建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第51回(令和3年度(2021年))
問130 (給水及び排水の管理 問131)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第51回(令和3年度(2021年)) 問130(給水及び排水の管理 問131) (訂正依頼・報告はこちら)

排水槽と排水ポンプに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 排水槽の底部の勾配は、吸込みピットに向かって1/15以上1/10以下とする。
  • 排水槽内は、ブロワによってばっ気すると正圧になるので排気を行う。
  • 排水槽のマンホールは、排水水中ポンプ又はフート弁の直上に設置する。
  • 排水ポンプは、排水槽の吸込みピットの壁面から100mm程度離して設置する。
  • 厨房用の排水槽には、汚物ポンプを用いる。

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この過去問の解説 (1件)

01

不適当なのは「排水ポンプは、排水槽の吸込みピットの壁面から100mm程度離して設置する。」です。
ポンプは壁面から十分な離隔を取り、渦の発生や異物の巻き込みを避ける必要があります。100mmは近すぎて流入が乱れやすく、運転不良や故障の原因になります。

選択肢1. 排水槽の底部の勾配は、吸込みピットに向かって1/15以上1/10以下とする。

適切です。底に勾配をつけて沈殿物をピットへ集める狙いです。1/15〜1/10は実務でよく用いられる範囲です。

選択肢2. 排水槽内は、ブロワによってばっ気すると正圧になるので排気を行う。

適切です。ばっ気で槽内圧や臭気が上がりやすいため、排気・換気を設けて安全と衛生を保ちます。

選択肢3. 排水槽のマンホールは、排水水中ポンプ又はフート弁の直上に設置する。

適切です。点検・引き上げ・交換を考え、機器の直上にマンホールを配置します。作業スペースの確保にもつながります。

選択肢4. 排水ポンプは、排水槽の吸込みピットの壁面から100mm程度離して設置する。

不適切です。壁からの離隔は十分に確保するのが原則です。近すぎると渦・空気巻き込み・堆積物の吸い込みが起こりやすく、キャビテーションや詰まりの原因になります。

選択肢5. 厨房用の排水槽には、汚物ポンプを用いる。

適切です。厨房排水は食残渣や油脂など固形物が混じりやすいため、固形物通過性の高いノンクロッグ型(汚物用)を採用することがあります。用途や水質に応じて雑排水用ノンクロッグ等を選びますが、固形物対応のポンプを用いる方針は妥当です。

まとめ

ポイントは配置と保守性、流れの安定です。

底勾配で沈殿物をピットへ集める。

ばっ気時は排気で安全・衛生を確保。

マンホールは機器直上で保守性を確保。

ポンプは壁から十分離す(100mmは近すぎ)。

厨房排水には固形物対応のポンプを選定。
この考え方に沿えば、誤りは壁面から100mmという近すぎる設置条件だと判断できます。

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