建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第51回(令和3年度(2021年))
問177 (ねずみ、昆虫等の防除 問178)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第51回(令和3年度(2021年)) 問177(ねずみ、昆虫等の防除 問178) (訂正依頼・報告はこちら)

建築物衛生法に基づくねずみ・昆虫等の防除に関する次の文章の(   )内に入る語句の組合せとして、最も適当なものはどれか。

ねずみ等の防除においては、IPM(総合的有害生物管理)の理念に基づく防除を実施しなければならない。
この防除においては、( ア )や( イ )、防除法の選定、( ウ )等が重要視され、防除法の選定においては、( エ )や侵入防止対策を優先的に検討する必要がある。
  • ア:使用薬剤の選定  イ:防除目標の設定  ウ:利用者の感覚的評価  エ:発生時対策
  • ア:生息密度調査   イ:防除目標の設定  ウ:生息指数による評価  エ:発生時対策
  • ア:使用薬剤の選定  イ:化学的对策    ウ:使用薬剤の種類    エ:発生時対策
  • ア:生息密度調査   イ:防除目標の設定  ウ:生息指数による評価  エ:発生予防対策
  • ア:発生時対策    イ:化学的対策    ウ:利用者の感覚的評価  エ:発生予防対策

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この過去問の解説 (2件)

01

「ア:生息密度調査 イ:防除目標の設定 ウ:生息指数による評価 エ:発生予防対策」が適当です。
IPMでは、まず実態を調べる(モニタリング)、次に達成したい状態を決める、実施後は客観的指標で効果を評価し、方法の選定では発生予防や侵入防止などの非化学的対策を優先します。

選択肢1. ア:使用薬剤の選定  イ:防除目標の設定  ウ:利用者の感覚的評価  エ:発生時対策

不適当です。 IPMは薬剤選びから始めません。まず生息状況の調査が先です。また評価は感覚ではなくトラップ数など客観指標を重視します。さらに優先すべきは発生予防であり、発生時対策だけに偏りません。

選択肢2. ア:生息密度調査   イ:防除目標の設定  ウ:生息指数による評価  エ:発生時対策

一部不足です。 前半の調査→目標設定→指数評価は良いですが、方法選定で優先すべきは発生予防対策と侵入防止です。ここを発生時対策としている点が合いません。

選択肢3. ア:使用薬剤の選定  イ:化学的对策    ウ:使用薬剤の種類    エ:発生時対策

不適当です。 いずれも薬剤中心で、IPMの柱である調査・目標設定・客観評価・予防優先が欠けています。

選択肢4. ア:生息密度調査   イ:防除目標の設定  ウ:生息指数による評価  エ:発生予防対策

適当です。

生息密度調査で現状を把握し、

防除目標の設定で達成ラインを定め、

生息指数による評価で効果を数値で確認し、

方法選定では発生予防対策(衛生管理・環境改善)や侵入防止優先します。IPMの流れに合致します。

選択肢5. ア:発生時対策    イ:化学的対策    ウ:利用者の感覚的評価  エ:発生予防対策

不適当です。 重要な調査・目標設定・客観評価が弱く、感覚評価化学的対策偏重でIPMの考え方から外れます。

まとめ

IPMの要点は次の通りです。

まず調べる(生息密度調査)→目標を決める→指数で評価する。

方法選びは予防・侵入防止を最優先し、薬剤は必要最小限にします。
この流れに沿う組合せが、生息密度調査/防除目標の設定/生息指数による評価/発生予防対策です。

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02

この問題は、建築物衛生法におけるIPM(総合的有害生物管理)の基本的な考え方について問うものです。IPMでは、単に薬剤を使用して害虫やねずみを駆除するのではなく、生息状況の調査、防除目標の設定、防除方法の選定、防除効果の評価という一連の管理サイクルを重視します。また、防除方法を選ぶ際には薬剤散布を最優先とするのではなく、発生しにくい環境づくりや侵入防止などの予防的対策を優先することが重要です。建築物衛生管理においては、IPMの理念を正しく理解することが効果的かつ安全な防除につながります。

選択肢1. ア:使用薬剤の選定  イ:防除目標の設定  ウ:利用者の感覚的評価  エ:発生時対策

不適切です。IPMでは防除計画を立てる前に、まず対象生物の生息状況や発生状況を把握するための調査が重要になります。そのため「使用薬剤の選定」が最初に重視されるわけではありません。また、防除効果の評価は客観的な調査結果や生息指数などに基づいて行う必要があり、「利用者の感覚的評価」だけでは科学的な評価として不十分です。さらに、防除法の選定では発生後の対策よりも、環境整備や侵入防止などの予防的対策を優先することがIPMの基本理念です。

選択肢2. ア:生息密度調査   イ:防除目標の設定  ウ:生息指数による評価  エ:発生時対策

不適切です。生息密度調査や防除目標の設定、生息指数による評価はIPMの考え方に合致しています。しかし、「エ」にある発生時対策を優先的に検討するという部分が誤っています。IPMでは害虫やねずみが発生してから対応するのではなく、発生を未然に防ぐための環境整備や侵入防止対策を優先します。問題文では「エ」と侵入防止対策を並列に示しているため、ここには環境整備が入るのが適切です。

選択肢3. ア:使用薬剤の選定  イ:化学的对策    ウ:使用薬剤の種類    エ:発生時対策

不適切です。IPMは薬剤中心の防除ではなく、調査・計画・評価を重視する総合的な管理手法です。そのため、生息密度調査や防除目標の設定が重要な要素となります。「化学的対策」や「使用薬剤の種類」は防除手段の一部に過ぎず、IPMの主要な構成要素として位置付けられていません。また、防除法の選定においても発生時対策を優先する考え方はIPMの理念に反しています。

選択肢4. ア:生息密度調査   イ:防除目標の設定  ウ:生息指数による評価  エ:発生予防対策

適切です。IPMでは、まず対象となるねずみや昆虫の生息密度調査を行い、現状を把握したうえで防除目標を設定します。その後、適切な防除方法を選定し、生息指数などを用いて効果を客観的に評価します。また、防除法の選定では薬剤散布に頼るのではなく、清掃や整理整頓、餌や水の除去などの環境整備を優先し、さらに侵入防止対策を組み合わせることが重要です。これは建築物衛生法が求めるIPMの基本的な考え方そのものです。

選択肢5. ア:発生時対策    イ:化学的対策    ウ:利用者の感覚的評価  エ:発生予防対策

不適切です。IPM(総合的有害生物管理)では、薬剤散布などの化学的対策だけに依存するのではなく、まず有害生物の発生状況を正確に把握し、防除目標を設定したうえで、発生予防対策や侵入防止対策を優先的に実施することが基本です。

そのため、建築物衛生法に基づくねずみ・昆虫等の防除では、「生息密度調査」や「防除目標の設定」、「生息指数による評価」が重要な要素となります。また、防除法の選定においては、薬剤による発生時対策よりも、発生予防対策や侵入防止対策を優先的に検討することが求められています。

アに「発生時対策」、イに「化学的対策」、ウに「利用者の感覚的評価」が挙げられていますが、これらはいずれもIPMの基本的な考え方とは一致しません。特に、防除効果の評価は客観的な生息指数などに基づいて行うため、「利用者の感覚的評価」は適切ではありません。

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