建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第52回(令和4年度(2022年))
問108 (給水及び排水の管理 問108)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第52回(令和4年度(2022年)) 問108(給水及び排水の管理 問108) (訂正依頼・報告はこちら)

給水及び排水の管理に関する用語とその説明との組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。
  • メカニカル形接合 ――― ねじ込み、溶接、接着等によらない機械的な配管接合方法
  • スライム障害 ――――― 貯水槽や配管内で細菌類が繁殖し、バイオフィルムが形成されることによる水質劣化の現象
  • 逆サイホン作用 ―――― 排水管内の正圧により、器具側に封水が吹き出す現象
  • ウォータハンマ ―――― 弁などを急激に閉止すると著しい圧力上昇が生じ、これが圧力波となって管路内を伝わる現象
  • クリープ劣化 ――――― 合成樹脂に応力が長時間継続してかかる場合、材料変形が時間とともに進んでいく状態

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この過去問の解説 (2件)

01

給水及び排水の管理に関する用語についての問題です。

問われている語句と、その語句の意味を押さえましょう。

選択肢1. メカニカル形接合 ――― ねじ込み、溶接、接着等によらない機械的な配管接合方法

メカニカル形接合とは、配管の強さと、同じ強さ以上の引き抜き防止の性能があり、天候や環境に左右されずに、工事ができるメカニカル継手の取り付けの方式で、ねじ込み・溶接・接着などによらない機械的な配管の取り付けの方法になります。

選択肢2. スライム障害 ――――― 貯水槽や配管内で細菌類が繁殖し、バイオフィルムが形成されることによる水質劣化の現象

スライム障害とは、冷却塔・貯水槽・配管の中で、細菌が繁殖し、微生物によるぬめりが発生することによって、水質が劣化することです。

スライム障害を防止する方法としては、微生物の発生を抑える・ぬめりを取る、水質を良くするなどの方法を組み合わせることが重要です。

選択肢3. 逆サイホン作用 ―――― 排水管内の正圧により、器具側に封水が吹き出す現象

逆サイホン作用とは、流しなどから配管に流された水が、負圧(空気より圧力が下がった状態)により、配管内で逆流する現象です。

逆サイホン作用を防ぐためには、流しなどで貯めている水が溢れる前に、排水管に流れるようにする設備や、配管に流された汚れた水が逆流することを防ぐ装置を取り付けます。

選択肢4. ウォータハンマ ―――― 弁などを急激に閉止すると著しい圧力上昇が生じ、これが圧力波となって管路内を伝わる現象

ウォータハンマとは、配管などの弁などを急に閉めると、圧力がいきなり上昇して、配管の中の液体や気体が、圧力の波となって配管の中を伝わる現象です。

ウォーターハンマの対策としては、配管の中の液体や気体の急な、配管の中での速度の変化を緩めて、圧力の波が起きないようにすることです。

選択肢5. クリープ劣化 ――――― 合成樹脂に応力が長時間継続してかかる場合、材料変形が時間とともに進んでいく状態

合成樹脂に力が長時間ずっとかかる場合、材料の変形が時間の経過とともに進んでいく状態をクリープ劣化といいます。

クリープ劣化と似た現象で、疲労という現象があります。

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02

正解は、「逆サイホン作用―排水管内の正圧により、器具側に封水が吹き出す現象」です。

この問題は、給水及び排水の管理に関する用語とその説明との組合せに関するものです。

メカニカル形接合は、ねじ込みや溶接を使わず、機械的構造で配管を接続する方式で、

近年の配管施工で広く採用されています。

スライム障害は、細菌類が繁殖してバイオフィルムを形成し、

水質悪化や流量低下を引き起こす障害です。

ウォータハンマは急閉止による圧力波で、配管破損の原因にもなります。

クリープ劣化は樹脂材料特有の長期変形現象です。

一方、逆サイホン作用は、負圧によって封水が吸い出される現象です。

選択肢1. メカニカル形接合 ――― ねじ込み、溶接、接着等によらない機械的な配管接合方法

正しいです。

メカニカル形接合は、

配管同士を機械的構造(締付け金具、グルーブ継手、フランジなど)によって接続する方式で、

ねじ込み・溶接・接着といった従来の方法を用いないのが特徴です。

施工が早く、火気を使用しないため安全性が高く、

更新やメンテナンスも容易です。

特にビル設備では、グルーブ継手やメカニカル継手が広く採用されています。

選択肢2. スライム障害 ――――― 貯水槽や配管内で細菌類が繁殖し、バイオフィルムが形成されることによる水質劣化の現象

正しいです。

スライム障害は、貯水槽や配管内で細菌類・藻類・微生物が繁殖し、

粘性のあるバイオフィルムを形成することで発生します。

このスライムは、濁り・臭気・赤水などの水質劣化を引き起こし、

衛生管理上の大きな問題となります。

また、配管内の流量低下や閉塞の原因にもなり、

設備の寿命を縮めることにもつながります。

選択肢3. 逆サイホン作用 ―――― 排水管内の正圧により、器具側に封水が吹き出す現象

不適当です。

逆サイホン作用は、排水管内の 負圧(真空状態) によって、

器具トラップの封水が吸い出される現象です。

排水が一気に流れると管内が負圧になり、封水が引き込まれてしまいます。

封水が失われると、下水臭気が室内に逆流し、衛生上大きな問題となります。

 

選択肢4. ウォータハンマ ―――― 弁などを急激に閉止すると著しい圧力上昇が生じ、これが圧力波となって管路内を伝わる現象

正しいです。

ウォータハンマ(水撃作用)は、弁を急閉止した際に、

流体の運動エネルギーが瞬間的に圧力に変換され、

衝撃波として配管内を伝わる現象です。

これにより、配管の振動、騒音、継手の緩み、最悪の場合は配管破損を引き起こします。

対策としては、緩閉止弁の使用、エアチャンバーの設置、配管支持の強化などが挙げられます。

選択肢5. クリープ劣化 ――――― 合成樹脂に応力が長時間継続してかかる場合、材料変形が時間とともに進んでいく状態

正しいです。

クリープ劣化は、合成樹脂やゴムなどの高分子材料に特有の現象で、

一定の応力が長時間加わることで、時間とともに徐々に変形が進行するものです。

温度が高いほど進行しやすく、配管・パッキン・樹脂製タンクなどで問題となります。

クリープが進むと、漏水、破損、接合部の緩みなどのトラブルにつながるため、

材料選定や使用条件の管理が重要です。

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