建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第52回(令和4年度(2022年))
問8 (建築物衛生行政概論 問8)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第52回(令和4年度(2022年)) 問8(建築物衛生行政概論 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

建築物環境衛生管理基準に定める雑用水の衛生上の措置等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  • 雑用水の給水栓における遊離残留塩素の含有率の規定は、飲料水の給水栓における遊離残留塩素の含有率とは異なる。
  • 雑用水を水洗便所に使用する場合は、し尿を含む水を原水として使用してはならず、pH値、臭気、外観、大腸菌について、基準に適合していること。
  • 雑用水を散水、修景、清掃に使用する場合は、し尿を含む水を原水として使用してはならず、pH値、臭気、外観、大腸菌、濁度について、基準に適合していること。
  • 遊離残留塩素、pH値、臭気、外観については14日以内ごとに1回、大腸菌、濁度については、3か月以内ごとに1回、定期検査を実施すること。
  • 供給する雑用水が人の健康を害するおそれがあることを知ったときは、直ちにその雑用水を使用することが危険である旨を関係者に周知し、その後、供給を停止すること。

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この過去問の解説 (1件)

01

「雑用水を散水、修景、清掃に使用する場合は、し尿を含む水を原水として使用してはならず、pH値、臭気、外観、大腸菌、濁度について、基準に適合していること。」が適当です。
散水・修景・清掃に使う雑用水は、人の目や肌に触れやすく飛散もしやすいので、大腸菌に加えて濁度まで基準を満たすことが求められます。原水としてし尿を含む水は不可という点も重要です。

選択肢1. 雑用水の給水栓における遊離残留塩素の含有率の規定は、飲料水の給水栓における遊離残留塩素の含有率とは異なる。

不適当です。 雑用水でも給水栓での遊離残留塩素は一定以上を維持する考え方で、飲料水と大きく異なる扱いではありません。ここでの言い方は誤解を招きます。

選択肢2. 雑用水を水洗便所に使用する場合は、し尿を含む水を原水として使用してはならず、pH値、臭気、外観、大腸菌について、基準に適合していること。

やや不足です。 水洗便所用は大腸菌・pH・臭気・外観を満たすことが求められますが、運用上は遊離残留塩素の維持も重要です。記載が限定的で、設問の中では最も適当とはいえません。

選択肢3. 雑用水を散水、修景、清掃に使用する場合は、し尿を含む水を原水として使用してはならず、pH値、臭気、外観、大腸菌、濁度について、基準に適合していること。

適当です。 飛散や人の接触可能性が高い用途のため、濁度の基準も加わるのがポイントです。し尿を含む水の使用禁止も正しい条件です。

選択肢4. 遊離残留塩素、pH値、臭気、外観については14日以内ごとに1回、大腸菌、濁度については、3か月以内ごとに1回、定期検査を実施すること。

不適当です。 検査間隔が長すぎます。雑用水は人の健康に直結するため、もっと頻度高く点検・検査します。この記述は基準の運用感覚に合いません。

選択肢5. 供給する雑用水が人の健康を害するおそれがあることを知ったときは、直ちにその雑用水を使用することが危険である旨を関係者に周知し、その後、供給を停止すること。

不適当です。 まず供給を直ちに停止して危険を止めるのが先です。周知は停止と同時または直後に行います。記述の順序が逆です。

まとめ

雑用水のポイントは、用途ごとの要求水質原水の禁止適切な塩素維持と検査頻度です。

散水・修景・清掃用途では濁度まで基準がかかります。

水洗便所用途でも清浄性の維持(大腸菌・pH・臭気・外観、塩素の維持)が必要です。

異常時は供給停止が最優先で、周知と原因対策をすぐに行います。
この整理から、最も適当な記述は濁度まで求める散水・修景・清掃の条件です。

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