建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第52回(令和4年度(2022年))
問25 (建築物の環境衛生 問25)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第52回(令和4年度(2022年)) 問25(建築物の環境衛生 問25) (訂正依頼・報告はこちら)

エネルギー代謝に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 基礎代謝とは、早朝覚醒後の空腹時仰臥(が)の姿勢におけるエネルギー代謝のことである。
  • 睡眠時代謝量は、基礎代謝量より高い。
  • 安静時代謝量は、基礎代謝量よりおよそ20%高い。
  • 熱産生は、主に摂取した食物の代謝による化学的エネルギーに由来する。
  • 体温は、熱産生と熱放散のバランスにより一定に保たれている。

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この過去問の解説 (2件)

01

人間の身体は運動していない時でも

生命維持のためにエネルギーを消費しています。

その目的は体温を保つためです。

選択肢1. 基礎代謝とは、早朝覚醒後の空腹時仰臥(が)の姿勢におけるエネルギー代謝のことである。

不正解です。

基礎代謝とは、早朝覚醒後の空腹時仰臥の姿勢での

消費されるエネルギー代謝のことです。

選択肢2. 睡眠時代謝量は、基礎代謝量より高い。

正解です。

睡眠時代謝量は基礎代謝の約95%です。

選択肢3. 安静時代謝量は、基礎代謝量よりおよそ20%高い。

不正解です。

安静時代謝量は、基礎代謝量より約20%高いです。

安静時代謝量は身体が安定している状態で消費されるエネルギー量です。

基礎代謝量より緩やかな条件下で測定されます。

選択肢4. 熱産生は、主に摂取した食物の代謝による化学的エネルギーに由来する。

不正解です。

熱生産は、主に摂取した食物の代謝による化学的エネルギーに

由来しています。

選択肢5. 体温は、熱産生と熱放散のバランスにより一定に保たれている。

不正解です。

体温は熱生産と熱放散のバランスにより

一定に保たれています。

このような状態を体熱平衡といいます。

まとめ

外気温が高いときは発汗で熱放散が促され、

外気温が低いときは熱放散を抑え、熱生産が促進されます。

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02

正解は、「睡眠時代謝量は、基礎代謝量より高い。」です。

この問題は、エネルギー代謝に関するものです。

基礎代謝は生命維持に必要な最小限のエネルギー消費を示し、

安静時代謝や睡眠時代謝はそれと比較してどの程度変化するかが重要なポイントです。

また、体温調節の仕組みや熱産生の由来も、建築物環境衛生管理技術者として、

室内環境を考える際に関連する知識です。

睡眠時代謝量と基礎代謝量の関係も理解しておきましょう。

選択肢1. 基礎代謝とは、早朝覚醒後の空腹時仰臥(が)の姿勢におけるエネルギー代謝のことである。

正しいです。基礎代謝量(BMR)は、生命維持に必要な最小限のエネルギー消費量を指し、

測定条件としては「覚醒直後」「空腹時」「安静」「仰臥位」「室温中性環境」が求められます。

消化活動や筋活動など余分なエネルギー消費を排除し、

純粋に生命維持に必要な代謝量を測定するためです。

選択肢2. 睡眠時代謝量は、基礎代謝量より高い。

不適当です。睡眠時は筋活動や交感神経活動が低下し、

体温もわずかに下がるため、代謝量は基礎代謝量より低くなります。

一般的に、睡眠時代謝は基礎代謝より約10%程度低いです。

基礎代謝は覚醒状態での最小代謝であるため、睡眠時はさらに省エネ状態になります。

選択肢3. 安静時代謝量は、基礎代謝量よりおよそ20%高い。

正しいです。安静時代謝量(RMR)は、座位や軽い活動を含む状態での代謝量であり、

基礎代謝より高くなります。

一般的に、基礎代謝量に対して約10~20%増加します。

これは、筋緊張や軽度の体動、消化活動などが加わるためです。

 

選択肢4. 熱産生は、主に摂取した食物の代謝による化学的エネルギーに由来する。

正しいです。体内での熱産生は、食物に含まれる、

栄養素の酸化分解によって得られる化学エネルギーが主な源です。

ATP生成過程で一部が熱として放出され、生命活動に利用されます。

さらに、寒冷環境では筋活動や褐色脂肪組織による非ふるえ熱産生も加わります。

選択肢5. 体温は、熱産生と熱放散のバランスにより一定に保たれている。

正しいです。体温調節は視床下部を中心とした恒常性維持機構により、

熱産生(代謝・筋活動)と熱放散(皮膚血流・発汗・呼吸)を調整して行われます。

外気温や活動量に応じてこのバランスが変化し、通常は約36.5℃前後に維持されます。

 

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