れます。

選択肢4. 水質汚濁防止法に基づく排水基準の項目に含まれる。

この記述は正しいです。
有機水銀は水質汚濁防止法に基づく排水基準の規制対象となっています。水質汚染を防ぐため、厳しく管理されています。

選択肢5. 慢性曝(ばく)露で低分子蛋(たん)白尿を認める。

この記述は不適切です。
慢性有機水銀中毒では、主に神経系への影響が問題となりますが、低分子蛋白尿は通常みられません。これはむしろ他の化学物質や金属中毒による腎臓への影響と関連します。

まとめ

「慢性曝露で低分子蛋白尿を認める」という記述は不適切です。有機水銀による健康被害では、生物濃縮や神経症状が主な問題であり、腎臓への影響で低分子蛋白尿を示すことは一般的ではありません。その他の選択肢は正しい内容です。

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02

代表的な有害金属である有機水銀(メチル水銀)の毒性や、それによって引き起こされる健康被害、および法的な規制に関する知識を問うています。

特に、他の有害金属(カドミウムなど)による症状との違いを正しく見分けられるかがポイントです。

選択肢1. 生物濃縮が起こる。

【解説】この記述は正しいです。

有機水銀は食物連鎖を通じて、プランクトンから小魚、大型の魚へと順に体内に取り込まれ、高い濃度で蓄積されていきます。

これを生物濃縮と呼び、人間がそれらの魚介類を摂取することで被害が拡大しました。

選択肢2. 水(みな)俣(また)病はメチル水銀による。

【解説】この記述は正しいです。

水俣病は、化学工場から排出されたメチル水銀(有機水銀の一種)によって汚染された魚介類を、日常的にたくさん食べたことで発生した公害病です。

選択肢3. 小脳性失調を認める。

【解説】この記述は正しいです。

メチル水銀は中枢神経系に強い毒性を持ちます。

そのため、歩行がふらつく「小脳性失調」のほか、視野が狭くなる「求心性視野狭窄」、手足のしびれ、言語障害などの症状が現れます。

選択肢4. 水質汚濁防止法に基づく排水基準の項目に含まれる。

【解説】この記述は正しいです。

水質汚濁防止法では、人の健康を保護する上で維持することが望ましい項目として、有機水銀の排水基準が定められています。

「検出されないこと」という非常に厳しい基準が適用されています。

選択肢5. 慢性曝(ばく)露で低分子蛋(たん)白尿を認める。

【解説】正解です。この記述は誤りです。

低分子蛋白尿は、腎臓の近位尿細管が障害された際に現れる症状であり、カドミウムによる「イタイイタイ病」の代表的な特徴です。

有機水銀の主な影響先は神経系であり、慢性曝露の主な症状は中枢神経障害です。

まとめ

有害金属の問題では、「水銀=神経系(水俣病)」と「カドミウム=腎臓・骨(イタイイタイ病・低分子蛋白尿)」の症状を入れ替えて出題されるのが定番です。

どの物質がどの臓器を攻撃するのかをセットで覚えておくことが重要です。

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