建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第51回(令和3年度(2021年))
問58 (空気環境の調整 問58)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第51回(令和3年度(2021年)) 問58(空気環境の調整 問58) (訂正依頼・報告はこちら)

アレルゲンと微生物等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • ウイルスは建材表面で増殖することがある。
  • アスペルギルスは、一般環境中に生息するカビである。
  • オフィスビル内の細菌の主な発生源は在室者である。
  • 酵母は真菌に分類される。
  • カビアレルゲンの大部分は、数μm以上の粒子である。

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この過去問の解説 (1件)

01

最も不適当なのは「ウイルスは建材表面で増殖することがある。」です。
ウイルスは生きた宿主細胞の中でしか増殖できません。建材などの無機・無生物の表面では、一定時間は生存しても増殖はしません。

選択肢1. ウイルスは建材表面で増殖することがある。

不適当です。ウイルスは自己増殖できないため、ヒトや動物の細胞内でのみ増えます。建材表面では増殖せず、条件によって一定時間の生存があるだけです。

選択肢2. アスペルギルスは、一般環境中に生息するカビである。

適切です。アスペルギルス(コウジカビ属)は土壌・空気・室内環境に広く存在する代表的な真菌です。種類によっては健康影響を起こすことがあります。

選択肢3. オフィスビル内の細菌の主な発生源は在室者である。

適切です。人の皮膚・口腔・呼気などが細菌の主要な供給源です。ドアノブや机などに付着した微生物も多くは在室者由来です。

選択肢4. 酵母は真菌に分類される。

適切です。酵母(イースト)は真菌(Fungi)の一群で、単細胞性を主とする微生物です。

選択肢5. カビアレルゲンの大部分は、数μm以上の粒子である。

概ね適切です。カビの胞子は多くが数μm〜十数μmの大きさで、空中の主なアレルゲン粒子はこのサイズ帯です(より小さい断片もありますが大部分は数μm以上です)。

まとめ

押さえるポイントは、ウイルスは宿主細胞なしでは増殖しないこと、カビ・酵母は真菌で、アレルゲン粒子は数μm級が中心という点です。

室内微生物の管理では、人由来の細菌のコントロール(清掃・手指衛生)、カビ対策(湿度・換気)が基本になります。

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