建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第52回(令和4年度(2022年))
問41 (建築物の環境衛生 問41)
問題文
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問題
建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第52回(令和4年度(2022年)) 問41(建築物の環境衛生 問41) (訂正依頼・報告はこちら)
- 四塩化炭素
- シアン化合物
- 鉛
- 有機水銀
- 六価クロム
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この過去問の解説 (2件)
01
生物濃縮とは環境中の化学物質、有害物質が生物体内に蓄積され
その濃度が環境中より高くなることで、生態系や人体の健康に影響を及ぼすことがあります。
生物濃縮起こしやすい物質の傾向としては水溶性ではなく脂溶性、
分解しにくい等の特徴を持っています。
不正解です。
四塩化炭素の生物濃縮係数は3.2~11の範囲で
生物濃縮の可能性は低いです。
不正解です。
シアン化合物は水溶性が高く、
生物濃縮のリスクは低いとされています。
不正解です。
鉛は生物体内で蓄積しにくいので
生物濃縮の可能性が低いです。
正解です。
有機水銀は高い生物濃縮係数を持ち、
水と魚類間での生物濃縮係数は約100万倍に
達することがあります。
よって選択肢の物質の中では最も
生物濃縮のリスクが高いです。
不正解です。
六価クロムは水溶性が高いので
生物濃縮のリスクは低いといわれています。
生物濃縮のリスクが高い物質は外部へ流出しないように
管理しなければいけません。
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02
正解は、「有機水銀」です。
この問題は、環境中に排出された化学物質が生物濃縮を経て、ヒトに与える影響に関するものです。
生物濃縮とは、環境中の低濃度の有害物質が食物連鎖を通じて、
高次捕食者に高濃度で蓄積する現象です。有機水銀はその代表例であり、
水域に排出された無機水銀が微生物によりメチル化され、魚介類に蓄積します。
ヒトがこれを摂取すると、神経系に障害を起こし、胎児への影響も重大です。
環境衛生管理において化学物質の排出規制や水質管理が重要です。
誤りです。四塩化炭素は有機溶剤として使用され、
肝障害や腎障害を引き起こす有害物質ですが、
生物濃縮の性質はほとんどありません。
環境中では揮発しやすく、大気中に拡散するため、
食物連鎖を通じて高濃度に蓄積することはありません。
誤りです。シアン化合物は急性毒性が強く、呼吸阻害を引き起こしますが、
環境中で分解されやすく、生物濃縮は起こりません。
水中では比較的速やかに分解されるため、
食物連鎖を通じて高濃度に蓄積することはありません。
誤りです。鉛は重金属であり、体内に蓄積しやすく慢性中毒を起こしますが、
生物濃縮というよりは生体内蓄積の問題です。
食物連鎖による濃縮は有機水銀ほど顕著ではありません。
鉛は主に飲料水や塗料、土壌汚染を介して人体に悪影響を及ぼします。
正しいです。有機水銀、特にメチル水銀は水俣病の原因物質として知られています。
水域に排出された水銀が微生物によりメチル化され、魚介類に蓄積します。
食物連鎖を通じて濃度が高まり、
ヒトが魚介類を摂取すると神経系障害や胎児への影響を引き起こします。
誤りです。六価クロムは強い発がん性を持ち、
皮膚炎や呼吸器障害を引き起こします。
環境中では化学的に安定であり、
食物連鎖を通じて高濃度に蓄積することはありません。
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