建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第49回(令和元年度(2019年))
問77 (空気環境の調整 問77)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第49回(令和元年度(2019年)) 問77(空気環境の調整 問77) (訂正依頼・報告はこちら)

温熱環境要素の測定器に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 熱式風速計は、長時間使用していると指示値に誤差が生じることがあるので、定期的に較正する必要がある。
  • サーミスタ温度計は、電気抵抗の変化を利用するものである。
  • アスマン通風乾湿計の乾球温度は、一般に湿球温度より高い値を示す。
  • グローブ温度計は、気流変動の大きいところでの測定に適している。
  • 相対湿度の測定には、毛髪などの伸縮を利用する方法がある。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

不適当な記述は「グローブ温度計は、気流変動の大きいところでの測定に適している。」です。

選択肢1. 熱式風速計は、長時間使用していると指示値に誤差が生じることがあるので、定期的に較正する必要がある。

熱式風速計は、加熱したセンサーが風によって冷却される度合いを測定することで風速を求める装置です。使用を続けると汚れや経年劣化によって誤差が生じるため、定期的に較正する必要があります。適当な記述です。

選択肢2. サーミスタ温度計は、電気抵抗の変化を利用するものである。

サーミスタ温度計は、温度変化によって電気抵抗が変化する特性を利用して温度を測定する装置です。適当な記述です。

選択肢3. アスマン通風乾湿計の乾球温度は、一般に湿球温度より高い値を示す。

アスマン通風乾湿計は、乾球温度(通常の気温)と湿球温度(湿らせた温度計の温度)を比較することで湿度を求める装置です。湿球温度は水の蒸発による冷却効果で乾球温度より低くなるのが普通です。適当な記述です。

選択肢4. グローブ温度計は、気流変動の大きいところでの測定に適している。

グローブ温度計は、黒色球の内部に温度センサーを入れた装置で、輻射熱(熱放射)の影響を測るためのものです。気流の影響を強く受けると、正確な輻射熱測定が難しくなるため、気流変動の大きい場所での測定には適していません。この記述は誤りです。

選択肢5. 相対湿度の測定には、毛髪などの伸縮を利用する方法がある。

かつては毛髪湿度計(ヒュグロメータ)と呼ばれる装置があり、湿度に応じて毛髪が伸び縮みする特性を利用して湿度を測定していました。適当な記述です。

まとめ

「グローブ温度計は、気流変動の大きいところでの測定に適している。」という記述は誤りです。グローブ温度計は輻射熱の影響を測るための装置であり、気流の影響が大きい場所では正確な測定ができません。

参考になった数18

02

温熱環境の測定では、気温、湿度、気流、放射熱など、それぞれ異なる要素を適切な測定器で把握することが重要です。各測定器には得意な測定対象と苦手な条件があり、使用場所や測定目的に合わない器具を選ぶと、実際の環境を正しく評価できなくなります。この問題では、温熱環境要素の基本的な測定原理と、測定器ごとの特徴や使用上の注意点を整理して理解しているかが問われています。

選択肢1. 熱式風速計は、長時間使用していると指示値に誤差が生じることがあるので、定期的に較正する必要がある。

適切です。熱式風速計は、加熱した素子が空気の流れによってどの程度冷やされるかを利用して風速を測定します。測定素子は繊細で、長時間の使用による汚れや経年変化の影響を受けやすく、感度が少しずつずれることがあります。このため、正確な測定値を維持するには、定期的な点検や較正が必要です。特に微風速の測定では、わずかなずれでも結果に影響しやすいため注意が必要です。

選択肢2. サーミスタ温度計は、電気抵抗の変化を利用するものである。

適切です。サーミスタ温度計は、温度の変化によって電気抵抗が大きく変わる半導体素子を利用した温度計です。温度が上がると抵抗が下がるもの、逆に上がるものがありますが、いずれも抵抗値の変化を読み取って温度に換算する仕組みです。応答が速く、小型で扱いやすいため、室内環境の測定や機器の温度管理など幅広い用途で使われています。電気的な原理を利用する代表的な温度計の一つです。

選択肢3. アスマン通風乾湿計の乾球温度は、一般に湿球温度より高い値を示す。

適切です。アスマン通風乾湿計では、乾球はそのままの気温を示し、湿球は球部を湿らせた状態で通風することで、水の蒸発による冷却の影響を受けた温度を示します。水が蒸発すると熱が奪われるため、通常は湿球温度のほうが乾球温度より低くなります。空気が乾燥しているほど蒸発が進み、両者の差は大きくなります。逆に湿度が高いと差は小さくなり、飽和状態ではほぼ同じ値になります。

選択肢4. グローブ温度計は、気流変動の大きいところでの測定に適している。

不適切です。グローブ温度計は、黒球の中に温度計を入れ、周囲から受ける放射熱の影響を含めて測る器具です。平均放射温度の把握に役立ちますが、気流の影響も受けるため、風が大きく変動する場所では値が安定しにくくなります。つまり、放射と対流の影響が複雑に重なり、正確な評価が難しくなることがあります。このため、気流変動の大きい場所に特に適しているとはいえず、この記述が最も不適当です。

選択肢5. 相対湿度の測定には、毛髪などの伸縮を利用する方法がある。

適切です。毛髪湿度計は、毛髪や合成繊維などが湿気を吸うと伸び、乾燥すると縮む性質を利用して湿度を測定するものです。こうした材料の長さの変化を機械的に拡大して指針に伝え、相対湿度を表示します。構造が比較的簡単で連続測定にも向いていますが、高精度を求める用途では電気式の湿度計などが使われることもあります。湿度測定の基本原理の一つとして知っておきたい方法です。

参考になった数0