建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第51回(令和3年度(2021年))
問170 (ねずみ、昆虫等の防除 問171)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第51回(令和3年度(2021年)) 問170(ねずみ、昆虫等の防除 問171) (訂正依頼・報告はこちら)

殺虫剤に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
  • 有機リン剤を液化炭酸ガスに溶解し、ボンベに封入した製剤がある。
  • ピレスロイド剤によりノックダウンした昆虫は、蘇生せずに死亡することが多い。
  • 油剤は、有効成分をケロシンに溶かし、乳化剤を加えた製剤である。
  • プロペタンホスは、カーバメート系殺虫剤である。
  • トランスフルトリンは、常温揮散性を示す薬剤である。

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この過去問の解説 (1件)

01

最も適当なのは「トランスフルトリンは、常温揮散性を示す薬剤である。」です。
トランスフルトリンはピレスロイド系の中でも室温でよく蒸発して効く(常温揮散性)タイプで、電気式蚊取り・マット・ベーパーなどに使われます。

選択肢1. 有機リン剤を液化炭酸ガスに溶解し、ボンベに封入した製剤がある。

不適切です。 殺虫剤のエアゾールはLPG(液化石油ガス)やDMEを噴射剤に使うのが一般的です。液化炭酸ガスに有機リン剤を溶かして封入する形は通常想定されません

選択肢2. ピレスロイド剤によりノックダウンした昆虫は、蘇生せずに死亡することが多い。

不適切です。 ピレスロイドは速効的に“気絶(ノックダウン)”させますが、致死量に達していなければ回復することがありますノックダウン=必ず死亡ではありません。

選択肢3. 油剤は、有効成分をケロシンに溶かし、乳化剤を加えた製剤である。

不適切です。 これは乳化性濃縮剤(EC)の説明です。油剤(oil formulation)は有効成分を溶剤に溶かしたそのままの油性製剤で、乳化剤を入れて水に希釈して使うのがECです。

選択肢4. プロペタンホスは、カーバメート系殺虫剤である。

不適切です。 プロペタンホスは有機リン系です。カーバメート系ではありません。

選択肢5. トランスフルトリンは、常温揮散性を示す薬剤である。

適切です。 室温で蒸気となって効く性質があり、空間忌避・駆除用途で広く使われています。

まとめ

製剤の型・系統と作用の違いを押さえると迷いにくいです。

トランスフルトリン=常温揮散性のピレスロイド。

ノックダウンは致死の保証ではない。

油剤と乳化性濃縮剤(EC)は別物。

プロペタンホスは有機リン系。

エアゾールの噴射剤はLPG等が一般的。

この整理から、常温揮散性の説明をした選択肢が最も適当と判断できます。

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