建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第53回(令和5年度(2023年))
問12 (建築物衛生行政概論 問12)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第53回(令和5年度(2023年)) 問12(建築物衛生行政概論 問12) (訂正依頼・報告はこちら)

建築物衛生法に基づく事業の登録に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 建築物の環境衛生上の維持管理業務を行うためには、登録を受けることが必要である。
  • 登録を受けるには、物的要件、人的要件、その他の要件が一定の基準を満たしていなければならない。
  • 登録の有効期間は6年であり、6年を超えて登録業者である旨の表示をしようとする場合は、新たに登録を受けなければならない。
  • 登録を受けていない者が、登録業者もしくはこれに類似する表示をすることは禁止されている。
  • 建築物の衛生管理業務を営む者の資質の向上を図ることを目的として、建築物衛生法施行後に導入された制度である。

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この過去問の解説 (1件)

01

不適当なのは「建築物の環境衛生上の維持管理業務を行うためには、登録を受けることが必要である。」です。
登録が必要なのは、法で定めた特定の業務を“営業として”行う場合に限られます。自社建物を自ら維持管理するだけなら登録は不要です。ほかの選択肢は、登録基準や期間、表示の禁止などの内容として妥当です。

選択肢1. 建築物の環境衛生上の維持管理業務を行うためには、登録を受けることが必要である。

不適当。 文言が広すぎます。登録が必要なのは、清掃業・貯水槽清掃業・排水管清掃業・ダクト清掃業・ねずみ昆虫等防除業・空気環境測定業・環境衛生総合管理業・飲料水水質検査業などを“営業として”行う場合です。

自主管理(自社建物の維持管理)は登録の対象ではありません。

選択肢2. 登録を受けるには、物的要件、人的要件、その他の要件が一定の基準を満たしていなければならない。

適当。 機器・施設などの物的要件、有資格者配置などの人的要件、業務管理体制などのその他の要件が細かく定められています。

選択肢3. 登録の有効期間は6年であり、6年を超えて登録業者である旨の表示をしようとする場合は、新たに登録を受けなければならない。

適当。 有効期間は6年です。継続するには満了前に更新(登録の更新)が必要で、満了後に登録業者と表示することはできません。ここでの「新たに」は、実務上は更新手続を指す趣旨です。

選択肢4. 登録を受けていない者が、登録業者もしくはこれに類似する表示をすることは禁止されている。

適当。 未登録での表示や紛らわしい表示の禁止が定められています。利用者の誤認を避けるためです。

選択肢5. 建築物の衛生管理業務を営む者の資質の向上を図ることを目的として、建築物衛生法施行後に導入された制度である。

適当。 登録制度は建築物の衛生的環境の確保業務の適正実施を図る枠組みで、基準適合や監督を通じて従事者の資質向上にも資するものとして導入・整備されてきました。主たる趣旨は衛生水準の確保ですが、表現として不適切とはいえません。

まとめ

押さえるポイントは次の二つです。
1. 登録が必要なのは“営業として”行う法定の業種。自主管理は対象外。
2. 登録の有効期間は6年。継続には更新が必要で、未登録表示は禁止。
試験では、対象となる業務の範囲(営業として)と更新・表示ルールの筋を問われやすいです。

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