建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第49回(令和元年度(2019年))
問68 (空気環境の調整 問68)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第49回(令和元年度(2019年)) 問68(空気環境の調整 問68) (訂正依頼・報告はこちら)

全熱交換器に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 回転型は、静止型よりも目詰まりを起こしやすい。
  • 回転型は、ロータの回転に伴って排気の一部が給気側に移行することがある。
  • 外気負荷の軽減を目的として、空気中の顕熱・潜熱を同時に熱交換する装置である。
  • 静止型の給排気を隔てる仕切り板は、伝熱性と透湿性をもつ材料である。
  • 冬期・夏期のいずれも省エネルギー効果が期待できるが、中間期の運転には注意が必要である。

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この過去問の解説 (2件)

01

不適当な記述は「回転型は、静止型よりも目詰まりを起こしやすい。」です。

選択肢1. 回転型は、静止型よりも目詰まりを起こしやすい。

回転型は、ロータが回転することで常に空気が流れ、汚れがたまりにくい特徴があります。一方、静止型(固定型)は、空気が一定の経路を通るため、長期間使用すると目詰まりが発生しやすいです。そのため、この記述は不適当です。

選択肢2. 回転型は、ロータの回転に伴って排気の一部が給気側に移行することがある。

回転型の全熱交換器は、ロータが回転することで熱と湿気を移動させますが、排気の一部が給気に混ざることがあります。これは「排気ガスの再混入」として注意が必要な点なので、この記述は適当です。

選択肢3. 外気負荷の軽減を目的として、空気中の顕熱・潜熱を同時に熱交換する装置である。

全熱交換器は、顕熱(温度の変化)と潜熱(水分の変化)を同時に交換することで、外気の温度や湿度の影響を減らす装置です。この記述は適当です。

選択肢4. 静止型の給排気を隔てる仕切り板は、伝熱性と透湿性をもつ材料である。

静止型の全熱交換器では、給気と排気を仕切るプレートに熱と湿気を通す性質を持つ材料(例:特殊な紙や樹脂膜)を使用することで、熱と湿度の交換を行います。この記述は適当です。

選択肢5. 冬期・夏期のいずれも省エネルギー効果が期待できるが、中間期の運転には注意が必要である。

冬は暖かい室内の空気の熱を外気に移し、夏は冷房した室内の冷気の熱を外気に移すことで、エネルギー効率を向上させます。しかし、中間期(春・秋)は外気温と室温の差が小さいため、適切に運転を調整しないと無駄なエネルギー消費になることがあります。この記述は適当です。

まとめ

静止型の方が目詰まりしやすいのに、回転型の方が目詰まりしやすいとする記述は誤りです。そのため、「回転型は、静止型よりも目詰まりを起こしやすい。」が不適当な記述となります。

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02

換気による熱損失を抑える「全熱交換器」の構造(回転型と静止型)、動作原理、および運用上の留意点を正しく理解しているかを問うています。

選択肢1. 回転型は、静止型よりも目詰まりを起こしやすい。

【解説】正解です。この記述は誤りです。

一般的に、目詰まりを起こしやすいのは「静止型」です。

静止型は積層された波板状の細い通路を空気が通るため、塵埃が堆積しやすくなります。

対して回転型は、ロータが回転することで給気と排気が交互に通り、ある程度のセルフクリーニング効果(逆方向の流れによる払い落とし)が期待できるため、静止型より目詰まりしにくい傾向にあります。

選択肢2. 回転型は、ロータの回転に伴って排気の一部が給気側に移行することがある。

【解説】この記述は正しいです。

回転型はハニカム状のロータが排気側と給気側を跨いで回転するため、ロータの隙間に残った排気が給気側に混入する「リーク(移行)」現象が構造上避けられません。

選択肢3. 外気負荷の軽減を目的として、空気中の顕熱・潜熱を同時に熱交換する装置である。

【解説】この記述は正しいです。

全熱交換器は、温度(顕熱)だけでなく湿度(潜熱)も同時に交換することで、外気導入に伴う空調負荷を大幅に軽減する装置です。

選択肢4. 静止型の給排気を隔てる仕切り板は、伝熱性と透湿性をもつ材料である。

【解説】この記述は正しいです。

静止型全熱交換器の仕切り板には、熱を伝える性質(伝熱性)と水蒸気を通す性質(透湿性)を併せ持つ特殊加工紙などが一般的に使用されます。

選択肢5. 冬期・夏期のいずれも省エネルギー効果が期待できるが、中間期の運転には注意が必要である。

【解説】この記述は正しいです。

室内外の温湿度差が大きい夏や冬は高い省エネ効果が得られます。

しかし、外気温度が心地よい中間期に熱交換を行うと、室内の熱を逃がせなくなり(冷房負荷が増える等)、かえって逆効果になる場合があるため、バイパス運転などの注意が必要です。

まとめ

全熱交換器の比較ポイントは以下の通りです。

回転型:ロータが回転。潜熱交換に吸湿剤を使用。排気の移行(リーク)がある。

静止型:プレート状。可動部がない。仕切り板に透湿性がある。

運用:中間期は熱交換をしない「バイパス換気」が有効。

「回転型は動いているから汚れが落ちやすく、静止型は隙間が狭いから詰まりやすい」というイメージを持つと覚えやすくなります。

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