建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第52回(令和4年度(2022年))
問58 (空気環境の調整 問58)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第52回(令和4年度(2022年)) 問58(空気環境の調整 問58) (訂正依頼・報告はこちら)

アレルゲンと微生物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • オフィスビル内のアレルゲンの大部分は細菌類である。
  • 空気調和機内は、微生物の増殖にとって好環境となる。
  • アルテルナリアは、一般環境中に生育するカビである。
  • ダンプネスは、過度の湿気を原因とするカビ臭さや微生物汚染等の問題が確認できるような状態をいう。
  • 大部分のダニアレルゲンの粒径は、数μm以上である。

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この過去問の解説 (2件)

01

アレルギー反応を起こす抗原のことをアレルゲンと言います。

ダニや花粉、細菌、ペットの毛などになります。

選択肢1. オフィスビル内のアレルゲンの大部分は細菌類である。

正解です。

オフィスビル内でのアレルゲンの大部分は

花粉やダニが中心になります。

選択肢2. 空気調和機内は、微生物の増殖にとって好環境となる。

正解です。

空気調和機内は結露が発生するため微生物の増殖にとって好環境となります。

選択肢3. アルテルナリアは、一般環境中に生育するカビである。

不正解です。

アルテルナリアは、一般的な環境中で生育するカビの一種になります。

選択肢4. ダンプネスは、過度の湿気を原因とするカビ臭さや微生物汚染等の問題が確認できるような状態をいう。

不正解です。

ダンプネスは建築衛生の分野では湿気が原因のカビ臭さや

微生物汚染などが確認できる状態を言います。

選択肢5. 大部分のダニアレルゲンの粒径は、数μm以上である。

不正解です。

ダニ由来のアレルゲン粒子の大きさはいずれも数μm以上であります。

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02

正解は、「オフィスビル内のアレルゲンの大部分は細菌類である。」です。

 

この問題は、アレルゲンと微生物に関するものです。

アレルゲンとは、アレルギー反応を引き起こす物質であり、

オフィスビル内では主にダニの死骸や糞、カビの胞子、花粉、ペットのフケが代表的です。

細菌類は感染症の原因にはなりますが、アレルゲンとしての寄与は限定的です。

一方、空気調和機内は湿度や温度が一定に保たれやすく、

微生物の繁殖に適した環境となるため、衛生管理が重要です。

また、ダンプネス(過湿状態)はカビやダニの発生を助長し、

アレルギーや呼吸器疾患のリスクを高まります。

選択肢1. オフィスビル内のアレルゲンの大部分は細菌類である。

不適当です。オフィスビル内のアレルゲンの主な原因は、

ダニ、カビ、花粉、ペット由来の毛やフケなどであり、

細菌類はアレルゲンとしての影響は比較的少ないです。

細菌は感染症の原因にはなりますが、

アレルギー反応を引き起こす主要因ではありません。

選択肢2. 空気調和機内は、微生物の増殖にとって好環境となる。

正しいです。空気調和機内は、冷却コイルやドレンパンに水分が滞留しやすく、

温度も微生物の繁殖に適した条件です。

特にカビや細菌は湿度が高い環境で増殖しやすく、

空調機内で繁殖した微生物が室内に拡散すると、

空気質の悪化や健康被害の原因となります。

選択肢3. アルテルナリアは、一般環境中に生育するカビである。

正しいです。アルテルナリアは、屋外や室内の一般環境に広く分布するカビで、

湿度の高い場所で繁殖します。

アレルゲンであり、喘息やアレルギー性鼻炎の原因になります。

特に換気不良や湿気の多い場所では、アルテルナリアの胞子が増加しやすいです。

選択肢4. ダンプネスは、過度の湿気を原因とするカビ臭さや微生物汚染等の問題が確認できるような状態をいう。

正しいです。ダンプネスは、過度の湿気によってカビ臭や微生物汚染が発生する状態です。

湿度が高い環境では、カビや細菌が繁殖しやすく、

室内空気質の悪化や健康被害(喘息、アレルギー症状)につながります。

 

選択肢5. 大部分のダニアレルゲンの粒径は、数μm以上である。

正しいです。ダニアレルゲンは、ダニの死骸や糞に含まれるタンパク質で、

粒径は数μm以上です。これらの粒子は空気中に浮遊しやすく、

吸入によってアレルギー症状を引き起こします。

掃除機の排気や布製品の使用によって室内に拡散します。

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